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2015年2月

2015年2月28日 (土)

マインドフルネス瞑想

「ガンなどの重い病気に、瞑想が直接的影響を及ぼすかのように言う者もいるが、そうした主張を裏づける科学的根拠はない」と、サイモン・シンは『代替医療のトリック』(文庫版では『代替医療解剖 (新潮文庫) 』)で述べている。これはたぶん正しいだろう。一方で、ストレスががんに大きな影響を与えるということには、多くの科学的根拠があり、シュレベールも『がんに効く生活―克服した医師の自分でできる「統合医療」』で強調している。

超越瞑想は、精神的・身体的ストレスを低減するという点で多くの研究論文が公表されており、がん患者に対してはQOLの改善に有効であるとされている。釈迦の教えにヒントを得た認知療法であるマインドフルネス瞑想は、初期乳がん患者のストレスを低減し、免疫機能、QOLの改善をもたらしたという報告もある。

つまり、ストレスががんを育てるという仮説が正しければ、瞑想によってがんを育てない、あるいは育てることを遅らせるというメリットを享受することが可能になるかもしれない。”科学的根拠はない”と言ったサイモン・シンも同じ本でプラシーボ効果の重要性を認めているのであり、つまりは心と身体はつながっている、自己治癒力は心の有り様と関係していると認めているのである。科学的に実証されていないということは、必ずしもあなたに効果がないということではない。

しかし、そのこと(がんが治る)だけを強く意識するのは逆効果である。ジョン・カバットジンは『マインドフルネスストレス低減法』で次のように注意を喚起している。

「自分のストレスをコントロールし、病気と闘うために免疫システムを向上させたい」という期待をもって、多くの癌やエイズの患者たちが瞑想を始めようとしています。

しかし、私たちは、「瞑想で自分の免疫システムを強化できる」という強い期待をもつことは、実際には自分のもっている癒やしの力を十分に引き出すう えでの障害になる、と考えています。なぜならば瞑想は、ゴールをめざすものではないからです。あまりにも期待感や目的意識が強すぎると、瞑想の精神が損な われ、効果どころか逆に障害になってしまうのです。瞑想の本質は”何もしない”ということです。何もしないで、あるがままに受け入れ、解き放つことによっ て、”全体性”を体験するのです。そして、これが治癒力の基礎となるわけです。

瞑想をしていると、あらゆる雑念がわいてくる。「私はどうなるのだろう」とか、「がんは治るのだろうか」とかの疑問や迷いが生じる。そうした思いが生じたときには、「そう思っている自分がいる」ことを離れた位置から確かめるようにして、その思いを解き放つ。また別の思いが浮かんでくる。それに気づいて、再び解き放つ。その繰り返しが瞑想である。何もしない、何も期待しないのである。

カバットジンの著作は良書である。『4枚組のCDで実践する マインドフルネス瞑想ガイド』と併用すれば、自分でマインドフルネス瞑想を実行することができる。2冊では6500円にもなるので気軽に購入するのを躊躇するかもしれない。手軽にはじめてみたいと考えるのなら、吉田昌生氏の『~1日10分で自分を浄化する方法~マインドフルネス瞑想入門 』がお勧めである。

吉田氏のナレーションも心を落ち着かせる気持ちの良いものであり、70分のCDには、

  1. 準備
  2. 基本姿勢
  3. 呼吸法
  4. マインドフルネス瞑想
  5. 歩く瞑想
  6. 食べる瞑想
  7. 感情を感じる
  8. 呼吸に集中する
  9. 何もしない
  10. 感謝の瞑想
  11. 慈悲の瞑想
  12. ハミング瞑想
  13. ボディスキャン
  14. 全身で呼吸する
  15. 観察瞑想

が収められている。

がんの治療に期待したほどの効果がないとき、否定的な考えでいっぱいになるかもしれない。そうしたとき「否定的に考えている自分がいる」と気づき、絶望に巻き込まれないようにする。瞑想はそうした感じ方を育んでくれる。

精神科医で、ナチスの強制収容所から奇跡的に生還したヴィクトール・フランクルは『夜と霧』のなかで、

強制収容所において人々の生死を分けたのは、多くの場合、ものごとへの対処の仕方を決めるのは自分だということを自覚しているかどうか、その苦しみの中に生きる意味をみつけられるかどうかであった。

人間だれしもアウシュビッツ(苦しみ)をもっている。あなたが人生に絶望しても、人生はあなたに絶望しない。あなたを待っている「誰か」や「何か」がある限り、あなたは生き延びることができるし、自己実現できる。

と述べている。

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2015年2月26日 (木)

ひめゆりの丘

八神純子が昨年出した新アルバム「Here I am~Head to Toe~」を聴いている。彼女がきれいな高音で歌う「みずいろの雨」「ポーラー・スター」などは、若かりしころの私のお気に入りでした。

このアルバムのなかに「ひめゆりの丘」が収録されている。そして、2013年6月14日の東京新聞に『戦争を知らない私たち』と題したコラムを寄せている。

戦争を知らない私たち
                    八神純子

 昨年、沖縄県糸満市にある「ひめゆり平和祈念資料館」を訪れ、激しい地上戦のあった沖縄で看護要員として動員された元ひめゆり学徒の島袋淑子館長の話を聞いた。その夜、静かな海を見て波の音を聴いていて、心に浮かんだのが、新アルバム「Here I am」におさめた「ひめゆりの丘」のメロディだった。
 レコーディングの日。「今日は彼女たちのために歌います」とスタッフ全員に、ひめゆり学徒の写真集を見せた。でも何も言わない人がほとんど。どう反応してよいのか分からず、言葉が出なかったのかもしれない。
 スタジオの準備が整った。アレンジを手がけてくれたチェリストの溝口肇さんの指揮で、沖縄の海を表現したピアノが流れ、さとうきび畑に吹く風をストリングスが奏でた。私は目を閉じてひとつひとつの言葉を大切に歌った。
 私を含め、戦争を知らない世代がどんどん増えてゆく。島袋さんは「優しさは人間の一番大事なこと。優しさがあれば生きられる。嫌なことがあっても生きるんです。生きる勇気を大事にして下さい。戦争は絶対にダメです」と語ってくれた。
 戦争を知らない私たちだからこそ胸に刻み、語り継いでいかなくてはならないことがある―。「ひめゆりの丘」を歌っていくことで、ほんの少しでも島袋さんたちの想いをつないでいければと思っている。

サンフランシスコ在住の彼女が、シリコンバレーで開催した「東北支援チャリティコンサート 2014 @ シリコンバレー」でこの曲を歌っている。

「ひめゆりの丘」は25分ごろから。

日本では芸術家・芸能人が政治的発言をすることがますます難しくなっている。サザンの桑田のパフォーマンスに右翼が抗議したりである。桑田さん、なかなか政治的意識が高いです。ビートルズのアルバム「アビー・ロード」に政治風刺・社会風刺のきいた日本語詞を乗せて歌っている。

"Come together"が「公明党Brother」、"I know you, you know me"が「未曾有(みぞうゆう)、言うのみ」、"Science in the home"は「再燃す不審な法案」になっていたり、"He wear no shoeshine he got"を「飢えの普通社員、解雇った(きった)」などなど、感心して破顔一笑。

今年のアカデミー賞の授賞式では、受賞者のスピーチが話題になった。新聞には、「自殺未遂体験や男女の賃金格差、移民問題をめぐる発言が飛び出した。政治・社会的発言がタブー視されがちな日本の芸能界とは大遣いだ。」と書かれていた。

「6才のボクが、大人になるまで」で主人公の少年の母親役を演じて助演女優賞に輝いたパトリシア・アークエットさんは男女の賃金格差を話題に。「納税者となる子どもを産む女性の皆さんへ。今こそ、平等な賃金をもらうべき時です」と話すと、女優のメリル・ストリープさんやジェニファー・ロペスさんが「その通りだ」と声を上げた。

作品賞では、プレゼンターの俳優ショーン・ぺンさんが受賞作が書かれた紙を見ながら「だれがやつにグリーンカード(永住権)を出したんだ?」とひとくさり。そしてメキシコ出身のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の「パードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」と発表した。イニャリトゥさんは監督賞も同時受賞。前年の監督賞も同国出身のアルフォンソ・キュアロンさんだったことから、イニャリトゥさんは「来年から政府は移民を制限するかもしれない」と返して笑いを誘った。

映画は人気の落ちた熟年男優の復活劇。イニャリトウさんは、映画とは無関係にメキシコからの移民問題について話しだし「移民は古くからの住民と同じように、尊厳と尊敬をもって扱われるよう祈っている」とスピーチを締めた。

「博士と彼女のセオリー」で実在の物理学者で筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者でもあるスティーブン・ホーキング博士役を演じ、主演男優賞を受賞したエディ・レッドメインさんは「賞はALSと闘っている皆さんのものだ」。

物議を醸したのは、司会者のニール・パトリック・ハリスさんが冒頭で「ハリウッドでホワイテスト(最も白い)、いやブライテスト(最も輝いている)な人たちをたたえます」との発言。今回、候補となった俳優全員が白人だったことを揶揄した。

それに対抗した訳でもないが、公民権運動の指導者で凶弾に倒れたキング牧師を描いた「セルマ」の主題歌「グローリー」が歌曲賞を受賞し、それを歌った二人の黒人ジョン・レジエンドさんとコモンさんは公民権運動をたたえた上で、フランスでの「表現の自由」の戦いや香港の民主化運動についても言及。そうした活動への支持を表明した。

ハリウッドには「戦後のマッカーシズム(赤狩り)でひどい目にあった映画人もいたし、政治的な立場をしっかりとする伝統がある」と解説者が述べている。
日本にも菅原文太、宝田明など勇気ある発言をしている方がいる。おかしなことに対しては「おかしいね」と自分の信念を発信することだ。それが民主主義の基本である。

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2015年2月23日 (月)

腸内フローラ

日曜日のNHKスペシャル「腸内フローラ 解明!驚異の細菌パワー」は、CGはすばらしかった。がんをはじめ、多くの病気と腸内細菌叢が関係しているという内容。ま、特に目新しい話題ではないが、がん研有明病院の原英二医師が発見したアリアケ菌という悪玉菌が、肥満と発がんに関与しているという話は興味深かった。肥満とがんの因果関係は、統計的には 以前から指摘はされているのだが、これが生物学的に証明された(まだ仮説だろうが)。

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多くは試験管レベル、マウスレベルの実験であり、すぐにはがん患者に恩恵を与えることは無理。ちょっと期待を持たせすぎる番組内容ではなかったのか。

以前の記事では次のように紹介している。

がんの補完代替医療ガイドブック」で、近年、ヒト臨床試験において効果が立証されつつあるものとしてプロバイオティクスが紹介されています。プロバイオティクスとは、

人間の腸内には多種多様な数多くの細菌が住み着いています。そして、食べ物の消化 吸収を助けたり病気を引き起こす菌が増えるのを防いだりして健康に良い働きをする善玉菌と、食べたものを腐らせたり(腸内腐敗)発がん関連物質を生みだし たりして健康に有害な働きをする悪玉菌が絶えず勢力争いを行っていて、このバランスが人間の健康状態を左右していることが最近の研究で分かってきました。 つまり、健康な生活を営むためには、腸内の細菌バランスがよく保たれているという事が重要ということになります。

そこで登場したのがプロバイオ ティクスという考え方です。プロバイオティクスとは、「腸内フローラ(腸管内に生息している微生物群)のバランスを改善することにより、宿主(人間など) に有益な作用をもたらす生きた微生物」と定義されています。つまり、体内の善玉菌を増やして腸内細菌のバランスを保ち、病気になりにくい体を作る予防医学 の考え方です。
こう聞いて何か新しい未知の微生物のことを想像した方もいるかもしれませんが、ヨーグルト、味噌、醤油、ぬか漬け、キムチ、チーズなどの発酵食品に含まれている乳酸菌などがプロバイオティクスの代表的な菌になります。

プロバイオティクスは、ヒト臨床試験によってその効果が直接証明されつつある数少ない食品であると思われます。

「がんの補完代替医療ガイドブック」より

腸内細菌叢(フローラ)を育てるためには、細菌の餌である食物繊維を摂らなければならない。食物繊維のたくさん含まれた野菜を摂ることが、がんの予防と、たぶん治療にも効果がある。これは確かなことであり、ヤクルトを飲めば良いという単純な話ではないと思う。

『腸内革命―腸は、第二の脳である』の藤田紘一郎氏が勢いづきそうだな。

【関連情報】

再放送:2015年2月26日(木) 午前0:40~1:29 (25日深夜)

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2015年2月22日 (日)

インチキ療法の広告をブロック

Windowsに標準でインストールされているブラウザInternet Explorer(IE)で大規模なエラーが起きているみたいですね。ノートンのアンチウイルスを入れているパソコンらしい。私は普段はFirefoxで、予備としてChromeを入れている。ブラウザがひとつしかインストールされていないと、こんなときインターネットで情報を集めることもできない。IEやアンチウイルスを再インストールするにも、ダウンロードができない。お手上げになる。ブラウザは最低限でも2種類入れておくべきです。(現にトラブルに遭っている人にはこの記事を読めないが)

このブログも登録をしているのだが、「にほんブログ村」は広告宣伝費で運営しているので、トップにさまざまな代替療法やサプリメントの宣伝が表示される。これらの評価の定まっていない療法を勧めるのは本意ではないので、宣伝に荷担しているようで、いささか後ろめたい。

広告も玉石混淆である。なかには役にたつものもあろうが、このサイト↓などは相当いかがわしい。

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膵臓がんに特化した治療法&サイトかと思いきや、ほとんどすべてのがんに効果があるように装っている。
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リスクチェッカー検査、サイトカイン誘導治療、アポトーシス誘導治療、がんペプチド誘導治療などと、科学的根拠のない治療法をさも最新治療のような名を付けている。ここの院長は以前から免疫療法の著作を出版しては、患者を自分の経営するクリニックに誘導していた。最近はミトコンドリアに興味を示しているらしい。免疫治療+ミトコンドリア革命でハイブリッド治療だとか。

膵臓がんで二万人以上の治療実績があるのなら、末期がんで腫瘍が完全に消失した例があっても良さそうなものだ。あらゆるがんに効果があるのなら、海外の権威のある雑誌に論文を載せれば良い。そうすれば商売にも大いに貢献するに違いない。宣伝費をかけて「にほんブログ村」に広告を出す必要もなくなる。あわよくばノーベル医学賞だって夢ではなかろう。

がんインチキクリニックを見分けるコツ。末期がんからの回復、体験談が載せられている、保険が効かない高額医療費。この3つがあればほぼインチキは確実です。(勝俣医師のTwitterより)

さらに言えば、最新の科学用語をやたらと使いたがる。しかも都合よく拡大解釈している。

がん患者のためのインターネット活用術 (1)」には、こうした広告をブロックする方法を紹介しているのだが、当時はブラウザとしてFirefoxにしか対応していなかったAdblock Plus が、最近はChromeやInternet Explorer(IE)、Operaにも対応している。ブラウザを2種類にして、それぞれにAdblock Plusをインストールすればどうか。

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このように、広告が消えてスッキリとする。Googleの検索結果にも広告が表示されなくなる。検索すれば、検索の目的を忘れて、こうした広告に先に目が行ってしまうのはがん患者としては無理からぬこと。だったら広告を消せば良い。

藁のつもりで蛇を掴まないように対策をしましょう。

ピリオド法とは?

先日の記事「サバイバー5年相対生存率」でピリオド法なるものに言及した。「ピリオド法(period analysis)」とは、大阪府立成人病センターの伊東ゆり氏らが近年積極的に紹介している”最近の治療成績を反映した生存率を推計する方法”である。

【2014 年10 月21 日】 大阪府立成人病センターの伊藤ゆり研究員らのグループは、我が国を代表する大規模がん患者データベースである 6 府県の地域がん登録資料を用いて、最新のがん患者の 10 年生存率およびがんサバイバーのための生存率を発表しました。これまでがん患者の治療成績は5 年生存率として報告されてきましたが、がん患者はより長期に生存が可能となり、がんサバイバーのための情報が求められています。これを受けて、最新の医療の状況を反映したがん患者の長期生存率が、23 種類のがんについて、性別・年齢階級別・進行度別に網羅的に報告されました(Cancer Science、2014 年 10 月 18 日)。

医学の進歩や分子標的薬などの新しい抗がん剤の登場によって、がん患者の生存率が向上し、診断されてからの経過年数に応じた生存率(がんサバイバー生存率)が重要な指標になりつつあるが、これまでの「がんと診断されてからの5年生存率」は、こうした患者や医療者のニーズを満たすものではなかった。

10年生存率を算出するには、10年以上前にがんと診断された患者を、10年以上にわたって追跡する必要があり、その間の医学の進歩を考えると古いデータと新しいデータが混在することは致し方なかった。

「ピリオド法」はこうした弱点を克服し、より最近の情報に基づいた生存率を推計するための方法としてドイツのBrennerらにより1996年に発表され、2000年頃から普及し始め、今や国際標準と位置づけられている(らしい)。

Imageyositakapc018 従来の方法(コホート法)では、3年分のデータをプールして10年生存率を算出するためには、図1の実線部分のデータを使って算出していた。地域がん登録では従来この方法で算出していた。10年以上前の古いデータも含まれることになる。

全データ(図の三角形の点線部分)を用いて算出する方法はコンプリート法と呼ばれ、臨床試験では多くがこの方法をとっている。これも古いデータを含まざるを得ない。ピリオド法は図1の太い点線で囲まれた直近の3年分のデータを使って(1~10年生存の患者が含まれている)算出する。

こうして最新のデータを使って10年の長期生存データを求めることが可能になる。

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それぞれの手法による生存率の違いが図2である。ピリオド法の生存率が一番高くなっている。つまり、医学の進歩によって生存率は上昇しているということになる。先日の記事「サバイバー5年相対生存率」で紹介した図は、ともに2002~2006年のデータからピリオド法で算出した10年相対生存率およびサバイバー5年相対生存率である。私が膵臓がんと診断された2007年以前のデータであるから、現在ではもう少し成績が良くなっていることが予想される。

今後は「生存率グラフ」を見たときに、どの手法で算出されたものなのかという視点で考えることも必要になろう。

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2015年2月20日 (金)

どーもの休日

膵臓がんで、生まれた歳も同じ1948年の近藤彰さんは、ブログ「どーもの休日」を書かれていた方。最後のブログにはこう書かれていた。

すい臓がんの末期患者になってから始めたこのブログもいよいよ最終回である。
本音を言えば、せめて70歳までは、せめて子供が結婚するまでは生きていたかった。その意味では誠に残念・無念である。
しかし運命には逆らえない。あの世にもいろいろ事情があるのだろう。そう思って少しは明るい気分で逝くことにしたい。
(中略)
末期がん患者になって心配したのはウツになり人生の晩年を暗い気持ちで送ることであった。振り返ってみると幸いなことに極端なウツ症状はなく比較的穏やかな精神で生活が送れたのではないか。そう思っている。(中略)
立派に生きていくのは難しいものだが、立派に死ぬのもなかなか難しいもの。
若い頃から無常観について惹かれて関心があったのも少しは悟りに役立ったかもしれない。(中略)
本当にありがとうございました。皆様のご多幸を祈念しております。さようなら。

末期の膵臓がんと奮闘されたが、2013年11月2日に残念ながら亡くなられている。当時近藤さんのブログをはらはらしながら読んでいた。がん研の漢方サポート科も受診されていたようだから、もしかしたら病院内ですれ違っていたかもしれない。

出版された闘病記を読んでいたら、高校野球のことが書かれてあり、どうやら高校時代は高知県立室戸高校を卒業されたらしい。私はその隣の安芸高校である。ともに甲子園には過去一度だけの出場という、高校野球のさかんな高知県では、いつも悔しい思いをした高校である。これもまた偶然か? 近藤さんにさらに親近感がわいてくる。

苦労された方のようで、新聞奨学金制度を利用して東京の大学へ、というのも私と似通っている。まさにペギー葉山の「南国土佐を後にして」である。大学紛争に翻弄され、なんとかくぐり抜けてきた世代であった。アルバイトと大学紛争で、ろくに授業には出ていない。

NHKの記者として、赴任先の名古屋では愛知県の管理教育や土壌汚染など社会問題を厳しく追及した彼らしく、死を前にしながらも今の政治、戦争への危機、解釈改憲にするどい批判の文を書かれていた。現在の籾井会長の、時の権力におもねるような姿勢と尊大な態度を見たらどう思っただろうか。

生前にもっとコメントをしておけば良かったと悔やまれる。いずれはあの世で、カラオケ好きの近藤さんとデュエットで「南国土佐を後にして」でも歌おうか。

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2015年2月19日 (木)

サバイバー5年相対生存率

曾野綾子氏の産経新聞に掲載された「アパルトヘイト支持」コラムが話題になっている。正確に言えば、ネットで炎上したが一般のマスコミは無視か小さい扱いである。私は曾野綾子氏も、夫である三浦朱門氏の作品とも、読むに値しないと思うので読んだことがない。

一人の人間がその脳内にどのような人種差別的思想を有していようが、それは自由である。禁止するすべはない。しかし、それを言葉にだし、あるいは行動に移すときには「社会的に妥当なのか」「世界標準に準拠しているのか」と問いかけ、結果に対する責任を負う覚悟がいる。常識のある大人ならそうする。許されるのはまだ知性の完成していない子供だけである。

彼女はコラムにおいて、南アでの生活を、白人の側から得々と語っている。当時アパルトヘイトの南アでは、黄色人種である日本人は「名誉白人」として、一応の白人扱いをされていた。経済が与えた「名誉白人」であった。つまり、本質は黒人と同じ差別される側であったが、お金のおかげで「ま、白人扱いしてあげるよ」ということだった。曾野綾子氏には、自分も差別される側だという認識ができなかったようだ。つまり彼女には「劣化した知性」しかなかった。そのような劣化した知性の持ち主なら、今回のようなコラムを書いても不思議ではないだろう。クリスチャンであることも、吉川英治文化賞や菊池寛賞を受賞していることが知性の質を担保してくれるわけではない。(近藤誠氏も菊池寛賞を受賞している)今回の件をろくに報じないマスコミの「知性」も確実に劣化している。

この程度の知性の持ち主が、政府の教育再生実行会議の委員だったのだから、日本の教育がますます劣化するのはあたりまえだ。

さて、タイトルは「サバイバー5年生存率」である。

がん情報サービスの「最新がん統計」が更新されて、10年相対生存率とサバイバー5年生存率が追加された。これまでは5年相対生存率のグラフしかなかったが、ピリオド法による10年相対生存率とサバイバー5年相対生存率が載っている。

10年相対生存率は、がんと診断されて10年後に生存している人の割合が、日本人全体で10年後に生存している人の割合に比べてどのくらい低いかを表している(相対生存率の定義)。膵臓がんは男:4.6%、女:4.8%と、あいかわらずがんの中でも最低である。

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こちらで紹介したアメリカのコンロン研究のデータと大差なさそうだ。抗がん剤が進歩しても、死亡率には寄与していないということなのか? この点は疑問だ。

もう一つは「サバイバー5年相対生存率」。がんが見つかってからがんばって2年経った。さて、この私の5年後(見つかってから7年後)に生存している確率はどれくらいなのか、というがんサバイバー患者がもっとも知りたいデータである。

Imageyositakapc014 例えば、告知から5年経った男性の膵臓がん患者の場合、さらに5年後に生存している確率は約80%である。先の10年相対生存率の4.6%よりは遙かに大きい。がんばればどんどん生存率は高くなっていくのである。1年半経過した当たりから、肝臓がんを追い越してグラフは急激に立ちあがっていくのが分かる。(肝臓がんがこんなに悪いとは知らなかった)乳がんや甲状腺がんはほぼ水平である。つまり時間が経っても生存率の上昇は期待できない(もともとが高いけど)。それに比べれば、がんの王様と言われる膵臓がんだが、がんばれば報われると期待できる。

2年間をがんばれば、さらに5年生きられる確率は40%、3年がんばれば60%である。7年経った私は?? 残念ながらデータはない。

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2015年2月15日 (日)

ビタミンDは免疫系を活性化する

またまたビタミンDに関する研究成果です。このところ多いですね。大腸がんに関する研究ですが、もちろん膵臓がんへの効果も期待できます。

ビタミンDは免疫系を活性化することにより大腸癌を予防する/ダナファーバー癌研究所 もとの記事はこちら

ビタミンDは、腫瘍細胞に対する免疫監視機構を活性化することで、大腸癌患者の体を守る可能性があることが、ダナファーバー癌研究所の研究者の新たな研究によって示された。

この研究は、本日付のGut誌で発表され、癌に対する免疫応答とビタミンDとの関連が大規模なヒト集団で示唆された初めての研究となった。ビタミンDは、生体で日光曝露に反応して生成されるため「サンシャイン・ビタミン」として知られており、癌予防に重要な役割があることを示す研究結果が相次いでいる。今回の知見によって、それらの研究に注目が集まっている。

研究統括著者でダナファーバー癌研究所、Harvard School of Public Healthおよびブリガム&ウィメンズ病院の荻野周史医学博士・理学修士は「血液中のビタミンD濃度が高い人は、大腸癌罹患に関するリスクが全般的に低いのです。実験室での研究では、癌細胞を認識し攻撃するT細胞を活性化することで、ビタミンDが免疫機能を高めることが示唆されています。今回の研究で、われわれはこれら2つの現象の関連性を明らかにしたいと考えました。つまり、免疫機能におけるビタミンDの役割は、血液中のビタミン濃度の高い人の大腸癌罹患率が低い要因なのかということです」と言った。

荻野氏らは、2つの現象に関連があるなら、血中ビタミンD濃度の高い人は、大腸癌組織に大量の免疫細胞が浸潤したような大腸癌に罹患する割合は低くなるという仮説を立てた。同じ論理で考えると、仮にそのような人々に大腸癌が発生した場合、免疫反応に対して高い抵抗性を示すであろう。

上記の真偽を明らかにするため、研究チームはNurses’ Health StudyおよびHealth Professionals Follow-up Studyの2件の長期的健康追跡調査プロジェクトの参加者170,000人のデータを利用した。この集団において、慎重に選定した大腸癌患者318人のグループと癌に罹患していない624人のグループとを比較した。942人全員が、1990年代に癌に罹患する前に血液サンプルを採取していた。研究者らは、それらのサンプルにて、肝臓でビタミンDから生成される25ヒドロキシビタミンD(略称25[OH]D)を検査した。

実際に25[OH]D値の高い患者は、癌組織内に免疫細胞が豊富に存在する大腸癌に罹患するリスクは平均よりも低いことが明らかになった。

荻野氏は「今回の試験は、実際の患者において、抗腫瘍免疫機能に対するビタミンDの効果に関するエビデンスを示した最初の試験となりました。そして、ビタミンDは、癌に対する生体の防御機構を高めるための免疫機能と関連している可能性があるという、基礎研究での発見が証明されました。将来、われわれは個々人のビタミンD摂取の増加と免疫機能の増進によって大腸癌リスクがどの程度低下するか予測できるようになるでしょう」と語った。

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2015年2月14日 (土)

Medエッジの膵臓がん関連記事

最近Medエッジに膵臓がんに関する記事が連続しています。

  • アレルギーのある人は膵臓がんになりにくいと判明、果物と葉酸でも防げる
  • 膵臓がんに多い「膵管腺がん」、がん化の新しいメカニズムを解明
  • 膵臓がんの始まりか、増える細胞を密閉する「S1P2」の減少が異常を招く
  • 乳がんや膵臓がんの「みなしごタンパク質」、ブロックしたらがん細胞の分裂がストップ
  • なぜ糖尿病だとがんの死亡率が高くなるのか、原因の一端は薬の飲み方に?
  • 膵臓がんに急展開か、膵臓細胞から作られた「オルガノイド」とはいったい何か?
  • かつての天然痘ワクチン、膵臓がんの「がんウイルス療法」に、抗がん作用の増強成功
  • 膵臓がんに抗がん剤をぶつける、開発中止の薬の思いがけない効果を生かす
  • がんターゲットに「第3の選択肢」か、膵臓がん細胞で効果、有力国際誌で報告

今年に入ってから今日までに、これだけの記事が載せられていました。すぐに患者が応用できるものとしては、本日付の「アレルギーのある人は膵臓がんになりにくいと判明、果物と葉酸でも防げる」でしょうか。

研究グループは、「メタアナリシス」および膨大なデータを解析した「プール解析」の情報を収集して、膵臓がんの発症、予防に対する寄与度を計算した」そうです。

 結果として、強い根拠の裏付けの元でたばこが強力な危険因子であると分かった。がん全体への推定寄与度は11%~32%と大きい。さらに、一般的に胃がんと関係するとされるヘリコバクター・ピロリ菌の感染が中程度の根拠の裏付けの下でやはり危険因子になると分かった。推定寄与度4~25%であった。
 逆に膵臓がんからの保護につながる因子は、強い根拠の裏付けの下でアレルギー歴であると分かった。保護因子の中での推定寄与度としては3~7%と大きくはないものの膵臓がんになりにくくなる傾向があるようだ。
 さらに、果物、野菜に多い葉酸を取ることは中程度の根拠の下で予防につながると分かった。推定寄与度は0~12%であった。
 膵臓がんと関連する主要因子の約3分の2は人が変えられるものだ。
 致死性のがんを減らすのは行動だ。

花粉症にかかりやすい人は膵臓がんになりにくいとは、以前から言われているのですが、再確認された感じですね。膵臓がんになってしまった患者にも葉酸が効果があるのかどうかはわかりませんが。

私は花粉症の気はまったくありません。だから・・・・か?

膵臓がんに多い「膵管腺がん」、がん化の新しいメカニズムを解明』も興味をひきます。KRAS遺伝子の異常によって、いわば細胞分裂のアクセルが踏みっぱなしになった状態が膵臓がんには多いと言われていました。

さらに「ATDC」という遺伝子の導入によって、膵臓の「上皮」とよばれる部分にがんが早くからでき始め、他の場所への「転移」や「浸潤」が促進された、と。
 ATDC遺伝子は、「毛細血管拡張性運動失調症」という病気に関連している、DNAに傷がついたときの修復遺伝子だ。

予後の悪い膵臓がんの原因が突き止められて、さらに良い治療法が確立されることを願っています。

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2015年2月11日 (水)

確定申告の時期です

今年も確定申告に時期になりましたね。国民健康保険料の納付額お知らせがなかなか届かずに区役所に催促してしまいました。

青色申告特別控除の65万円をめざしてがんばっています。クラウド流行りで、青色申告のソフトもいろいろありますが、年間費用が9000円ほど。私は2011年の「やよいの青色申告」を更新もせずにそのまま使っています。様式に変更のない決算書類だけはこれで作成して、毎年変更のある確定申告書は国税庁の「確定申告書作成コーナー」のサイトで作ります。これで作成すれば税務署も「まちがいない」と信頼を持って受け取ってくれるのです。

住宅ローン控除額が所得税を還付しても残った場合、区役所に住民税の減額用に書類を出す必要があるのですが、このコーナーで作成すれば、それも自動的に印刷してくれます。(これを知らない人が意外と多い。もったいないなぁ)

昨年の医療費は、肩の手術もあったから、夫婦合わせて 314,248円也。入院したので生命保険から降りた分は、まじめに減額して申告していますよ。

決算書類も完了し、確定申告の申請書も印刷するだけになりました。今年も早々と届出ができます。

納めた所得税は全額取りもどし、イラクやイスラエルなどへの援助には使わせないぞ! 社会福祉の予算はどんどん削って(聖域なき改革だって!)、自衛隊や海外援助はどんどん増やす(こちらは聖域のままじゃないか!)安倍政権に怒り心頭です。

日本語入力のATOKも2011をながらく使っていたが、こちらは4年ぶりにATOK 2015にバージョンアップした。やはりATOKは快適でいいなぁ。

夕食はお好み焼きと糖質ゼロのビール。食べ過ぎたようです。小麦粉を使っているから血糖値が心配だったが、食後2時間の血糖値が211mg/dL。まあまあかな。できれば180mg/dL くらいにしたいが、膵臓がほとんど残っていないのだから、この程度で良しとしよう。

2015年2月10日 (火)

エピジェネティクスと劇的寛解

ターナー博士へのインタビューの第2弾は『免疫を強化してがんを治す遺伝子スイッチの可能性』というタイトルでした。3ページ目に下記のように述べているところがあります。

――エピジェネティクスは遺伝子研究でもっとも重要な分野ですね。一卵性双生児は遺伝子上は100%同じですが、スイッチがオンになっている遺伝子、オフになっている遺伝子が異なるので、性格も能力も違います。
【ターナー】そうなのです。「劇的寛解を経験した患者は、免疫システムを強力にする特別な遺伝暗号を持っているのではないか」と言う人もいます。その可能性はあると思いますが、同じ人が20年前にがんになったときの遺伝子発現と、劇的寛解をしたあとの遺伝子発現が異なることも考えられます。つまり、わたしが本に書いた9つのアプローチを実践して、特定の遺伝子のスイッチがオンになったという可能性もあるのです。
エピジェネティクスの研究で明らかになったのは、毎日30分の瞑想を8週間続けることで著しく遺伝子発現が変ったということです。つまり、瞑想はがん遺伝子のスイッチをオフにして、健康を促進する遺伝子のスイッチをオンにすることができるということです。

現代のがんに対する主流の考え方は、がん細胞が一旦発生すればそれは宿主の命を奪うまで増殖する一方であり続けるというものですが、エピジェネティクスの考えからは、がん細胞も周囲の環境との相互作用で増殖することもあれば寛解することもあるということになるのです。

がん細胞と正常細胞の相互作用は、がんの進行に拍車をかけることもあれば、その進行を止めて自然寛解に導くこともある。がんの自然寛解は、体細胞突然変異説(SMT)では”奇跡”のように見えるが、組織由来説からみれば、がん細胞の正常なふるまいの範囲なのである。この自動修正は、幹細胞でも、完全に分化した細胞でも起きる。

がん細胞の周辺の微小環境に注目する組織由来説では、細胞間の相互作用が破綻すると、それによって細胞の内部環境が変化し、非メチル化などのエピ ジェネティックな変化が起きてがんが発生すると主張する。発がん物質は細胞の相互作用を破綻させ、その結果がんが引き起こされる。

がんの進行の第一段階はエピジェネティックな変化であり、それは逆行させることもできる。相当進んだがんでも、適切な条件を整えれば、エピジェネティックに逆行させることが可能である。微小環境論では、その適切な条件とは、免疫反応と、周囲の健康な細胞との相互作用であるとする。

瞑想によって遺伝子の発現がエピジェネティックに変化したということは、やはり心と身体、がん細胞をつながっている。脳はホルモンやサイトカインといわれる情報伝達物質を使って、免疫反応と細胞の相互作用をコントロールしている。

劇的寛解を経験した患者に心の有り様が大切だと思っている人が多いのも頷けます。ただ、それじゃどうすれば劇的寛解になることができるのか。それがまだ明らかになっていない。あくまでもターナー博士のいうような9つの習慣を持っている患者には起こりうるとしか言えないのです。

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2015年2月 8日 (日)

雨上がりに咲く向日葵のように

この人は、がんになったことで輝いているのですね。山下弘子さんの『雨上がりに咲く向日葵のように』を読みました。

出版された闘病記はほとんど読まないのですが、余命半年を宣言された若い方がどのように考えているのという興味で読んでみました。若いのに強い人ですね。

私はまったく絶望していません。むしろ、毎日、幸せを感じながら過ごしているのです。

が強がりでないことが分かります。

「人はいつ死ぬかわからない」

「与えられた時間は有限である」

私はがんにそう学んだことで、がむしゃらに生きるのが正解だと思い、そう生きてきました。

しかし、その結果、生き急ぐ毎日を送るだけになってしまいました。

迷い悩みながら、「社会のために」「誰かに貢献したい」とがんばってきたのですが、それも限界になり、「自分のために」やっているのだと考えを変えることで、日々の行動が楽しくなっていきます。

周囲の愛を感じることで、生きていける。生きていることで、周囲の皆を喜ばせることができる。そう考えれば生きていることが楽しく、今は幸せである。こうした心境に達しているのですね。ターナー博士が上げた9つのことの、

  • より前向きに生きる
  • 周囲の人の支えを受け入れる
  • 自分の魂と深くつながる
  • 「どうしても生きたい理由」を持つ

を実践しているのです。

「ま、いっか」というテキトーに流して深く悩まないとも書いている。私の経験からも、これにも納得です。

なるようになるなら、なるようにする。
なるようにならないなら、成り行きにまかす。

12カ所の多重癌を経験した、東京新聞の元編集委員、村串栄一さんの言葉です。

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2015年2月 6日 (金)

ターナー博士のインタビュー記事

プレジデント・オンラインで『がんが自然に治る生き方』の著者 ケリー・ターナー博士へのインタビュー記事が始まりました。日本の読者向けの記事です。

医師も認めた「がんが自然に治る9つの習慣(1)」

以前にも何度か紹介していますが、9つの習慣の多くが「心の有り様」が大切という「仮説」です。

現在はこの「仮説」を検証するために大規模な管理下での実験を準備しているということです。

現時点では、どちらのグループに入れるにせよ、ボランティアで研究に参加してくれる患者を集めているところです。盲検試験ではありませんから。盲検試験は倫理的にできません。 ――いつからその話が出ているのでしょうか。 【ターナー】アメリカで本が出て、2、3カ月経ったころですね。昨年の6月ごろからからです。この試験には100万ドル以上かかるので、資金集めにも取り組んでいるところです。

この本、中には首をかしげるような内容もありますが、膵臓がんのように「治らないがん」を宿した患者には福音となるものです。

ターナー博士が上げた9つのこととは、

  1. 抜本的に食事を変える
  2. 治療法は自分で決める
  3. 直感に従う
  4. ハーブとサプリメントの力を借りる
  5. 抑圧された感情を解き放つ
  6. より前向きに生きる
  7. 周囲の人の支えを受け入れる
  8. 自分の魂と深くつながる
  9. 「どうしても生きたい理由」を持つ
  10. 毎日適度な運動をする

 

です。(10番目は私が付け加えたもの。博士も巻末で運動を入れるかどうか迷ったと書いている)

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パソコン不調

このところパソコンとの格闘です。Javaでの計算値が合わない!というか、マイナスになってはいけないはずがマイナスの計算結果になる。どうやらLog(x)の計算が悪さをしているらしいとまでは突き止めた。Log(x)でx<1ならマイナスになるのは当然として、どうしてx<1という計算になるのかが解決できない。

弥縫策としてif文を使って緊急避難した。ま、あとからじっくりとアルゴリズムを検証しよう。

もうひとつは、音楽再生専用にしているノートPCの調子が悪かった。インターネットにはつながるからLANは問題ないはずだが、ワークグループ内の他のパソコンやNASが表示されない。音楽のデータはすべて1GバイトのNASに入れてあるので、foobar2000で再生することができないのだ。どうやらネット接続がルーターではなくアクセスポイントになっているのが原因らしい、とまでは突き止めたが、解決策が分からない。

いろいろとやってみたがダメ。試しにと「システムの復元」から1/30の時点に戻したら回復した。やれやれ。原因は不明だが、SugarSyncのデータベースも壊れていた。こちらも再インストールで復活。

2015年2月 1日 (日)

15/1月ツイートのまとめ

キノシタ @Oncle1316 
がんの原因、大半は遺伝子や生活習慣でなく生物学的な不運 :「生活習慣病」という言葉は死語になるのか? だからといってタバコを止めないということにはならんわな。 http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NHORV96K50XV01.html

 
キノシタ @Oncle1316 
@PanCANJapan 「がんの原因、遺伝や環境でなく「不運」が大半 米研究」に対する批判的論文が載っています。「不適切なデータ解釈の不運」とまで言っています。この結論は信じられないような、基本的な数学と解釈の誤りに基づいているとも。http://ameyer.me/science/2015/01/02/vogel.html 

安西英雄 @deoanzai  
抗酸化ビタミン(A,C,E)の摂取は死亡率に関係しない。前向きコホート研究。 http://aje.oxfordjournals.org/content/early/2014/12/29/aje.kwu294.abstract?papetoc (抗酸化剤は有害とか言い立てる人もたまにいるけど、この結果のほうが当たり前に思える)

安西英雄 @deoanzai  
少し前に『がんの原因、大半は遺伝子や生活習慣でなく生物学的な不運』というニュースが流れましたね。 http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NHORV96K50XV01.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter これ、「がんになるかならないかは運次第、食べ物とか気をつけても意味ない」みたいに聞こえた。そう思った人も多かったんじゃないかな。

勝俣範之 @Katsumata_Nori  
小田和正のコンサートなどは、ランダム化比較試験の結果などないが、おそらく、抗がん剤2つ分くらいの効果はあるだろう。それを聞いていたうちの医局員は、小田和正でなくて、嵐のほうが良いと言っておりましたが。50歳以上は、小田和正のほうが、圧倒的な有意差をもって良いだろう。

勝俣範之 @Katsumata_Nori  
楽しみにしていたコンサート行くことなども中止にしないでください。小田和正のファンで、コンサート行くのを中止にすると言っていましたが、その患者さんに、「残念です?が、私のやる抗がん剤よりも、小田和正のコンサート行くほうが、ずっと効果があります」とお話ししました。 

安西英雄 @deoanzai 
マルチビタミンを中高年女性が16年摂取したときに心臓血管疾患の予防効果があるか? 傾向ありそうにも見えるが、有意差なし。 http://ajcn.nutrition.org/content/101/1/144.abstract?etoc (まあそのくらいのものなんだろう、という感じ)

@適時開示 @TDnet2  
大塚HD(45780) オンコセラピー・サイエンス社との膵臓がんを対象とした契約および扶桑薬品工業とのOTS102製造販売に関するサブライセンス契約の終了のお知らせ https://www.release.tdnet.info/inbs/140120150108003304.pdf 2015/01/08 15:00

薬剤師さんへのお役立ち情報発信.com @yakuzaishi_navi  
オキサリプラチン後発品に効能追加  ホスピーラ、「治癒切除不能な膵がん」 http://nk.jiho.jp/servlet/nk/kigyo/article/1226579778211.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter 

キノシタ @Oncle1316 
膵臓がんは×か? RT @deoanzai 続)逆に、いい暮らしをしても差が出てないがん種もあった。非ホジキンリンパ腫、女性における胃がん・すい臓がん・卵巣がん・膀胱がんなど。(女性はもともと男性ほどひどい暮らしをしないので、差が出にくい、という一面もあります。) 

安西英雄 @deoanzai  
続)一番いい生活をしている群は、一番悪い群に比べて、発がんのハザード比は男性0.90、女性0.81だった。つまりいい暮らしをすれば発がんリスクを10ー19%も減らせる。 

安西英雄 @deoanzai  
続)健康な生活を4つの区分で点数化した。健康な体重を維持すること、運動すること、良い食事をすること(野菜果物が多い、全粒穀物が多い、赤身の肉が少ない)、適度なアルコール。そして総合点数で5段階に分けた。 

安西英雄 @deoanzai  
健康な生活をしているほど、発がんも、がんによる死亡も、理由を問わない総死亡のリスクも低い、というアメリカの研究。56万人を10年以上フォローしたデータ。 http://ajcn.nutrition.org/content/early/2015/01/07/ajcn.114.094854.abstract?sid=c96efe10-f884-4381-a90d-8035d5dbdb1c 

キノシタ @Oncle1316 
余命2年を宣告されたドクター中松氏が命がけで開発したお茶「20 TWNTEA]を公式HP上で発売した。って、自分のがんで効果を確かめてからにしろよ。 http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20150116-1422497.html 

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