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2017年1月10日 (火)

今日の一冊(65)『大場先生、がん治療の本当の話を教えてください』

大場先生、がん治療の本当の話を教えてください 東大病院を辞めて、銀座でセカンドオピニオン専門の外来を開いている大場大医師の3冊目の本です。
ひと言で言えば、標準治療以外は一切ダメ、関わるなという内容です。彼のセカンドオピニオンを受ければどのような助言がもらえるのか、分かりますね。

  • がんもどき仮説はフィッシャー理論のコピー
  • 遺伝子検査ビジネスには信憑性がない
  • 腹腔鏡手術には長期的な生存利益は証明されていない
  • 鳥越俊太郎さんの例は奇跡ではない

など近藤誠氏への批判が主ですが、返す刀で次々と標準治療以外を切ります。ガンマナイフやIMRT(強度変調放射線治療)でピンポイントでの照射が可能になっているのに、UMSオンコロジーの4次元照射は古いと植松徹医師を批判し、「切らずに治す」は要注意で中川恵一を批判し、もちろん先進医療である陽子線治療、重粒子線治療も「エビデンスがない」とばっさり。

がんワクチンや免疫細胞療法もテスト段階に治療法だから、金を取ること自体おかしいと。

ケリー・ターナーの『がんが自然に治る生き方』に対しては、

書店に行くと、必ずといってよいほどさまざまな食事療法本が置いてあります。ベストセラー本として話題を呼んでいる『がんが自然に治る生き方』もこの類のものと言えます。

と書いているが、本当に内容を読んでいっているのでしょうかね。この本は食事療法本ではないのですが。また、民間クリニックがこの本を患者に渡して高額な自然健康食品の購入を強いたと例を挙げているが、それはケリー・ターナーの責任にするには無理がある。

多くが同意できる考え方ですが、じゃあ、標準治療で効果がなかった患者はどうするのか? 緩和医療へという結論ですね。

全体で気になったのは、彼の文体です。「・・・と言えるかもしれません」とか「・・・だそうです」と伝聞情報が多すぎる。自信がないのか、断定しない表現が多く、突っ込まれても責任を回避できるような書き方だ。

まぁ、買ってまで読むような本ではない。


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コメント

返信をありがとうございました。文献に当たるのは、全く苦ではないのですが、情報の取捨選択が効率的になれば、更に多数の資料に当たれますね。「活用術」を参考にさせていただき、学習を進めたいと思います。インターネットは、悪用しようと思えば、色々な悪用の方法も開発出来そうな正と負の両面を持つ技術だと、改めて感じています。 

山吹さん。
ネットの情報は玉石混淆と言いますが、その中から信頼できる情報を選択するには、スキルが必要でしょうね。その意味ではネットから情報を得て役立つ物とするのはプロのテクニックなのかもしれません。なまじ簡単に手に入るために、石を掴む確率が高くなります。
金を払えば検索サイトの上位に持ってくることも可能なのです。
だから私は、ネットで情報を検索する患者は、第一番に、検索結果に広告が表示されないようにすべきと提案しています。
サイドバーの「がん患者のためのインターネット活用術」を参照してほしいと。
検索のスキルを磨けば、ほしい情報、正しい情報に早くたどり着ける確率が高くなります。

先日は、妙なコメントで失礼致しました。あれから数十年ぶりに理科系と言われる本で勉強を始めました。情報工学の入門書、コンピューター関連の読めそうな本から始め、片っ端から読んでみました。感じていた疑問へのそれなりの解を得ているところです。技術的な事は「うーん?!?!」という所ですが、インターネット上の情報の玉石混交の危険性は当然の事、資料・文献は批判的に読むのが鉄則と思っていましたが、意図的に、ネット上に載るものの操作は可能な様で(方法はいろいろ、直近では病気に関するサイトの不正がニュースにあっがっていましたね。)、これも、やはり、要注意かと思いました。メカニズムは勉強中ですが、紙媒体にしろ、電子媒体にしろ、「多数に当たり、批判的に読め」は、変わらぬようです。長尾先生の記事は私も読みました。本日の「このまま・・・」の方の本といい、少し、違う流れが出てきたのでしょうか。私はどうも縦隔に転移がありそうなので(検査結果待機中)、「このまま・・・」は、是非、読んでみたいと思います。理科系の本も面白いものですね。このまま、勉強を続けようと思います。病気関連に読書が偏りがちなもので。

ひでこさん。
>大場医師は勝俣医師と同様な考えの医師ということでよろしいのでしょうか。
100%同じですね。違いは見当たりません。抗がん剤は適宜減量しなさい、副作用に耐えてまでやる治療ではないといいながら、その一方で、低用量抗がん剤治療は腫瘍内科医の資格を持たない素人医師のやる治療法だとのたまわっています。医療の現場10年ほどの若い医師が、20年30年の三好立、梅澤医師を批判しているのが滑稽です。資格があれば仕事ができるというのが妄想ですね。

実は『死すべき定め』は昨年の8月に読了していました。Mediamarkerにはそのように記録されています。が、冒頭の「イワン・イリイチの死」が記憶に残っているのですが、他はあまり・・・。
そうそう、キュブラー・ロスの「死の受容五段階」は完全に無視していますね。殆どはあのセオリー通りには死にません。

重いテーマなのでじっくりと読んでみたいのですが、さらっと読み飛ばしたようで。

現在、再読中です。

大場医師は勝俣医師と同様な考えの医師ということでよろしいのでしょうか。
最近、堀江貴文氏が健康本を出しましたが、大場氏がブログでぶった切ってますね。
例えば、堀江氏が胃がんの99パーセントの原因はピロリ菌だからすぐ除菌すべし、と書けば大場氏は胃がんの原因はピロリ菌だけじゃないから、その意見は極端と書いています。
それに関しては私は、99パーセントは大げさだとしても、ピロリ菌を除菌することによってかなり胃がんは減ると考えています。例えばピロリ菌陰性、炎症萎縮陰性の人の胃がん罹患率は1万人に一人に対して、ピロリ菌陽性、萎縮陰性だと千人に一人になるそうです。もちろん大場氏の言うとおり、スキルスのようにピロリ菌以外が原因のこともあります。
この事一つとっても、私は大場氏の意見を100パーセント受け入れる事はしないと思います。

キノシタさんは大変読書家でいらっしゃいますね。最近三好先生が良書として「死すべき定め」(アトゥール・ガワンデ)原井宏明訳 みすず書房 をブログで紹介されていました。
読みたいのですが、現在国外のためすぐに読めません。もし、キノシタさんがお読みになる機会があったら感想を教えていただけたら、と思っています。

まことに申し訳ありませんでした。妙な質問、コメントを書いて恥じ入ります。自力で、学習し、調べて、気になる状況の解を得るようにします。重ねて失礼いたしましたこと、お詫び致します。

山吹さん
これだけでは何のことかさっぱり分かりません。
検索エンジンは? ブラウザは? などの条件でちがってきますから。
そこそも、コメント欄でパソコン教室並みのことをするのは不可能です。

身近のパソコンに詳しい方を探してください。

もうすぐ、小正月ですが、キノシタ様、明けましておめでとうございます。
インシュリンに関わる治療がよい方向に向かわれておられる様で何よりです。大場医師の本を買って読もうかどうしようかと思っていたのですが、標準治療布教本的なんですね。まあ、どこかで、見てみようと思います。私は、機械一般に弱く、インターネットの詳しい仕組みも、今一つ分かってないのですが、検索かけると、(例 腫瘍内科医のプログ)1,2ページのほとんどを特定の医師、又は其の医師を称揚する人、似た立場の人でほぼ埋め尽くされるという様なことはあるのでしょうか。勉強するのに有り難かった押川医師のプログが例のページから探せなくなりました。二日連続で。私の単純な知識不足なんだと思いますが、もし、宜しければ、原因を探すのに適した本などお教えいただけないでしょうか。プログ自体に別の検索で、辿り着けるのですが、検索したページの仕組みが怖い。妙なコメントですみません。

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