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2015年10月20日 (火)

美瑛の丘にクラリネットの風が吹く

四泊五日の北海道旅行から昨夜遅くに帰ってきた。

4時起きで朝霧と朝焼けを狙い、夕陽と丘の風景を狙い、日中は撮影ポイントを駆け回って、夜は満天の星空を撮る。いつ寝るんじゃい!。

撮った写真データはノートPCに保存して荷物は宅配便で送ったから明日でないと着かない。写真の整理は明日以降になるが、美瑛の丘ですてきな店との出会いがあったのでその報告。

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美瑛・新栄の丘展望公園のすぐ近くに、十割蕎麦が旨いと評判の店がある。蕎麦好きの私としては、これは見逃せない店である。

四季の風

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地元産のそば粉を使った新そばは、注文を受けてからオーナーが打つのだそうである。この日は先客が4人しかいなくて、私の注文は10分ほどで出てきた。

強いコシのある蕎麦で、辛み大根のつゆと良く合う。香りも十分にある。常陸あき蕎麦のように少し緑がかっているのは旨い蕎麦の特徴である。デザートにブレンドコーヒーとババロアを頼んだが、富良野のぶどうが乗ったババロアはこれまたすてきな味でした。

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部屋の本棚には中野孝次の『清貧の思想』初版本があり、オーナーの人柄が想像される本棚である。オーディオマニアのオーナーらしく、真空管アンプやLPレコードが片隅に積まれている。壁には古いホルンやユーフォニウムが掛けられていた。

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気になったのは自作のスピーカー。このスピーカーには見覚えがある。数十年の昔、私が二十歳台のころにスピーカーの自作が流行ったことがある。その元祖が長岡鉄男氏で、彼が毎週記事を載せる「FMファン」を読んで、私も自作スピーカーの挑戦したことがあった。人気のスピーカーに「スワン」「スーパースワン」があった。バックロードフォーン型のスピーカーで重低音が良く出る。ただ、スワンはフルレンジ1本のはずだが、これは上にもう一つ着いている。オーナーが出てきて説明してくれるには、スワンの上級機だそうである。20Hzまでの低音が再生可能だと言う。「これでバッハのオルガン曲を聴いたら凄いでしょうね」と言うと、「建物が振動しますよ」とのこと。もちろん客のいない休日か夜でのことである。なんだか意気投合してしまった。

オーナーはやはり私とほぼ同年代、1944年生まれだという。リクエストもOKだというので、20世紀最高のクラリネット奏者といわれるレオポルド・ウラッハと、ウィーン国立歌劇場管弦楽団の演奏するモーツァルトのクラリネット協奏曲を選んだ。

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外には美瑛の丘の風景が広がり、風が吹いている。クラリネット協奏曲の第二楽章Adagioがこの風景にはよく似合う。確か1950年代の録音のはずで、決して録音のよいCDではないが、真空管アンプとバックロードフォーン型スピーカーで再生すると目の前にオーケストラが広がり、音場が忠実に再生されていることが分かる。クラリネットの音も柔らかでしかも輪郭がはっきりしている。このスピーカーで聴くクラリネットのまろやかな低音の魅力が堪らない。(私のタイムドメインスピーカーもこれに負けない結構よい音だよ)

モーツァルト クラリネット協奏曲 イ長調K.622 第2楽章 Adagio
もちろんウラッハではなくクラリネットは豊永美恵さん。

旨い蕎麦とケーキ、魂をゆさぶるような音楽を堪能でき、また是非とも行きたい店でした。

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『四季の風』遠景 『四季の風』蕎麦が美味しい


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