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2015年10月

2015年10月31日 (土)

今日の一冊(19)『介護ビジネスの罠』

介護ビジネスの罠 (講談社現代新書)介護ビジネスの罠 (講談社現代新書)』(長岡美代著)

川崎市の介護付有料老人ホームで、入居していた3人が転落死した事件はまだ記憶に新しい。我々団塊の世代が後期高齢者となる2025年には高齢者人口が3500万人とピークになる。(2025年問題)20252a1 それをビジネスチャンスと捉えて、異業種からの参入が続いているのだが、介護のノウハウのない業者も多く、中には金儲け第一で「介護」が福祉だという理念を持たない業者が多いのだろう。

正直、私には特別養護老人ホーム(特養)と介護老人保健施設(老健)、介護付き有料老人ホーム(特定施設)、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の違いや特徴も、説明せよといわれてもで期待程度の知識しかなかった。

この本は現代の老人介護の問題を、著者が現場を綿密に取材した豊富な例で説明している。患者の囲い込みなどは日常茶飯事であり、介護報酬の誤魔化しの手口などは、「悪いやつほど頭が良い」という事実を再確認させてくれる。

     

10兆円の巨大事業に巣食う、
公的保険の間隙を突く悪徳業者の巧妙な“やり方”とは――。

  • 入居者の「囲い込み」は当たり前
  • 増加する「老人ホームもどき」
  • 「胃ろう」の功罪
  • 「24時間・365日対応」には要注意!
  • その「看取り」サービス、本当に大丈夫?
  • 格安老人ホームのカラクリって!?
  • 救急車を呼ばず延命措置もしない~家族の弱みにつけ込む「看取りビジネス」
  • 「老人ホームもどき」素人が運営して「介護で一旗揚げる」事業者

高齢者を“儲けの道具”と考える不届きな事業者が跋扈……。
「首都圏介護破綻」「2025年問題」よりも深刻な、
家族の弱みにつけ込む悪質な手口を徹底解剖。

などなど、背筋がゾッとするような内容である。

誰もがいずれ老人となり介護を受けるようになる。

がん患者であれば、その日が目の前に迫っている人もいるであろう。いざとなって、「こんなはずではなかった」と悔やまないためにも、介護の現実を知るためにも読んでおきたい良書である。

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2015年10月30日 (金)

野球賭博って悪いことなの?

遠くには雪山が

巨人軍の選手が野球賭博に関与して処分を受けそうだという。2011年には大相撲の力士らによる八百長問題が起きている。プロスポーツの世界(大相撲は、プロレスと同じで、スポーツでなく興業だという説もあるが)にこうしたことは常にあるのだろう。たどっていけば胴元はやくざに違いない。

でもなぁ、自分の金で博打をやっているのだから、いいじゃないか、と言えば言いすぎか?

というのは、老後を支える公的年金を運用する「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」が、大きな運用損を出しているのではないか、と巷間言われてきた。

野村証券の西川昌宏チーフ財政アナリストが10月23日、ハフポスト日本版の取材に対し、試算を明らかにした。それによると、GPIFの7-9月期の運用損は、国内株が約4兆3000億円、海外株が約3兆7000億円などとなった。この間、TOPIXは13.4%、日経平均は14%それぞれ下落した。

21日のヒアリングで厚労省年金局の担当者は、10兆円の運用損(7~9月期)を出したことを認めた。

さらに、損失を挽回するために海外の低格付け債(がらくた債)にまで投資をするのだと。この中にはギリシャ国債も含まれている。投資の受託機関の中には、あのゴールドマン・サックスも含まれているのだ。博打で損をして更に深みに入るっていうのはよくある破産のパターンだろ。

アベノミクスの株高を演出するために、比較的安全な国内株よりも海外株の割合を引き上げた結果、世界不況の波をもろにかぶったというわけだ。

で、この引き上げは国会にも諮られたわけではなく、ましてや我々国民が承認したわけでもない。つまり、他人の金を勝手に博打につぎ込んだ挙げ句に10兆円の損を出した。

野球賭博よりも悪質だし、我々の老後の年金にもろに響いてくる。自分の金をやくざに献上するのと、他人の金を承諾なくハゲタカファンドに貢ぐのとどちらが悪い? って言わなくても明らかだよね。

がらくた債で更に損失が膨らんだらどうするんだ、との質問に、厚生労働省の担当者は「年金の保険料を上げるという選択肢もある」といけしゃあしゃあと応えている。

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免疫チェックポイント阻害剤

先日の27日、NHKのクローズアップ現代で「がん治療が変わる ~日本発の新・免疫療法~」が放映された。免疫チェックポイント阻害剤で固形がんが「治る時代」になった。

まだメラノーマだけですが、悪賢いがん細胞が、免疫細胞に対してブレーキをかけるのをじゃまする。これで免疫細胞がいつまでもがん細胞を攻撃することができる。その他のがんでも次々に治験が進んでいる。

日本発のこの治療薬、海外で評価が進んで実用になったのです。

これまで進行がんは、治らないものと決めてしまい、「延命」を効果判定基準としてきた。「がんとうまく共存しましょう」というわけだ。しかし、「延命効果」も伸び悩んできて閉塞感が漂っていた。そうした現状でのひさしぶりに活気的な薬です。

「免疫療法」と名がついているが、巷の「〇〇免疫療法」とは別物だから注意が必要だ。

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2015年10月29日 (木)

パープルストライド東京2015

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膵臓がん撲滅チャリティー ~パープルストライド東京2015~』 今年のコースはスカイツリーを臨む木場公園。

私も参加する予定です。(眞島さんから強引に要請されて)

開催概要

開催日:11月1日(日)雨天決行

時間:8:00AM – 12:00PM (9:00AM開始)
場所:木場公園イベント会場
種目:3.5K/7Kラン・3.5Kウォーク

参加費:大人:事前登録3,000円/当日登録3,500円、

      子供 (12歳以下):無料、

      患者(膵腺癌・IPMN・膵神経内分泌腫瘍など)、治療中、サバイバー:無料

 患者・サバイバー用特別席、サバイバーテントにて患者サロン

参加賞:パープルストライドオリジナルTシャツ、KnowIt・FightIt・EndItリボンなど、完歩証・完走証

荷物一時預かり・更衣室:あり

飲料水:あり

コンサート・エンタテーメント:あり
パープルグッズショップ:あり
飲食店(ランチカー):あり ※ご昼食は会場で食べられます

参加登録

オンラインの事前登録と当日登録があります。事前登録をご利用いただくと割引・T-shirts予約の特典があります!チーム参加の特別特典もあります!

膵がん患者・サバイバーテント

膵がん撲滅を誓い、親睦を深める年に一度の大会です。お誘いあわせの上、お越しください。

膵腺がん、IPMN、膵神経内分泌腫瘍(NET)などの患者さん、Welcomeです。

患者さん・サバイバー専用テントにて、簡単なおもてなしをご用意してお待ちしております。先着40名の方には特注Tシャツを贈呈しておりますので事前申込をご利用ください。


 

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2015年10月28日 (水)

抗がん剤を拒否して最期まで将棋 天野貴元さん死去

今朝の東京新聞のお悔やみ記事に、将棋アマの天野貴元さんが死去されたと報じている。

『がん闘病「次の一手」最期まで 天野貴元さん死去 将棋アマ、30歳』

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舌がんの手術後全身への転移が見つかったが、抗がん剤をやっては明瞭な意識が必要な将棋はできないと、2年半の闘病は抗がん剤は拒否しての治療だった。

こういう選択もある。自分の命を全うするためには、何が大事かを考え、抗がん剤をやるかやらないかを選ぶこと、若い方なのにはっきりとした意志を持って決断された。見習いたいものである。抗がん剤を拒否しての2年半が、延命だったのか縮命だったのかは分からない。自分の価値観に従って選択した彼には、そのような疑問はどうでも良いことだろう。

前回の記事で紹介した『長尾先生、「近藤誠理論」のどこが間違っているのですか?』のコラムにこのような内容があった。

その男性は、ある病院で肺がん(腺がん)が見
つかりました。副腎に大きな転移巣も見つかりステージⅣと診断されました。主治医は抗がん剤治療を勧めましたが、強く拒否されました。

いわゆる”放置療法”になるのでしょうか。別に近藤誠氏などの医療否定
本の影響を受けているわけではないとのことですが、自分の哲学というか生き方として、そう自己決定されたそうです。しかし、彼の主治医はそんな気持ちをまっ長く理解してくれないどころか、「抗がん剤をしないとすぐに死ぬぞ」という脅しのような言葉しか言ってくれない・・・・と愚痴りながら、僕のクリニックに相談に来られました。

この患者さんに対し、CEAという腫痩マーカーをフォローしています。
初診時では、486(正常は5以下)でしたが、 1カ月後には360に下がり、そして 3カ月後の採血ではなんと、38まで、低下していました。腫蕩マーカーが10分の1以下になったのです! その4カ月間に僕がした医療行為といえば、たった一つだけ。補中益気湯という漢方薬を飲んでもらっていました。

一方、患者さんの日常生活で変わったのは 1日の生活リズムです。がんと診断されてから、自分の名前をつけた農園を始めて、京野菜の栽培に夢中になっているそうです。収穫した野菜を、友人知人に毎日のように送っておられる。皆さん、美味しい!ととても喜ばれるとのこと。人から喜ばれる、人から必要とされていると感じることが、きっと大きな生き甲斐になったのでしょう。

サイコオンコロジー(精神腫瘍学)という研究分野があります。患者さんの精神状態(心の動き)とがんの関係を調べる学問です。サイコオンコロジー的に言えば、ストレスが激減して免疫能が向上した!? こうした現実を、医学的にデータ化することは難しい。あくまでも例外的な一例として、ご紹介します。 しかし町医者として、がん患者さんと対峙するとときどき、こうした驚くべきケースを目の当たりにするのです。

この患者さんのその後は分かりませんが、人から必要とされ、生き甲斐を持って毎日を過ごしていると、ときにはがんが消えた!ということもあります。その辺りのことは『がんが自然に治る生き方――余命宣告から「劇的な寛解」に至った人たちが実践している9つのこと』にもあるとおりです。

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今日の一冊(18)『長尾先生、「近藤誠理論」のどこが間違っているのですか?』

長尾先生、「近藤誠理論」のどこが間違っているのですか? 長尾医師の近藤誠批判。何冊目だろうか? 肺がんのステージⅡaと診断された若き女性記者と長尾医師との対談形式で書かれていて、どんどんと読み進めることができる。もちろん架空の女性記者である。

近藤誠氏の誤りは、本物のがんと「がんもどき」しかないという黒か白かのどちらかだという二分法思考である。しかし世の中、グレーの領域がどの分野にも存在する。

近藤理論自身にも正しい主張もあり、明らかに間違っている部分もあり、グレーの部分もある、というのが長尾医師の主張である。私も同感である。

抗がん剤については、やるかやらないかではなく「やめどき」が大切であるということは、別の著作『抗がん剤 10の「やめどき」~あなたの治療、延命ですか? 縮命ですか?』でも書かれている。延命効果から縮命効果になる時点を見極めることが大切だと思う。しかし、現実にはなかなか難しい判断であろう。

  1. 最初からやらない
  2. 抗がん剤開始から2週間後
  3. 体重の減少
  4. セカンドラインを勧められた時
  5. 「腫瘍マーカーは下がらないが、できるところまで抗がん剤をやろう」と主治医が言った時
  6. それでもがんが再発した時
  7. うつ状態が疑われる時
  8. 一回治療を休んだら楽になった時
  9. サードラインを勧められた時
  10. 死ぬときまで

「1. 最初からやらない」は相当勇気のある患者だ。あるいは近藤理論の信奉者か。「4. セカンドラインを勧められたとき」も、多くの患者が「効かなくなったら次の抗がん剤を」と考えている現状では難しい。日本で膵臓がんに使える抗がん剤はまだまだ少ない、という声は、たくさんあればもっと延命できるはずだということを前提としているが、それが本当に正しいのかは分からない。

「9. サードラインを勧められたとき」でもまだまだ頑張るのだろう。そして「10. 死ぬときまで」あるいは亡くなる1週間前まで続ける。ときには臨終のベッドに抗がん剤の点滴がぽたりぽたりと落ちていたりする。

長尾氏の上記の本でも、亡くなった患者の口からTS-1の錠剤が出てきたという衝撃的な事実が書かれていた。しかし、がん患者のそうした心情はよく分かる。闘病ブログでも副作用に耐えて、次々と抗がん剤を代えて頑張っている患者がたくさんいる。

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早期から緩和ケアを受けていた患者は、亡くなる2ヶ月前に中止している割合が多い。その方が結局長生きできるようだ。QOLも良い。

私にはどちらが正しいとは言えない(二分法は避けている)が、結局はその人の哲学、価値観であると思う。

実際には、最後まで抗がん剤をやって延命ではなく縮命になっている場合が多い。どこで止めるか、を常に考えていた方が良い。最後の最後まで抗がん剤をやると、QOLが下がる、最後に心肺蘇生をされる、ICUで亡くなる率が高くなる、生存期間が短くなる。

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同じ国立がん研究センターの医者でも、亡くなる3ヶ月以内に患者に抗がん剤を投与した割合は、医師によってこんなにも違う。

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緩和ケアも「治療」なんだよね。しかし「緩和ケア=治療の断念」との受け止める患者が現状では多数だ。

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2015年10月27日 (火)

治療歴のある転移性膵癌を対象にリポソーム化イリノテカン注射剤が米国で承認

期待が膨らむニュースなのでコピペ。わずか2ヶ月の延命ですが、GEMに耐性ができたときのセカンドラインとしてエビデンスが出てきた。

治療歴のある転移性膵癌を対象にリポソーム化イリノテカン注射剤が米国で承認

米国食品医薬品局(FDA)は10月22日、ゲムシタビンを用いた化学療法による治療歴がある転移性膵癌患者を対象に、リポソーム化イリノテカン注射剤(MM-398、nal-IRI)をフルオロウラシルとロイコボリンとの併用で承認したと発表した。

米国でリポソーム化イリノテカン注射剤は優先審査およびオーファンドラッグ指定を受けていた。

リポソーム化イリノテカン注射剤(以下、MM-398)の有効性は、ゲムシタビンもしくはゲムシタビンベースの化学療法を受けた後に増悪した転移性膵癌患者417人を対象とした、3群比較ランダム化オープンラベル試験で検証された。

試験は、フルオロウラシル/ロイコボリン群に対し、MM-398+フルオロウラシル/ロイコボリン併用群もしくはMM-398単剤群が長期予後を示すかどうかが検討された。

その結果、MM-398+フルオロウラシル/ロイコボリン併用群の全生存期間の中央値は6.1カ月、それに対してフルオロウラシル/ロイコボリン群は4.2カ月だった。MM-398単剤群ではフルオロウラシル/ロイコボリン群と比べて生存期間の改善はなかった。

また無増悪期間の中央値はMM-398+フルオロウラシル/ロイコボリン併用群では3.1カ月、フルオロウラシル/ロイコボリン群は1.5カ月だった。

MM-398の安全性はMM-398+フルオロウラシル/ロイコボリン併用群もしくはMM-398単剤群の398人で評価された。主な副作用は下痢、疲労感、嘔吐、悪心、食欲低下、口内炎、発熱で、リンパ球減少症、好中球減少症も認められた。また好中球減少症の後の敗血症による死亡がMM-398治療を受けた患者で報告された。

リポソーム化イリノテカン注射剤の添付文書には、重篤な好中球減少症と下痢のリスクについて黒枠警告が示されている。またリポソーム化イリノテカン注射剤は転移性膵癌患者の治療において、単剤での使用は承認されていない。

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2015年10月25日 (日)

北海道の5日目は青い池から再び美瑛の丘

最終日は、早朝6時に青い池に着いた。気温はマイナス1度で、もしかすると池に氷が張っていれば幻想的なショットが撮れると期待したが、残念ながら凍ってはいなかった。途中の山道の路肩には雪が残っていた。

スライドショー:青い池と丘の紅葉(29枚)

紅葉の青い池

十勝岳展望台から見る山頂は雲がかかっていてあいにく。路面は凍結していた。もちろん紅葉は既に落葉してしまっている。

十勝岳は雪をかぶって既に落葉

白銀温泉郷の白ひげの滝へ

白鬚の滝

ピルケの森

ピルケの森 霜 ベンチと紅葉

キガラシがまだ残っていた。 キガラシがまだ残っていた 小屋がシンボリックで

マイルドセブンの丘 マイルドセブンの丘 日本の原風景

親子の木
親子の木

四季彩の丘
四季彩の丘

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2015年10月24日 (土)

北海道の4日目は朝霧に出会えてラッキーだった件

朝の4時起きで朝霧を狙って宿を出た。ジェットコースターの道を上まで行ったが、切りが期待できそうもないので、深山峠まで降りてきた。

スライドショー:美瑛の丘巡り(33枚)

きれいな朝焼けに朝霧までも出会うことができた。雲海とまではならないが、昨日に続いてチャンスに恵まれている。

深山峠の朝焼け 深山峠

刻々と姿を変え、まるで水墨画のような景色を堪能する。

水墨画のような

鮮やかな赤はここだけだった 農家の朝は早い

クリスマスツリーの木 クリスマスツリーの木 雲は天才である

上空を旭川空港に着陸する飛行機が通過する。 旭川空港に着陸する飛行機が通る 遠くからも見える赤い家

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北海道の3日目は富良野へ移動、夕霧に出会った件

いよいよ三日目。今日からはプライベート・タイムです。

スライドショー:千望峠から新栄の丘 (29枚)

レンタカーを借りて目的地を『そば処 まん作』に設定。7月に富良野に来たときに偶然入って美味しかったが、天ざるが品切れだったのでリベンジです。

途中の桂沢湖畔では恐竜のお出迎え。

恐竜と紅葉:桂沢湖畔

札幌から約3時間で蕎麦屋に到着。自家製粉のそば粉を使った蕎麦は少し固めであるが、のど越しは良い。季節の天ぷらも(種類は分からなかったが)旨かった。

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千望峠はここから5分。深山峠を経て新栄の丘まで、夕暮れまで走った。

少し紅葉樹が見える 同じ DP3M2803 霞んだ山 深山峠の赤い家 雪山とパッチワーク

新栄の丘で陽が沈むのを待つ。空が赤く染まってきた。 新栄の丘の夕陽

これほど赤く染まるのはわりと少ないそうだ。

陽が落ちて展望台にいた観光客もカメラマンも皆いなくなった。私だけ少し粘っていると急に霧が出てきて雲海のようになった。ラッキー! 陽が落ちたら霧が出て雲海に

宿に着いたのは18時。焼酎は置いてないというので、コンビニまで調達に行ってきた。夕食の前に風呂。ジェットバスになった二人は入れそうな浴槽できれいである。夕食は自家製野菜やハンバーグ、量が多くて食べきれなかった。


★料理はうまい、風呂もきれい。独り旅・カメラマン大歓迎! あさの早い写真愛好家には、朝食なしのプランが選べて嬉しい。オーナーが撮影ポイントの相談にも乗ってくれる。美瑛・富良野で写真を撮るのなら、この宿が一番でしょう。★


食後は広い庭に出て星空の撮影。満天の星。露出を1時間にして星の軌跡を撮る。小林さんの訃報を知る。あまりに急ぎすぎだよ、Purple_Hazeさん。 銀河が見えるかも 星空の軌跡

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2015年10月23日 (金)

北海道の2日目は北大のキャンバスが広すぎた件

北海道の二日目。学会の発表は午後からなので、午前中は北大のキャンバスを紅葉目当てに散策。有名な銀杏並木の目の前のホテルから見ると、銀杏並木の梢は紅葉しているが、下の方はまだ青い葉っぱのまま。天気も良くキャンパスマップを片手にぶらぶらと歩いた。しかし、広いなぁ。筑波大に次ぐ広さらしい。

スライドショー:北大キャンパスの紅葉(45枚)

逆光で映える、ぼけもよい

これがベストショットか ポプラとクロッカス?

影もよい 絵画みたい

だから水辺で暇をつぶす

子供は忙しい クラーク食堂前の紅葉(PLフィルター)

 

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2015年10月22日 (木)

北海道の1日目は円山公園の紅葉がみごとだった。

北海道の一日目。新千歳空港から札幌駅に着き、荷物をコインロッカーに預けて、大通公園から円山公園まで徒歩で散策。

スライドショー:札幌・円山公園の紅葉(18枚)

とりあえず、アリバイに時計台。

とりあえず、時計台

シンメトリーな木のきれいな紅葉円山公園、紅葉が見頃

気温が低いのか、鮮やかに色づいている。 鮮やかな赤と黄色

自転車を止めて、鮮やかな紅葉に一枚 カエデを愛でる親子

池に映った紅葉も幻想的で・・・ 夫婦の木?夫婦の木?

北海道神宮。苔むした岩と背後の紅葉 苔むした岩と紅葉

七五三のお参りですね。たくさんの着飾った子供がいました。 北海道神社 七五三のお参り

円山原始林の入口。うっそうとした原始林になぜか滑り台。 原生林の入口になぜか滑り台

夜は札幌駅東口ガード下にある『うおや一丁』で、明日の発表の前祝いと称して3人で一杯。魚もジンギスカンも美味しかった。

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2015年10月21日 (水)

旅行ならスマホのGoogleマップをカーナビにしよう

今回の北海道旅行では、スマホのGoogleマップが大活躍でした。純正のカーナビに目的地を住所で入力しても、北海道では同じ番地が線路の両側にあったりして、ピンポ

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イントでは目的地を設定できません。ましてや、写真撮影が目的で、右のような本の地図を利用するにしても、撮影ポイントの住所が分かっているわけではないし、もちろん電話番号での設定は無理。マップコードも分からないし、カーナビが対応していないことが多い。

さらに、レンタカーでは現地でこれらの目的地を探して設定するには相当時間がかかる。また、純正の地図では私が走りたい狭い道が載っていないことも多いのです。

そこで考えたのが、事前に自宅でデスクトップPCでGoogleマップに撮影ポイントをマイマップとして登録しておき、現地ではスマホのGoogleマップをカーナビとして使うという方法。

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Amazonで買った車載ホルダーをエアコンの吹き出し口に取り付けて、モバイルバッテリーで充電しながら使用します。GPSをONにすると結構電池を消耗するのでモバイルバッテリーかシガーソケットからの充電器は必須です。

デスクトップPCでこのように登録したポイントが、

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スマホでもきちんとシンクロしています。

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あとは目的地のマークをクリックして、現在値からのルートを表示させて、

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ルート案内させるだけです。リルートもしてくれるし、ジャイロが搭載されているスマホなら長いトンネルでも追随してくれます。音声案内もばっちりです。

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これで撮影ポイントを効率よく回ることができました。

Y!カーナビも同じようにPC地図と連携できますが、スマホ側から登録地点を呼びださなければなりません。オービス地点をお知らせしてくれる、プルーブ渋滞情報が取得できるなど、都会で使うには便利ですね。しかし、デスクトップとの連携を重視するならGoogleマップでしょう。

Keynice のスマホ車載ホルダーは、ほぼどのような車にも付けられます。なにしろ899円と安いし、かさばらない。レンタカーを使うならお勧めです。

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2015年10月20日 (火)

美瑛の丘にクラリネットの風が吹く

四泊五日の北海道旅行から昨夜遅くに帰ってきた。

4時起きで朝霧と朝焼けを狙い、夕陽と丘の風景を狙い、日中は撮影ポイントを駆け回って、夜は満天の星空を撮る。いつ寝るんじゃい!。

撮った写真データはノートPCに保存して荷物は宅配便で送ったから明日でないと着かない。写真の整理は明日以降になるが、美瑛の丘ですてきな店との出会いがあったのでその報告。

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美瑛・新栄の丘展望公園のすぐ近くに、十割蕎麦が旨いと評判の店がある。蕎麦好きの私としては、これは見逃せない店である。

四季の風

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地元産のそば粉を使った新そばは、注文を受けてからオーナーが打つのだそうである。この日は先客が4人しかいなくて、私の注文は10分ほどで出てきた。

強いコシのある蕎麦で、辛み大根のつゆと良く合う。香りも十分にある。常陸あき蕎麦のように少し緑がかっているのは旨い蕎麦の特徴である。デザートにブレンドコーヒーとババロアを頼んだが、富良野のぶどうが乗ったババロアはこれまたすてきな味でした。

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部屋の本棚には中野孝次の『清貧の思想』初版本があり、オーナーの人柄が想像される本棚である。オーディオマニアのオーナーらしく、真空管アンプやLPレコードが片隅に積まれている。壁には古いホルンやユーフォニウムが掛けられていた。

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気になったのは自作のスピーカー。このスピーカーには見覚えがある。数十年の昔、私が二十歳台のころにスピーカーの自作が流行ったことがある。その元祖が長岡鉄男氏で、彼が毎週記事を載せる「FMファン」を読んで、私も自作スピーカーの挑戦したことがあった。人気のスピーカーに「スワン」「スーパースワン」があった。バックロードフォーン型のスピーカーで重低音が良く出る。ただ、スワンはフルレンジ1本のはずだが、これは上にもう一つ着いている。オーナーが出てきて説明してくれるには、スワンの上級機だそうである。20Hzまでの低音が再生可能だと言う。「これでバッハのオルガン曲を聴いたら凄いでしょうね」と言うと、「建物が振動しますよ」とのこと。もちろん客のいない休日か夜でのことである。なんだか意気投合してしまった。

オーナーはやはり私とほぼ同年代、1944年生まれだという。リクエストもOKだというので、20世紀最高のクラリネット奏者といわれるレオポルド・ウラッハと、ウィーン国立歌劇場管弦楽団の演奏するモーツァルトのクラリネット協奏曲を選んだ。

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外には美瑛の丘の風景が広がり、風が吹いている。クラリネット協奏曲の第二楽章Adagioがこの風景にはよく似合う。確か1950年代の録音のはずで、決して録音のよいCDではないが、真空管アンプとバックロードフォーン型スピーカーで再生すると目の前にオーケストラが広がり、音場が忠実に再生されていることが分かる。クラリネットの音も柔らかでしかも輪郭がはっきりしている。このスピーカーで聴くクラリネットのまろやかな低音の魅力が堪らない。(私のタイムドメインスピーカーもこれに負けない結構よい音だよ)

モーツァルト クラリネット協奏曲 イ長調K.622 第2楽章 Adagio
もちろんウラッハではなくクラリネットは豊永美恵さん。

旨い蕎麦とケーキ、魂をゆさぶるような音楽を堪能でき、また是非とも行きたい店でした。

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『四季の風』遠景 『四季の風』蕎麦が美味しい

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2015年10月17日 (土)

合掌 Purple_Hazeさん

今日から富良野。二泊します。紅葉は山の方は終わっています。里に下りてきています、広葉樹が少ないのであまりきれいではないです。

先ほどペンションの前で星空を撮影しましたが、さすがに星がたくさん見えます。東京ではまったくといっていいほど見えないものね。

そして部屋でパソコンを立ち上げてブログを回っていたら・・・。

Purple_Hazeさんの突然の訃報に茫然としています。膵臓がん、増殖も早いけど、亡くなるときもあっという間です。本当に憎い病です。

彼の諦めない闘病姿勢は、たくさんの同病患者を励ましてくれました。ありがとうございました。そして、ご苦労様でした。もう一度ライブを聴きたかったなぁ。

いまはもうあの星のひとつになっているのでしょうか。ゆっくりとおやすみください。

<合掌>

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2015年10月14日 (水)

明日から北海道

明日から4泊5日の今年2度目の北海道旅行です。前半の2日は仕事関連の学会発表のため、札幌です。合間に円山公園、北大のキャンパスなどを回る予定です。北大の銀杏並木はまだ紅葉には早そうですね。ただ、今年の紅葉は例年より一週間ほど早い(そのために千畳敷カールは見逃した)ので、少しだけ期待しています。

後半の3日は、レンタカーを借りて富良野・美瑛をのんびりと散策します。宿は「写真愛好家・独り旅歓迎」のコスモス・ファームさん。朝の早い写真愛好家のために、朝食抜きプランがあります。オーナーも写真好きです。ここで2泊。富良野の中心に位置しているので、どこに行くにも都合のよい宿です。

紋別市では400キロのヒグマが畑を荒らして駆除されたというニュースがありました。農家にとっては害獣には違いないでしょうが、熊にしてみれば、冬眠を控えて目の前にあるコーンを食ってたら撃たれた。青天の霹靂だったでしょうね。とはいっても、カメラを担いで人気のないところに行くことが多い私も、ヒグマには遭いたくはないので熊ベルを用意しました。

旅の案内役は、

新・風景ガイド 美瑛・富良野

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旭川では初雪が降ったようです。昨年より15日も早い。

晴れてくれるとよいのですが、こればかりは自然相手ですので。

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2015年10月13日 (火)

亡くなった患者のプライバシーは保護されないの?

仕事帰りに図書館に寄って、文藝春秋に掲載されている近藤誠氏の『川島なお美さんはもっと生きられた』を読んだ。

副題に「二年前、彼女は私のセカンドオピニオン外来を訪ねてきた」と書かれているとおり、川島なお美さんが近藤氏のセカンドオピニオンを受けた日付やそのときの服装まで書かれている。近藤氏との対話まで詳細に紹介されていることには驚いた。ここまで患者のプライバシーを公開して良いものだろうか?

手術をやったことで寿命を縮めた。腹腔鏡手術は無謀だった、などという、例によって彼の主張に都合良く解釈しているのだが、激やせしたのは手術のせいだと、まるで悪疫質ということばも知らないかのような独善的な解釈に終始している。

ま、それはいつもの彼一流のやりかただから措いておいて、患者のプライバシーはどう考えているのだろうか。記事の中では「個人情報保護法は亡くなった人には適用しなくてよい」との解釈である。

確かに個人情報保護法には、「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名等により特定の個人を識別することができるものをいいます(第2条第2項)、とある。死者には適用できない。

しかし、個人情報保護法が制定されるはるか以前から、医者は厳格な守秘義務を負っているとの姿勢で診療にあたってきたのであり、患者の情報をみだりにオープンにすることは、医の倫理に反するものとされてきた。そうした信頼関係がなければ、病気の経過や家庭の事情にまでわたって医師に相談することはできない。

世界医師会の「リスボン宣言」には次のように書かれている。

8.守秘義務に対する権利
a.    患者の健康状態、症状、診断、予後および治療について個人を特定しうるあらゆる情報、ならびにその他個人のすべての情報は、患者の死後も秘密が守られなければならない。ただし、患者の子孫には、自らの健康上のリスクに関わる情報を得る権利もありうる。
b.    秘密情報は、患者が明確な同意を与えるか、あるいは法律に明確に規定されている場合に限り開示することができる。情報は、患者が明らかに同意を与えていない場合は、厳密に「知る必要性」 に基づいてのみ、他の医療提供者に開示することができる。
c.    個人を特定しうるあらゆる患者のデータは保護されねばならない。データの保護のために、その保管形態は適切になされなければならない。個人を特定しうるデータが導き出せるようなその人の人体を形成する物質も同様に保護されねばならない。

近藤氏の考えは、法律上は問題ないとしても医の倫理上は許されないことは明かであろう。

近藤誠がん研究所・セカンドオピニオン外来』のサイトには、個人情報に関しての説明がある。しかし、私はこの部分を次のように変更することを近藤氏に提案したい。(赤字部分を追加してはどうか)

Photo

商売に影響することもないし、ますます繁盛するに違いない。

有名人が亡くなったことをチャンスに、自説を流布する近藤氏の活躍は続く、どこまでも。

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2015年10月12日 (月)

ネットワークのトラブル

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隣家の花壇に、つゆくさ(露草) が咲いていた。
早朝に咲いた花が昼頃にはしぼんでしまうことからこの名がある。万葉集には「つき草」とされている。

朝(あした)咲き夕(ゆうべ)は消(け)ぬるつき草の消(け)ぬべき戀(こひ)も吾(あれ)はするかも(巻10 2291)
人の命もはかないものです。


バロックを聴こうとしたら、CDのデータをflacで入れてあるNASサーバーにつながらない。ノートパソコンからは見えているのでデスクトップPCがおかしいようだ。インターネットにはつながる。

昨日までは正常だったが、レジストリのデフラグをやったせいかもしれないなぁ。

ネットワークのトラブルシューティングを試したら、「DNS サーバーが応答していません」と表示されたので、とりあえずルータの電源を切ってリセット。

次にTCP/IPの設定も確認して、「DNS サーバーのアドレスを自動的に取得する」にチェックを入れた。

念のためにDNSのキャッシュなどもクリアするためにコマンドプロンプトから

ipconfig /flushdns
ipconfig /registerdns
ipconfig /release
ipconfig /renew

を実行した。

しかし、あいかわらずNASサーバーが見えない。

最後の手段、「システムの復元」から、パソコンの設定を2日前の状態に復元した。

やっと正常になった。

原因は不明である。

2015年10月10日 (土)

ノーベル賞 戸塚洋二さんのこと

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八千穂高原自然園の紅葉


二人の日本人にノーベル賞が授与されました。生理学・医学賞の大村智・北里大特別栄誉教授、物理学賞に東京大学宇宙線研究所の梶田隆章所長が受賞されました。

1997年からは東京大学宇宙線研究所長だった故戸塚洋二さんは「ノーベル賞に一番近い人」と言われていたのです。しかし戸塚さんは2008年に66歳で直腸がんのために亡くなります。その闘病の日々をブログに残していました。内容も多岐にわたり、科学、宗教、生と死、自然、宇宙にまで彼の考えを述べていました。

がんと闘った科学者の記録 (文春文庫) 残念ながら現在は閉鎖されています。しかし、立花隆が『がんと闘った科学者の記録 (文春文庫) 』として出版しています。

やはり科学者ですね。自分の癌のCT写真をデジタル化して、腫瘍の大きさを計測してグラフ化したり、抗がん剤の投与と腫瘍の大きさの関連性を論じてみたりと、科学者が故にデータを駆使して考察しようとする姿が書かれています。エックス線写真をビューアーの上に載せてデジカメをマクロモードにして腫瘍の写真を撮っています。Ca19-9やCEAの数値もExcelで時系列的に追っかけています。

冷静に自分のがんを見つめ、「私はがん克服を人生目標にしているのではありません。がんを単なる病気の一種と捉え、その治療を行っているに過ぎません」と言い切ります。勤務地の近くの草花や木々のこと、教育のことなどへの言及もあり、闘病記と言うよりはエッセイと言えると思います。壮絶な闘病記で、研究者としても立派な業績を残され、がんと正面から闘った姿には感動します。

残りの短い人生をいかに充実して生きるか考えよ、とアドバイスを受けることがあります。このような難しいことは考えても意味のないことだ、という諦めの境地に達しました。私のような凡人は、人生が終わるという恐ろしさを考えないように、気を紛らわして時間を送っていくことしかできません。

日々是修行 現代人のための仏教100話 (ちくま新書)戸塚洋二さんでさえ「凡人は」というのですから、私のように正真正銘の「凡人」は有意義な生き方に迷ってしまいます。

佐々木閑氏の『日々是修行-現代人のための仏教100話』には、『ある物理学者との邂逅』と題して、戸塚洋二氏との仏教と物理との世界観の共通性について語らい合ったことなども紹介されています。

そういう人が、「諦めの境地に達しました」と言うのですから、ずいぶんと考えた末の結論なのでしょう。是までと同じ人生を送ることもまた、「充実して生きる」ことに違いない。何も特別なことをすることもないし、急にそうした目的が見つかるはずもなかろう。

科学するブッダ犀の角たち (角川ソフィア文庫) 佐々木閑氏には『科学するブッダ  犀の角たち』という著作があって、これが抜群におもしろい。私は久しぶりに時間を忘れて読みふけりました。この本は仏教書です。著者もそのように書いているから仏教書なのでしょうが、直接に仏教のことに触れているのは、後ろの3分の1程度です。物理学、進化論、数学、更にベンローズの『皇帝の新しい心』に触れてから、やっと仏教論が始まるという、なんともおもしろい構成です。

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2015年10月 8日 (木)

信州の紅葉巡り

スライドショー:信州の紅葉巡り

昨日は、信州の紅葉名所をめぐって撮影旅行でした。

最初に千畳敷カールに行く予定だったが、すでに落葉しているとの情報で断念し、急遽行き先を高ボッチ高原に変更。午前零時に出発して、高ボッチ高原に着いたのが午前4時。辺りは真っ暗です。気温は3℃、台風23号の影響なのか強風で体感温度は氷点下。寒いしあいにく雲が低くて何にも見えません。途中のコンビニで買った弁当を食べながら夜明けを待つ間、ホンのつかの間の霧の晴れ間に星空を撮影しましたが、気に入らない。夜明けとともに山頂へ。

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陽が昇ると徐々に霧が消えて、岡谷市街の向こうに諏訪湖が見えてきました。雲海が広がって残念ながら富士山は顔を出してくれませんでした。(左の煙が上がっている上の方に富士山があるはず)

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ほぼ冬山のスタイル。三脚が倒れるほど風が強くて手がかじかんでいます。

いったん松本市内に降りて、ビーナスラインを美ヶ原高原へ。途中、霧の林の幻想的な紅葉に出会う。

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美ヶ原ではサイが出迎えてくれました。早すぎて美術館も開いていません。紅葉はほとんど見当たらないので、早々に白樺湖に向かいます。

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見頃でしょうか。ただ、白樺も紅葉も少ない。なんで「白樺湖」?

湖畔の立ち寄り湯「すずらんの湯」で凍えた身体を温めました。この温泉に入るのは3度目くらい。露天風呂が工事中で外の景色が見えなかった。近くの蕎麦処「朝日ヶ丘」で十割の田舎蕎麦とニジマスのことこと煮、天ぷらを注文。

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いよいよ今日の本命、白駒池と八千穂高原自然園へ。白駒池の駐車場は平日なのに「満杯」で、付近の空き地にもたくさんの車が止まっていましたよ。それを見越して、先に日本一の白樺群生地のある八千穂高原自然園周辺へ行く予定を立てていました。

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「貴婦人」と勝手に名付けました。

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もみじ滝

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さて白駒池へ。陽が落ちることを考えて、ヘッドランプと懐中電灯を忘れずに。この時期はたくさんの観光客が殺到します。私が着いたときには余裕で駐車できました。

苔の原生林

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やってきました。「白駒池」空と水面の青、白樺の白と茶、赤の紅葉が対称的できれいです。

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湖畔には木道があって一周できます。日没を気にしながら1時間半かけてトレッキングしました。

自宅に帰ってきたのは22時30分。走行距離 602km でした。

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2015年10月 5日 (月)

費用という副作用

TPP交渉が大詰めを迎え、バイオ医薬品などの知的財産権の特許期間が8年で合意しそうだと報じられています。分子標的薬などの新しい抗がん剤が、8年間はアメリカの製薬企業の言い値で買わざるを得ないということですね。「医薬品は権利」「命は売り物ではない」との抗議が集まっているようです。

最近、免疫チェックポイント阻害剤ヤーボイとオプジーボの併用療法が米国で承認されましたが、″経済毒性″が問題になっています。末期メラノーマの症例で、53%に劇的ながん縮小効果があることがわかっていますが、副作用も強烈で、重篤なレベル(グレード3~4)が53%の症例で発生します。この併用療法は、最初の1年間で25万ドル(約3000万円)もかかります。何年も続けるとなると、よほどの大金持ちでない限りは使えません。日本で保険適用にしたら、小さな地方自治体なら一人の患者がいただけで破産してしまうでしょう。

家を売却する、破産宣告、治療の中止、自殺を考えるなどのグレード4の「費用に関する」副作用が伴うということです。

アメリカの経営者が、エイズ治療薬を50倍に値上げしたとして、やり玉に挙がっています。

製薬会社チューリング・ファーマシューティカルズ(Turing Pharmaceuticals)は8月、60年前に開発された寄生虫感染症治療薬「ダラプリム(Daraprim)」の権利を買い取り、その価格を1錠13.50ドル(約1600円)から同750ドル(約9万円)へとつり上げた。
これによりメディア各社から「米国で最も嫌われている男」と呼ばれることになった。

ひどい男だがしかし、抗がん剤は最初から高額です。現在の米国における抗がん剤の新薬の平均価格は年間12万ドル(約1400万円)を超えているが、国民の平均年収は5万2000ドル(約620万円)。また、抗がん剤の新薬の価格は過去15年間で5~10倍に上昇している。

川島なお美さんの例のように、QOLを取るか数ヶ月の延命効果を取るかという選択が、将来は、土地と家を売るか数ヶ月の延命効果を取るかという選択に変わっていくことになる。

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2015年10月 2日 (金)

断捨離進行中

介護事業者の倒産が相次いでいるようです。東京商工リサーチが、今年1~8月の介護事業者の倒産が55件に上り、過去最多だった昨年の年間倒産件数(54件)を上回ったと発表しています。

ワタミの介護も損保ジャパンに売却が決まりました。4月から介護報酬が2・27%引き下げられたことが影響しているのでしょうが、そもそも「儲かりそうだ」というので、経験のない異業種からの参入が増加していました。ノウハウもないのに、一儲けしようと参入したのでしょうが、福祉を営利企業に任せたツケが来ているのです。一番ツケを払わされるのは介護を受ける人。がん患者も末期にはお世話にならざるを得ないので、人ごとではありません。

かつては大学への企業参入を認めて、経営学部を有する大学が経営に失敗して・・・。笑えない話がありました。どのような経営を教えていたのでしょうか。教育も福祉も営利企業にはなじまないことが、いつになったら分かるのでしょうかね。

零細介護事業者の「断捨離」ですか?

私も断捨離実行中です。本も相当処分しましたが、まだ2割くらいでしょうか。売れそうな本はAmazonにて販売しようかと。

整理していたら、サイモントン療法のCDが出てきたので、ヤフオクに出品してあります。気に入ったら購入してくださいね。ヤフオクの手数料を除いた売上金額をパンキャンジャパンに寄付します。

サイモントン療法メディテーションCD 5枚組落札されました! ありがとうございました。

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2015年10月 1日 (木)

今日の一冊(17)『がんとの賢い戦い方』

先月24日に肝内胆管がんで亡くなった川島なお美さんが、近藤誠氏のセカンドオピニオンを受けていたらしいという記事がありますね。
川島なお美さん がん闘病で最後にすがった“純金の棒”

真偽のほどは分かりませんが、半年間も手術を先延ばしにしていたというのが、「どうして?」と腑に落ちませんでした。近藤誠氏のセカンドオピニオンを受けた結果だとしたら、さもありなんということでしょうか。

治りにくさで膵臓がんと一二位を争う肝内胆管がんは、完治が望めるのは手術しかありません。半年間も放置していなかったら、もっと違った結果になった可能性は大きいと思います。夫の鎧塚俊彦氏は「悔やんでいる」と語っています。

その夫の勧めで純金の棒で身体をなぜて「邪気」をとるという「ごしんじょう療法」にも通っていたようです。「貴峰道」のサイトはがんに関連したページは既に削除されていますね。相当アクセスがあるのでしょう。「邪気=過剰な電磁波エネルギー」なんじゃいな? と思うが、近藤誠氏よりは、益もないかわりに害もない。

余談だが、代替療法で「電磁波」「波動」「エネルギー」「遠赤外線」「マイナスイオン」などが出てきたらほぼインチキだと考えてまちがいない。帯津良一氏の「サトルエネルギー」とか。

がんとの賢い闘い方 「近藤誠理論」徹底批判 (新潮新書) 大場大医師の『がんとの賢い闘い方 「近藤誠理論」徹底批判』は、半分のページが近藤誠氏への反論で占められている。科学的な根拠を示して、丁寧に、遠慮なく、辛辣に反論している。専門的な話になっているので、一般には難しいかもしれない。

NHKスペシャルで放映されたがんワクチンの番組で、膵臓がんが「消えた」というのがあった。当初は私もずいぶんと期待したものだが、臨床試験の結果、効果は認められないとして試験は中止されました。

抗がん剤に見られる副作用など身体への負担が少なく、月に数回通院して注射をするだけ、「夢の治療法」と呼ばれる、がんワクチン。腫瘍縮小や再発防止など、成果が続々と報告されている。

とするNHKスペシャルの報道姿勢について、「まるで新薬として承認すべきだとの姿勢で報道していた」と批判している。私も『患者に「偽りの希望」を抱かせるような姿勢は改めてほしいものです。』と書いた覚えがある。

巷の免疫療法クリニックの実情についてもページを割いています。膵臓がんの患者さんが自分で探してきて、どうしても受けたいというので紹介したら「がんが進行して何か症状が出たら、また患者を戻して良いか」と確認されたと。この院長の肩書きは有名私立大医学部の名誉教授で海外でのがん研究が認められた「世界的権威の名医」となっているが、臨床の経験が乏しい研究者であったなど。案の定四か月後に患者を戻された時点では手の施しようがなくなっていて、その間の治療費は500万円ほどを請求されたとか。

JR大崎駅辺りにある免疫療法クリニックかもしれないという感じ。

標準治療やEBMに何の問題もないかのような書き方には疑問もありますが、読んでも損ではない本です。

大場大医師のインタビュー記事がこちらにあります。著作の概要を知ることができます。

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15/9月ツイートのまとめ

Medエッジ @mededgejp
死が迫っていれば効果なしと報告されました。 最期の抗がん剤は生活にとって良くない、米国有力医学誌が報告 利益よりも害が上回る ⇒ https://www.mededge.jp/a/canc/18480?src=pc_sn_twt_150901_18480

上 昌広 @KamiMasahiro
四十代外科医で月収四十万円以下 日本医大や東京女子医大の惨状が紹介されています。 破綻寸前の「首都圏医療」 - 三万人のための総合情報誌『選択』 http://www.sentaku.co.jp/pick-up/post-4162.php @sentaku_jpさんから

安冨歩 @anmintei
【日焼けを避けると、癌になるわけね。】 日光浴が癌に効く具体的な作用機序 | アレルギー相談室.com http://xn--cckya2od6fu983ag8xbde7a.com/%e6%97%a5%e5%85%89%e6%b5%b4%e3%81%8c%e7%99%8c%e3%81%ab%e5%8a%b9%e3%81%8f%e5%85%b7%e4%bd%93%e7%9a%84%e3%81%aa%e4%bd%9c%e7%94%a8%e6%a9%9f%e5%ba%8f/

キノシタ @Oncle1316
『がんが自然に治る生き方』翻訳者のレポート(5)がんを宣告されたら家族に打ち明けられますか? http://president.jp/articles/-/15901

キノシタ @Oncle1316
音楽療法はがんにも効くのか?「全身麻酔下での音楽療法も疼痛を有意に軽減」って、凄いことだ⇒術後の痛みや不安、音楽療法で軽減:日経メディカル http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/lancet/201509/543603.html #日経メディカル Online

キノシタ @Oncle1316
健康な生活を送るために必要なビタミンDが足りているのは9.1%という報告もある。⇒ロハス・メディカルvol.119(2015年8月号) http://lohasmedical.jp/e-backnumber/119/

キノシタ @Oncle1316
マクロビオティックの問題点 http://kenko100.jp/articles/150824003570/ 特にがん患者の場合は、栄養素やカロリーを摂取してがんに対抗することが必要な場合もあり、この場合のマクロビオティックは「危険である」

キノシタ @Oncle1316
1回の検査で複数のがんリスクが分かる! 味の素の「がんリスクスクリーニング」を体験 http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20150828/1066156/

キノシタ @Oncle1316
読者の投票は半々。近藤信者はまだ多いんだなぁ⇒がん論争が「文春VS新潮」の様相 近藤医師「放置療法」めぐり白熱 : J-CASTニュース http://www.j-cast.com/2015/09/03244378.html?p=all

キノシタ @Oncle1316
がん細胞狙う新薬 日本化薬、年度内に承認申請  :日本経済新聞 http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ04HRE_U5A900C1TJC000/

キノシタ @Oncle1316
揚げ物はなるべく控えるようにしている。⇒サラダ油が体を壊す万病のもと!糖尿病、がん…オメガ6脂肪酸過剰摂取に要注意 http://biz-journal.jp/2015/09/post_11418.html

キノシタ @Oncle1316
問題は予算がないことではなく、予算を出す気がないこと。命に係わる政策が医療抑制、そして企業の金儲けばかりに重点がおかれている現状に、もっと危機感を持つべき【日刊SPA!】日本も米国のような「カネ次第で医療の質が変わる社会」に!? http://nikkan-spa.jp/919704

キノシタ @Oncle1316
膵臓がんの間質と腫瘍に患者特異的なサブタイプが見つかった。患者の生存率を左右していることが明らかになった。 | Nature Genetics | Nature Publishing Group http://www.natureasia.com/ja-jp/research/highlight/10194

キノシタ @Oncle1316
患者申し出療養に意見 中医協が患者団体ヒアリング - ニュース - アピタル(医療・健康) http://apital.asahi.com/article/news/2015091000007.html 全国がん患者団体連合会の天野慎介理事長は「国民皆保険制度のなし崩し的な空洞化につながらないようにしてもらいたい」と述べた。

キノシタ @Oncle1316
膵臓がんには「早期がん」という概念はない。早期でも高い確率で再発・転移する。九重親方が再発しないことを祈ります。 RT @NEWS_and_SPORTS 元千代の富士・九重親方、すい臓がん手術で退院 (スポーツ報知):… http://www.hochi.co.jp/sports/sumo/20150913-OHT1T50127.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter

キノシタ @Oncle1316
「早期発見」が「早期がん」と誤報されている。膵臓がんには「早期がん」という概念はない。早期発見でステージⅠやⅡでも高い確率で転移する。三津五郎も「早期」だった。⇒九重親方、膵臓がん手術していた 初日から復帰 http://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/1537692.html

勝俣範之 @Katsumata_Nori
超低用量抗がん剤をやり、がんの進行が止まったという。抗がん剤をやらなくても、がんが悪化しないことはよくある。抗がん剤をきちんとやっていたら、もっと効果が出た可能性もある。このような体験談をうのみにしないように注意が必要です。体験談だけではエビデンスとは言えません。

勝俣範之 @Katsumata_Nori
同じように、がん放置療法をしたらうまくいったという医師の体験談もエビデンスとは言えないレベルの医学的情報です。

キノシタ @Oncle1316
セカンドラインの抗がん剤にもエビデンスはないよね。 RT @Katsumata_Nori 超低用量抗がん剤療法、通常の10~20分の1の量で投与する。標準治療違反。がんの耐性細胞づくりを人間でやっているようなもの。それでもやるというならきちんとエビデンスを示すべき。

勝俣範之 @Katsumata_Nori
セカンドライン抗がん剤は第三相試験は少ないですが、第二相試験のエビデンスがあるものが多いです。RT @Oncle1316: セカンドラインの抗がん剤にもエビデンスはないよね。

キノシタ @Oncle1316
感謝。つまり「一部の癌を除いて延命効果は証明されていない」ということですよね。奈良林至「腫瘍学概論」 RT @Katsumata_Nori セカンドライン抗がん剤は第三相試験は少ないですが、第二相試験のエビデンスがあるものが多い https://twitter.com/Oncle1316/status/644494436500566016/photo/1
21:53

キノシタ @Oncle1316
「グリピカン1が膵臓がんのバイオマーカーとして有望」/MDアンダーソンがんセンター http://www.cancerit.jp/35452.html @cancer_refさんから 膵臓がんも早期発見により、死亡率を低下させられる可能性が、手術後の病期と転帰を比較した研究結果が示唆しています.


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