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2017年11月

2017年11月30日 (木)

あの世へのベルトコンベアは、エビデンスで掃き清められている

日経の記事『がん標準治療 実施72% 国立がんセンター調査、前年上回る

なんだか、意味不明な調査だなぁ。

「体調や年齢などの関係で実施しなかった例を除くと、6つの標準治療の実施率は9割を超えた」と書かれているのだから、問題ないのではないか。

1割がガイドラインを遵守していないことを問題にしているとしたら、標準治療をはき違えているのは国立がんセンターの方ではないだろうか。ガイドラインは参考にすべきものであって、これが100%実施されているとしたら、返って逸脱だろう。

朝日新聞の記事『がん拠点5病院で研究外の免疫療法 厚労省調査

診療連携拠点病院5カ所で、有効性が認められていない「がん免疫療法」を臨床研究以外の枠組みで実施していたことが29日、厚生労働省の調査でわかった。治療費が全額患者負担となる治療が、標準治療の提供が求められている拠点病院で確認された。厚労省は今後、科学的根拠が確立していない免疫療法は原則、臨床研究で実施するよう求めていく方針だ。

これもそうだ。標準治療以外は認めない。臨床研究としてやれというお達し。

中村祐輔氏がブログで書いているが、

がん対策基本法の成立に尽力された議員の遺族が、「標準法をして、それが終われば、ベルトコンベアに乗せてポスピスに送る。議員はそうなることを最後まで心配していました。」と涙ぐんだ目で私に言われた

確かに「標準治療は最高の治療です」と考えている人たちにとっては、ベルトコンベアに乗せるのが仕事らしい。

患者の「私も治療に参加したい。自分のことだから」という想いは、「エビデンスのない治療は人体実験です」という、一見正当らしく見える意見によって無視される。

あの世へのベルトコンベアは、エビデンスで掃き清められている。

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2017年11月28日 (火)

膵がん腹膜播種の形成をプラズマ活性乳酸リンゲル液で抑制-名大

膵がん腹膜播種の形成をプラズマ活性乳酸リンゲル液で抑制-名大

名古屋大学は11月21日、プラズマ活性乳酸リンゲル液が、膵がん腹膜播種治療の新たな治療戦略となる可能性があることを明らかにしたと発表した。

細胞死を介した抗腫瘍効果を確認

研究グループは、名古屋大学で開発した大気圧プラズマ発生装置を用い、日常診療で使用されている乳酸リンゲル液にプラズマを照射して「プラズマ活性乳酸リンゲル液(PAL)」を作成。まず、PALを膵がん細胞に投与し、細胞死を介した抗腫瘍効果をもたらすことを確認したという。

また、プラズマの抗腫瘍効果には活性酸素種が重要な働きをしていることがこれまでの研究において報告されていることから、今回の研究では、活性酸素種の阻害物質とともにPALを膵がん細胞に投与。その結果、その抗腫瘍効果は阻害され、PALの抗腫瘍効果でも活性酸素種が重要な働きをしていることがわかったという。

さらに、マウス膵がん腹膜播種モデルを用いて、PALの有効性、安全性について検討。膵がん細胞をマウスの腹腔内に投与し、経時的に腹膜播種の形成状況を生体発光イメージングにより観察した。その結果、PALを投与しなかった群では経時的に腹膜播種が増大・増加したのに対し、PAL投与群では腹膜播種がわずかしか形成されず、PALに腹膜播種形成を抑制する効果があることが示されたという。またこの実験中、PAL投与群では明らかな有害事象を認めなかったとしている。

膵臓がんから腹膜播種になれば、対処療法の他はほとんど打つ手はなかったけど、一縷の希望が見えてきた。

名古屋大学 プレスリリース

ポイント

  • 乳酸リンゲル液に大気圧プラズマを照射したプラズマ活性乳酸リンゲル液が、膵癌細胞株に対して抗腫瘍効果があることを明らかにしました。
  • プラズマ活性乳酸リンゲル液が細胞の接着能を低下させることが示されました。
  • プラズマ活性乳酸リンゲル液が腹膜播種形成を抑制することが示され、膵癌腹膜播種に対する新たな治療戦略となる可能性が明らかとなりました。

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2017年11月26日 (日)

第13回がん患者大集会

今日は「第13回がん患者大集会」が開催されました。

私は急に歩行が困難になって体調が悪く、参加できませんでしたが、YouTubeを通して参加しました。

そして集会の最後には、労政労働省、日本医師会、社会へのアピール文が採択され、患者のみなさまへとのアピール文も同時に採択されました。

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『すい臓がんカフェ』に参加し、体験談を共有し、死生観も多いに語り合いましょう。

『第13回がん患者大集会』中村祐輔先生の講演はYouTubeでご覧いただけます。

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2017年11月25日 (土)

玉川温泉、三朝温泉はがんに効くか?

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温泉の効用

がんに効く温泉として、玉川温泉と三朝温泉が有名です。それぞれ次のような効用がうたわれています。当然ですが「がんが治る」とは書かれていません。それらしき文言をあげると、玉川温泉では、

  • 玉川温泉の温泉は無色透明ですが、pH1.2と極めて酸性が強く、源泉温度はなんと98度。硫黄臭と微量のラジウム放射線が含まれている非常に特徴がある泉質になります。
  • 赤血球数・血色素、白血球数の増加並びにその持続がみられるなど、造血臓器を刺激し、その作用を賦活調整する働きがあることがわかっております。放射線業務などに従事されている方にとっては、良い保養・療養泉になると思われます。
  • 湯治3~5日目頃に一時的な抗菌力の減退があるものの、温泉浴を続けていくに従い、次第に抗菌力が増大し、10日目頃には温泉浴開始前の1.5~2倍にもなることから、身体の防衛力増強や治癒力の増進など好ましい効果が期待できます。
  • 個人差があり、必ず治るとは断言できません。湯治により、自分自身が本来持っている免疫力・治癒力が向上し、その結果として回復に向かわれるものであることをご理解下さい。
  • 癌や難病に効くと評判ですが、本当に効果があるのでしょうか?
    ご湯治の結果、「快方に向かわれた」「延命効果があった」とのお話は良く伺いますが、医学的に解明されている部分は少なく、効果があるとは断言いたしかねます。玉川温泉での湯治は、泉質や環境などの刺激により、本来持っている治癒力を蘇らせ、自身の力で体を健康な状態へ戻すというものです。

三朝温泉も同様に、

  • 三朝のお湯は、高濃度のラドンを含む世界屈指の放射能泉です。 ラドンとは、ラジウムが分解されて生じる弱い放射線のこと。 体に浴びると新陳代謝が活発になり、免疫力や自然治癒力が高まります。 これが自慢の『ホルミシス効果』です。
  • 身体の治癒力を高める三朝温泉の「放射線ホルミシス効果」
    放射線のホルミシス効果とは、身体が微量の放射線を受けると細胞などが刺激を受けて、その働きを活性化させ、毛細血菅が拡張し、新陳代謝も促進、免疫力や自然治癒力を高めることです。三朝のラジウム泉は、人聞の身体にこのホルミシス効果を与えるとして有名であり、近年そのメカニズムが解明されてきています。メディア等にもとりあげられ、全国的な注目度も高まっています。
  • 気化したラドンを吸入することで身体に入ります。
    気化したラドンは呼吸により肺に入り、血液を巡り全身の細胞などを刺激します。また、ラドンを吸うと、抗酸化機能が高まるととがわかってきました。抗酸化機能とは、老化や生活習慣病の原因といわれる活性酸素を消去する働きのことです。体内から活性酸素を消去する抗酸化物質SODなどの働きが高まるといわれ、動脈硬化症の予防が期待できます
  • ガン死亡率も全国の半分。
    1992年、三朝温泉地区の住民のガンによる死亡率は37年間の統計解析から全国平均の約1/2であるとの結果が報告され、「低線量被曝の影響を科学的に調べ直すべきだ」と提言しています。これは放射線ホルミシスの学説を強く証明するものでもあります。

玉川温泉は「ラジウム」、三朝温泉は「ラドン」と、ともに放射線を含むことを強調しています。三朝温泉に比べて玉川温泉は「がんに効くとは断言できません」と、公平かつ良心的に書かれています。

放射線ホルミシス効果とは、「弱い放射線を微量受けることで細胞が刺激を受け,身体の細胞を活性化させ毛細血管が拡張し、新陳代謝が向上、免疫力や自然治癒力を高める」とうたわれているものです。

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2017年11月23日 (木)

格安SIMはどれを選ぶ

楽天モバイル「050データSIM」は失敗だった

以前はドコモと契約していましたが、メールの受信とニュースサイトを見るのが母屋使い方です。これに7000円は勿体ないので、格安SIMを検討して、楽天の「050データSIM(SNS付)」にしました。とにかく月額料金が安い!3.1GBプランで1,020円!

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通話はViberでつながるので、通話料金は、固定電話宛:3.06円(分)、携帯電話宛:10.01円(分)でした。

ところが、私の携帯端末のせいかもしれませんが、時々着信しない。WiFiでつながっているときは問題ないのですが、外でLTEでつながっているときには着信も発信も、3回に1回しかつながらない。

もう一度格安SIMを比較して契約をしなければならなくなりました。

格安SIMはどこがよい?

11月15日のマイナビニュースに『利用している格安SIM、満足? 不満?』という記事がありました。

Q1「メインで使用している格安SIMブランドはどちらですか」

  • 楽天モバイル: 26.7%
  • OCN モバイル ONE: 8.3%
  • IIJmio: 7.2%
  • mineo: 8.5%
  • FREETEL SIM: 5.7%

どの程度満足しているかの質問には、

  • 料金プラン: 72.3%
  • 通信速度: 5.9%
  • ユーザーサポートなどのサービス: 4.0%

料金には多くが満足しているのは当然ですが、通信速度には6%しか満足していません。
ただ、私の場合はYouTubeなどの動画は見ないし、あまり問題にならないだろうと、やはり楽天モバイルの「通話SIM」に決めました。半年間は月額基本料が半額です。

楽天モバイルの新プラン「スーパーホーダイ」は、当月の高速データ通信容量を使い切っても最大1Mbpsの通信速度で利用できるのが特徴。リーズナブルな料金で、ある程度の速度が出るデータ通信を無制限に使えるのは注目すべきメリットとなります。

しかし、3.1GBすらも使い切れないで、繰り越し分も含めてまだ5GB残っています。私には「スーパーホーダイ」も不要で、通常の契約(3.1GB 1600円)で充分でした。通話も家族間のみですし。

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※キャンペーンで半年間の基本量は半額の800円(税別)ですから、通話料なんて20~40円ですね。ほとんど発信していません。

ちょうど駅前に楽天モバイルの直営店舗がオープンしたこともあり、契約更新もすんなりできました。

使ってみて「大満足」。何も問題はありません。端末はdocomo時代からのサムソンSC-04E。すでに4年以上使っています。そろそろ買い換えかな。

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2017年11月22日 (水)

DWIBS(ドゥイブス)法とは?特殊なMRI

鬼怒楯岩大吊り橋から見る鬼怒川の紅葉

鬼怒楯岩大吊橋から見た鬼怒川の紅葉


このまま死んでる場合じゃない! がん生存率0%から「治ったわけ」「治せるわけ」 岡田直美医師と善本考香さんの共著『このまま死んでる場合じゃない』では、癌治療の過程では頻繁な検査が不可欠だとして「少し特殊なMRIを受けていただきました」と書かれています。

「抗がん剤は延命効果しかないから、使わない」という選択肢に加えて、「完治させるために抗がん剤を使う」という選択肢もあり、そのための武器として特殊なMRI(DWIBS)を使うのだと仰っていました。

この「特殊なMRI」がDWIBS法のことです。

先日の『すい臓がんカフェ』での善本さんの講演でも、このドゥイブス法に触れられていました。

がんの治療においては、抗がん剤の効果を早く判断し、効果がなければ次の手を考えることで治療効果を上げることができます。

その判断には造影CTやPET(陽電子放出断層撮影)が使われますが、多くの病院では造影CTは3か月に1回しか行ってくれません。またPETも費用も高く、特別なことがない限り1年に1回以上行うことは困難です。

DWIBS(ドゥイブス)法は造影剤を使わない単純MRIなので、これらの制約がなく放射線被ばくの心配もありません。

DWIBS(ドゥイブス)法とは

2004年に、高原太郎氏(東海大学工学部 医用生体工学科教授)らの研究グループにより考案されました。

拡散強調画像(Diffusion weighted Image 以下DWI)を全身に用いたのでDWIBS法と命名し、がんのスクリーニングにおいてPETと同様の画像をMRIで撮影することを可能にしました。

DWIは、細胞内の水分子のブラウン運動という微細な動きをMRIで可視化するもので、自由呼吸下で撮影しても画像には影響を及ぼさないことがわかっています。ハイパーサーミアのようにコンピュータで患者の呼吸の動きに追随する必要がありません。

これにより、長時間の撮影が可能になり、細かいデータを測定して三次元的に全身の撮影ができるようになりました。

PET-CTとの比較

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焼津市立総合病院のサイトに載っているPET画像との比較です。

写真左側は当院で撮ったDWIBS画像、右側は他院で撮ったPET画像です。
青い矢印は、原発の腫瘍です。○で囲った部分はすべて骨に転移したところになりますが、DWIBSの赤い○の部分は、PETでは見つけることができていません。DWIBSがとても有用であったことがわかります。

ドゥイブス法の特徴

放射線による被ばくがない

DWIBS法はMRIなので、放射線による被ばくがありません。また、単純MRIであり造影剤を使用しません。従って造影剤を投与して撮影するCTに比べて患者への負担も小さくなります。被ばくの恐れがないので繰り返して検査ができます。

小さな腫瘍も検出できる

DWIBS法では概ね2mm程度の空間分解能があります。造影CTでは10mmの腫瘍が検出限界で、PETでも5mm程度ですので、計算上ではPETでみつけられる腫瘍の6.4%の大きさの腫瘍もDWIBS法でみつけられるということになります。DWIBS法は三次元的な画像を得ることができます。

2週間で抗がん剤投与の効果を判定できる

効かない抗がん剤を数ヵ月も投与するのは時間の無駄です。特に膵臓がんのように腫瘍の増大速度が大きいがんでは、この数ヵ月は致命的になります。

現状では数ヶ月間の腫瘍マーカーの推移を見たり、3ヶ月ごと造影CTを撮って判断するのですが、これでは遅すぎます。

がんの治療効果判定のためのガイドラインでは造影CTが推奨されていますが、CTは腫瘍の大きさの変化で判別するため、抗がん剤投与から1カ月ほどの時間が必要なのです。

DWIBSは腫瘍の大きさが変化していなくても、効果があれば画像の信号強度が変化して腫瘍部分が薄く写ります。さらに、拡散係数の変化によっても効果を判定することができるので、抗がん剤投与から1~2週間ほどで判定ができます。

費用が安い

DWIBS法は単純MRIなので、造影CTやPETに比べて検査の費用が抑えられています。保険点数は1,300点と、PETの8,600点の約15%です。健康保険が適用できるので、患者の負担は3割負担として6,000円程度です。

がんの悪性度が分かる

造影CTやPETでは、腫瘍のサイズや腫瘍のあるなしは分かりますが、悪性度までは分かりません。
DWIBSなら画像や拡散係数(ADC)の変化によって悪性度を推定することが可能です。

例えば肝臓に多数の転移病変がある場合、ラジオ波焼却法によって、より悪性度の高いものから叩きたいのですが、CTでは悪性度までは分からないので、増大速度の大きいものや患者のQOLを下げる可能性のあるものを標的にしているのが現状です。

ドゥイブス法はどこで受けられるの?

「ドゥイブス法」で検索すればたくさんの病院がヒットしますが、高原医師によると、その技量は千差万別、信頼のおけない病院もあるということです。

開発者である高原医師のサイトに、DWIBS法の検査ができかつ、信頼のおける医療機関の一覧が載っています

  • 八重洲クリニック(東京)[リンク]
  • 熊本中央病院(熊本市)
  • すずかけセントラル病院(浜松市)
  • 焼津市立病院(焼津市)
  • 大阪国際がんセンター [旧:大阪成人病センター](大阪市)
  • メディカルスキャニンググループ(東京、埼玉、神奈川)

内容は高原医師のサイト「がん患者様(診断・経過観察)ー施設紹介 」で更新されています。

Keyword:先進医療

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2017年11月17日 (金)

量子線メスの講演(JASTRO)第30回学術大会

京都:しょうざんリゾート庭園

京都しょうざんリゾート庭園。ここは京都紅葉の穴場です。紅葉の盛りにも人はわずかしかいない。


日本放射線腫瘍学会(JASTRO)第30回学術大会が開催されています。

「量子メス:次世代量子線がん治療装置〜がん死ゼロ健康長寿社会を目指して〜」と題して、平野俊夫(国立研究開発法人量子技術研究開発機構)の講演がありました。

量子線メスは昨年話題になりましたが、着実に開発が進んでいるようです。

重電4社が開発に挑む「量子メス」、その正体は?

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2017年11月15日 (水)

シュレベールの箴言(10)

私たちの貴重な白血球を強化できるものはすべて、腫瘍の成長を拒むこともできる。

要するに、免疫細胞を刺激し、(食餌療法、運動、感情のコントロールによって)炎症と闘い、血管新生と闘うことで、がんが増殖できる環境をなくすることができる。


オプジーボのすごいところは、がん細胞を直接攻撃する薬ではなく、がんが免疫系にかけているブレーキを解除する。それによってブレーキが解除されて免疫系が本来もっている能力を発揮すれば、がん細胞を瞬く間に消失させることができることを証明した点にある。

いま話題の光(近赤外線)免疫療法でも、がん細胞が自分自身を守るために利用している制御性T細胞を破壊すれば、人間の免疫系が持っているすごい能力を使って、転移先のがん細胞ですらも消失させることができることが示されているのである。

AACR年次総会で発表された研究は小林博士らによるもう一つの知見に基づいている。「がん細胞がNIR-PIT( 近赤外線免疫療法 )に反応して破裂、壊死すると、壊死したがん細胞から細胞内の物質が細胞外へ放出される。すると近接する健康な免疫系がこの細胞残屑を「異物」として感知し、後続するがん破壊を助ける免疫応答を誘発する」という知見である。

「がん細胞を取り巻く微小環境にも、そのがん細胞を破壊する免疫細胞、つまりキラーT細胞が存在することが知られていますが、これらのキラーT細胞は、制御性T細胞(Treg)という他の免疫細胞によって抑制されています」と小林博士は説明する。

この免疫抑制細胞Tregを排除するため、Tregを標的とする抗体にIR700を接合し、この接合体を、健康な免疫系をもち、マウス大腸がん細胞あるいはマウス肺がん細胞を皮下に移植したマウスに注射した。その後、これらのがん細胞を近赤外線に曝露した結果、がん細胞微小環境から迅速かつ選択的にTregが除去され、1時間以内にがん細胞傷害性T細胞(キラーT細胞)が急速に活性化し、1日以内にがん細胞が縮小し、マウスの生存が延長された。近赤外線に曝露しなかった臓器のTregは、当該抗体‐IR700接合体を注射しても影響を受けなかった。
(「海外医療情報リファレンス」より)

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(「第3回がん撲滅サミット」における小林氏の講演から)

この記事にもあるように、免疫システムがその力を発揮すれば”1日でがん細胞が消失する”こともあり得るのである。人間でも有名なライト氏の例がある。(長文ですがこちら

ライト氏の例ほどではないが、がんの奇跡的治癒、自然消失の例が少なからず報告されている。これらの症例も、何らかのきっかけによって人間の持っている免疫システムがフル稼働したのが原因ではないだろうか。

崖の向こうに落ちるのか、こちらに留まることができるのかを、最終的に決めるのはあなたの免疫力である。

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2017年11月14日 (火)

パソコン用チェアの買い換え

最近腰痛が出てきて、先日のパープルストライドもウォーキングを棄権して待機していました。

どうも十年以上使っているパソコン用椅子のせいではないかと思います。座る部分のスポンジもヘタレてきて、少し水平からズレているようで、動かすとぎぃぎぃと音がします。

確か、楽天のセールか何かで1万円ぽっきりで買った椅子でした。

思い切って買い換えることにしました。選択の基準はフットレストが付いて、170度までフラットにリクライニングすること。

Amazonで10種類くらいの候補を選んで、あれやこれやと比較。もちろん価格が第一で、あとは耐久性。なんせ、百歳まで使わなければならないので。

最後に残ったのは「ドウシシャ オフィスチェア」

20171114001しかし重量が半端じゃない。佐川の運転手さん、若い方ですが、3階の我が家まで階段を運ばせるには申し訳ないと思い、玄関で受け取って中身を取り出して上まで揚げました。

組み立ては簡単でした。30分ほどで完成です。

使った感想

腰もずいぶんと楽になりました。なんせ、170度まで倒して、フットレストに足を載せて好きなクラシックを聴いているといつのまにか寝てしまいます。

マインドフルネスにもちょうど良い感じで、たぶん免疫力もアップまちがいなし。

14,800円という値段の割には高級感もあります。人工皮革なので夏場に蒸れないかと少し気になりますが、そのときには下に風通しが良いものを敷くことで対応できるんじゃないかと思っています。

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2017年11月13日 (月)

第9回『すい臓がんカフェ』を開店します。

12月17日8:00まで申込み受付中。ただし、満席になり次第終了します。

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【日 時】2017年12月24日(日) 13:10~16:30 (開場12:50ごろ)
【場 所】JR京浜東北根岸線 大森駅東口から徒歩4分
       Luz大森 4階 入新井集会室
【参加費】300円
【定 員】130名
【講 演】山田信祐
  『やれる事は全部やってます。~ケトン食、運動、補完代替医療他~』

2014年10月に膵臓がんステージⅠaと診断され切除するも、1年後に肝臓への転移が見つかり、余命1年を宣告される。抗がん剤と各種の補完代替医療を取り入れ、PET-CTでは「腫瘍消失」。しかし、その後右肺に2箇所の転移が見つかり、2017年9月に部分切除術を行ない現在にいたる。

【交換会】患者さん同士の情報交換


『すい臓がんカフェ』は事前登録制です。

開催の詳細な内容、事前登録は下記のオフィシャルサイトからお願いします。

  • 短時間で満席になることがあります。(これまでの例では最短で約15分でした)
  • 入力途中であっても定員に達すると、強制的に受付けを終了します。
  • 「参加申込み」ページに入力フォームが表示されていますので、事前に内容を準備して当日に臨まれるとよろしいでしょう。
  • 「知りたいこと、困っていること、他の方へのメッセージ」欄は入力必須項目になっています。

『すい臓がんカフェ』オフィシャルサイト


膵臓がんと闘うたくさんの仲間がいます。

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お願いします。 にほんブログ村

2017年11月13日 (月)

パンキャン「すい臓がん勉強会クリスマススペシャル」

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毎年恒例のパンキャンすい臓がん勉強会クリスマススペシャル」が開催されるそうです。

『すい臓がんカフェ』が12月24日のクリスマスイブなので、実は被さるのではないかと危惧していましたが、パンキャンの方は23日の天皇誕生日になったようです。

23日は古瀬先生(昨日の第3回がん撲滅サミットにも登壇されていました)から最新の知識を勉強し、翌24日は、膵臓がんの仲間とわいわいがやがや、情報の交換と希望を分かち合いましょう。

すい臓がん勉強会クリスマススペシャル

■勉強会 詳細
●日時 2017年 12月23日(祝)10:20~12:30   
●プログラム        
1 パンキャンとは  
2 講演『膵臓がんの抗がん剤 現状と2018年への期待(仮)』
講師 古瀬純司先生(杏林大学 内科学腫瘍科 教授)
3 質疑応答Q&A *時間拡大バージョン      

●参加費    
(本イベントは、お菓子・お飲物のご用意がございます)
個人賛助会員・同伴者 1人 4000円    
Web会員・一般の方   1人  5000円    

■ご注意ください
*参加の確定は、参加料ご入金時になります。  
(未入金の段階で、満席になる場合がございますのでご留意ください。満席になり次第、申込終了となります)
*Web会員、ボランティア会員の方は「一般」となりますのでご注意ください。)

■場所 
文京シビックセンター 3F 会議室1(東京都文京区春日1-16-21
http://www.city.bunkyo.lg.jp/shisetsu/civiccenter/civic.html

■定員 40名  *満席になり次第、終了いたします

■お申込み   *事前のお申込みが必要です
https://ws.formzu.net/fgen/S89452002/
電話      03-3221-1421

■キャンセルについて
キャンセルの際は、お手数ですが事務局までご一報下さい。
TEL  03-3221-1421  
メール info@pancan.jp

第9回『すい臓がんカフェ』

詳細は『すい臓がんカフェ』のオフィシャルサイト

参加申込み受付は、12月1日(金) 20:00から、オフィシャルサイトで。

【日 時】2017年12月24日(日) 13:10~16:30(開場・受付:12:50ごろ)
【場 所】JR京浜東北根岸線 大森駅東口から徒歩4分
               Luz大森 4階 入新井集会室 ​​​​​​​​​​​
【参加資格】すい臓がん患者とその家族、遺族 ​
【参 加 費】300円(会場使用料及び資料代)
【定 員】 130名   <カフェにぶらっと立ち寄る気分で参加してください。>
【内 容】 ●講演:現在未定です。
                   ●患者さん同士の情報交換会


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2017年11月12日 (日)

日本でも「光免疫療法」の治験が始まる-がん撲滅サミットに参加して

昨日の朝日新聞に、

がん治療の光免疫療法、国内でも治験へ 米で実績』の記事では

光を当ててがん細胞を壊す新たながん免疫療法の安全性を患者で確かめる臨床試験(治験)が、国内でも年内開始を目指して準備されていることがわかった。開発した米国立保健研究所(NIH)の小林久隆主任研究員が11日、朝日新聞の取材に答えた。

日本では、米国で治験を実施する企業の日本法人が頭頸部がんの患者を対象に、年内の治験開始を目指している。
小林さんは取材に、「光免疫療法はがんが再発した人も希望が持てる方法。がんに打ちかつ治療として普及させたい」と話した。

と書かれていました。

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本日の『第3回がん撲滅サミット』には小林久隆氏も出席され、参加者から質問攻めに遭っていましたが、国立がん研究センター中東病院 院長の大津敦医師が「光免疫療法の治験を来春3月頃に始めます」と断言していました。

朝日新聞の「年内に」とは少しズレていますが、一日も早い開始を望みたいものです。

小林氏の講演内容は良かったですね。ただ、このブログの過去の記事や『がん光免疫療法の登場』を読んでいる方にとっては、新しい内容はなかった気がします。

米国において、頭頸部がんは治験の第2相試験まで進んでいます。

第1相試験では、腫瘍が30%以上小さくなる奏功率が全ての患者に見られたという。3割の患者では腫瘍が消失した完全奏功を得ることができた。第2相試験も進んでいて、さらに良い成績が期待できるという。

承認されなければ他の癌腫への治験に進めないので、頭頸部がんで良い成績を堕すことを優先しているという説明でした。

大腸がん・膵がん・悪性黒色腫・乳がんは治験準備中
前立腺がん・B型悪性リンパ腫はマウスの実験段階
(今年の8月時点)

  1. 今日の一冊(79)『がん光免疫療法の登場』
    光免疫療法は、以前のブログ「光免疫療法(近赤外線免疫療法)の動画」でも触れていまが、今後のがん治療に大きな期待の持てる技術です。毎日新聞社の医療記事に多く関わってきた...
  2. 光免疫療法(近赤外線免疫療法)の動画
    光免疫療法について。米国国立がん研究所(NCI)が制作した動画に、JAMT(一般社団法人 日
  3. 近赤外線免疫療法
    ネットで近赤外線を用いてがん細胞を特異的に攻撃する新しい研究の話題が話題です。アメリカ国立が

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2017年11月11日 (土)

まだ間に合う Windows 10への無償アップグレード

Windows2017

Windows 7の延長サポート期間終了

2020年は東京オリンピックの年ですが、もう一つ重大な予定があります。Windows7の延長サポートが、2020年1月14日に終了します。

Windows 8/8.1 は 2023 年 1 月 10 日まででサポートが終了します。

これ以降はセキュリティ・パッチも提供されないので、パソコンを使い続けるのは非常に危険です。たぶん数日のうちにはウイルスに感染し、ファイルにパスワードをかけられて身代金を要求されたり、暗証番号などの大切なデータを盗まれたりすることになりかねません。

インターネットに繋がなければ、それほどの危険はありませんが、それじゃパソコンのご利益がなくなります。

Windows 10への無償アップグレード期間は、昨年の7月で終了しています。2020年以降は新しいパソコンに買い換えますか? それともOSだけを購入しますか?

実は今年の12月31日まで、Windows 10に無償アップグレードできるのです。

障害者向け支援としての無償アップグレード・プログラム

Microsoftは、昨年の一般抜向け無償アップグレード期間が終了した7月以降も、障がい者向け支援の一環として「無償アップグレード・プログラム」を提供し続けています。

しかし、それも 2017年12月31日で終了することを明らかにしています。

同プログラムは支援技術を制限せず、"アクセシビリティ機能を利用するWindows 7/8.1ユーザー"が対象と明言しつつも、チェック機構が存在ぜずに利用しようすれば誰でも利用できるため、無償アップグレードプログラムを延長したという見方もあった。

つまり、障害者向けとは言え、その支援技術をパソコンにインストールしてある必要もなく、障害者手帳を提示しろということもありません。

ライセンス的にどうなんだ?という話は措いておくとして。(気になる人は無償アップグレードは諦めてください)

私は常々「がん患者はみんな障害者、障害者手帳を交付すべきだ」と言っているのですが、それも措いといて、最後の機会ですから挑戦してみました。

私の2台のパソコンは昨年にアップグレード済みですが、娘のデスクトップがまだWindows7のままなので、アップグレードすることにしました。

無償アップグレードは超簡単

Microsoft 無償アップグレードプログラム

上のリンクをクリックすれば、「支援技術をご利用のお客様は Windows 10 に無償でアップグレードすることができます」の画面が開くので、「今すぐアップグレード」をクリックしてインストーラーをダウンロードします。

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ダウンロードしたインストールファイルをダブルクリックすれば、あとは1~2時間ほっとくだけです。

「支援技術をご利用の・・・」と書かれてはいますが、「延長の対象となるのはどの支援技術ですか?」とのFAQには、

アップグレード キャンペーンは、特定の支援技術のみに限定されるわけではありません。Windowsで支援技術を使用している場合は、アップグレード キャンペーンを利用できます。

としか書かれていません。

注意するのは、外付け機器などのドライバーがWindows 10に対応していない場合、手動でインストールする必要があること。テレビ関係の機器は、まず動作しないと覚悟しておいた方が良いですね。

私の場合はあとで付けたテレビチューナーのドライブが対応してなくて、メーカーのサイトからダウンロードしました。

また、キヤノンのフラットベッド・スキャナが古くて、Windows10用のドライバーも提供されておらず困ったのですが、ダメモトでと試しにWindows 8.1用のドライバーを入れたら動作しました。ラッキーでした。

最後のチャンス、どうしますか?

続きを読む "まだ間に合う Windows 10への無償アップグレード" »

「死」は終わりではない。必然なのだ。

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がん細胞はアポトーシスを忘れた細胞

細胞にはアポトーシス(自死)の機能が遺伝子に組み込まれている。自らの存在が不要になったとき、自ら判断して自殺するのである。分かりやすい事例がオタマジャクシのしっぽである。蛙になるために、しっぽの細胞は自分自身で「自殺」して、しっぽが消えてしまうのだ。トカゲのしっぽのようにすっぱりと 切れてしまうのではなく、細胞が自ら分解して、構成していた成分は尿として排出される。

がん細胞はアポトーシスを忘れた細胞である。その存在は結局固体の死を必然的に招く。不要になった細胞が自死するから、個体の命が保てるのである。侵入してきたウイルスを退治したら、不要になった白血球は消えてもらわねば困るのである。

細胞の生成と死、この不断の流転の中にこそ、個体としての生が保証されているのである。

有性生殖をおこなう多細胞生物が存続するには、生殖相手を含むその種が存続していかねばならない。遺伝子の構成を変えて、環境の変化があっても、新しい環境 に適用することで生き延びてきた。多くのバリエーションをもった遺伝子をあらかじめ作っておき、新しい環境に適用できる個体が生きのびるようにするのである。(ダーウィンの進化論)

このとき、古い遺伝子をもった個体がいつまでも生きていては都合が悪い。新しい環境に適応できる遺伝子と、古い遺伝子が有性生殖によって混じっては困るのである。古い遺伝子を宿した固体は絶滅してもらわねば困る。

個体が永遠の命をもつことは、その種が生きのびるためには誠に都合が悪い。したがって生物には寿命があり、いつかは死ななければならないことになったのだろう。

「死」は種としての「生」のための戦略

アポトーシスと固体の死は、多細胞生物が進化の過程で獲得した「生」のための戦略であり、死によって生を更新することがもっとも合理的な”種としての”生き延びる戦略なのである。

つまり、「死」は自分以外の「生」のために存在しているのである。ヒトは「死」という究極において、他人のために生きることを運命づけられているのである。

我々は「死」を選択することで進化的な優位性を獲得した生物の末裔なのだ。故に「死」は終わりではなく必然なのだ。

ヒトは自分の子孫ばかりでなく他者も、そしてすべての生物の生命を救うことを目的として生きることが本来の姿であることを、死の遺伝子は語っているのではないだろうか

私たちは生物学の発展によって、このような認識を”科学的”にもつことができる時代に生きているのであるが、何のことはない、いにしえの賢者は、生と死の本質、 人の生きる意味を、真理を掴んでいるのである。遺伝子を知るはずもなかった荘子が、死生観において我々の先にいるのである。

   夫大塊載我以形
   労我以生
   佚我以老
   息我以死
   故善吾生者
   乃所以善吾死也
  (荘子 内篇 死生命也)

「夫れ大塊我を乗するに形を以てし、我を労するに生を以てし、我を佚にするに老を以てし、我を息わしむるに死を以てす。故に吾が生を善しとする者は、乃ち吾が死を善しとする所以なり」

そもそも自然とは、我々を大地の上にのせるために肉体を与え、我々を労働させるために生を与え、我々を安楽にするにために老年をもたらし、我々を休息させるために死をもたらすものである。(生と死は、このように一続きのもの)だから、自分の生を善しと認めることは、つまりは、自分の死をも善しとしたことになるのである。(生と死との分別にとらわれて死を厭うのは、正しくない)

        岩波文庫 荘子第一冊 金谷治訳注184ページ

メメント・モリ(死を想え)は「他者の死を想え」ということかもしれない。生と死は断続したものではなく、分けることはできないのであり、死を忌み嫌い恐れることは道理に合わないのである。

がん患者であるからこそ、死を想い(メメント・モリ)、他者を想い、死と分かちがたい今日一日の生を充実することができるのではなかろうか。

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2017年11月10日 (金)

抗がん剤による「心毒性」

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抗がん剤による心毒性

日経メディカルのこの記事、ちょっと気になりますね。

癌患者・サバイバーを抗癌剤の心毒性から守れ

癌患者の延命率を飛躍的に向上させた分子標的薬だが、心不全や高血圧、血栓症といった多様な心血管毒性が指摘されている。また、抗癌剤治療を受けた患者の心血管リスクは、治療後20~30年たっても残存するという。

分子標的薬などの最近の抗がん剤によって、5年生存率も良くなり、サバイバーが増えてきたのですが、生涯にわたって心血管リスクが残るというのは、心配です。

とくに膵臓がん患者の場合は、血糖値の変動も大きくなりがちなので、心血管イベントが生じやすいからなおさらです。でも、20年後の心筋梗塞や脳卒中を心配するよりは、5年後に生存しているかどうかが喫緊の問題ですね。

20~30年後の心配などしている余裕はない。何を贅沢なという声が聞こえてきそうです。

この記事にも書かれていますが、がん研有明病院では以前から、循環器内科で心電図や心エコー図検査を含めた循環器系の精査を行っています。

10年前の手術でも、循環器内科の受診を求められたのですが、私の場合、当時不整脈があったので、内科医の先生が2度も検査を行いました。

「もしかしたら手術ができない」と言われはしないかとひやひやしたものでした。

不整脈は心室性期外収縮というタイプで、外科の先生が「手術可能」と仰ってくれたので助かりました。

後日談です。主治医の齋浦先生から「あなたの不整脈は心因性かも。お腹にメスを当てると不整脈がピタッと止まったよ」と笑いながら仰いました。全身麻酔の状態でも皮膚感覚や聴覚は残っているのでしょうか。

同時は繊細な神経の持ち主だったのですよ。膵臓がんをやったら図太くなりましたね。「生きているだけで丸儲け。いやな奴に何か言われたって、100年後にはあいつも生きていないのだから。年収何億円、資産が何兆円と言われたって、あの世にまで持って行けやしないのに、かわいそうな奴だ」と思っていれば良いのです。

彼らには『老子道徳教』を加島祥造が意訳した現代詩を贈ろう。

    君はとっちが大切かね?-
    地位や評判かね
    それとも自分の身体かね?
    収入や財産を守るためには
    自分の身体をこわしてもかまわないかね?
    何をとるのが得で
    何を失うのが損か、本当に
    よく考えたことがあるかね。
    名声やお金にこだわりすぎたら
    もっとずっと大切なものを失う。
    物を無理して蓄めこんだりしたら、
    とても大きなものを亡くすんだよ。
    なにを失い、なにを亡くすかだって?
    静けさと平和さ。
    このふたつを得るには、
    いま自分の持つものに満足することさ。
    人になにかを求めないで、これで
    まあ充分だと思う人は
    ゆったり世の中を眺めて、
    自分の人生を
    長く保ってゆけるのさ。
   (老子道徳経第四四章 足るを知れば辱しめられず、
      止まるを知れば殆うからず)

患者としたらどうすれば良いか。

がんを育てない、再発させない生活、バランスの良い食事と適度な運動、ストレスを溜めないなどの「がんに効く生活」は、心血管リスクを予防することにもなります。

定期的に検査を受けて、がんにも心血管イベントにも対抗できる体を作りましょう。

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2017年11月 8日 (水)

シュレベールの箴言(9)

副作用の少ない自然の解決策があれば、私たちは体のなかの炎症を抑えることができる。自然の解決策とは、炎症を促進する毒素を生活環境から排除すること、がんに対抗できる食物を摂取すること、感情のバランスに配慮すること、運動不足を解消することである。

がん細胞は炎症作用を利用して増大する

炎症は、がんの進行に重大な役割を果たすが、多くの医師がそれに無関心であるため、身体の炎症をコントロールするための方法を勧めることはめったにありません。

代表的な炎症性サイトカインのひとつであるNF-kBは細胞増殖シグナルに関わっていますが、NF-kBの生成を阻害するだけで、がん細胞の大半を再びアポトーシス(細胞死)に追いやり、転移を防ぐことができます。がん細胞内のNF-kBの有害な作用を防ぐことができるかどうかが”生死を分ける問題”なのです。

NF-kBの生成を阻害する分子を含む”自然の解決策”とは、緑茶に含まれるカテキン(主としてエピガロカテキンガレート EGCG)、赤ワインに含まれるレスベラトロール、ターメリック(ウコン)を摂ることです。

特にターメリックの成分であるクルクミンほど、強力な抗炎症作用がある食物成分はほかにはありません。実験によると、クルクミンは、結腸がん、肝臓がん、胃がん、乳がん、卵巣がん等のがんの成長を抑制し、血管新生を抑制する効果もあり、さらにがん細胞を”アポトーシス(細胞の自殺)”に導く効果もあります。

ターメリックは、そのままではほとんど吸収されない

ただ、ターメリックはそのままではほとんど腸から吸収されません。しかし、少量の黒コショウといっしょに摂ると吸収効率が2000倍になります。インド人がカレー料理に黒コショウを使うのは経験的な知恵なのでしょうね。

京都大学の掛谷秀昭 薬学研究科教授、金井雅史 医学研究科特定准教授らの研究グループは、排泄されにくく、体内で有効成分に変わるクルクミンの合成物を合成し、クルクミンの有効成分を従来の1000倍に高めることに成功したと報じられています。

安全性の高い水溶性プロドラッグ型クルクミン(CMG)の開発に成功

掛谷秀昭 薬学研究科教授、金井雅史 医学研究科特定准教授らの研究グループは、株式会社セラバイオファーマと共同で、ウコンに含まれるクルクミンの生体内代謝物に着目することで、安全性の高い水溶性プロドラッグ型クルクミン(CMG)の開発に成功しました。本薬剤は顕著な抗がん活性を持ちます。飲み薬としては吸収されづらいというクルクミン原末の問題点を克服した成果です。今後抗がん剤などとしての実用化が期待されます。

ウコンに含まれるポリフェノール化合物クルクミンはさまざまな生理作用が報告されており、がん、心臓病、アルツハイマーなどに関する基礎研究や臨床研究が行われています。しかし、クルクミン原末をそのまま摂取しても多くは腸で吸収されないため、血液には移行せず肝臓を含む各種臓器での顕著な効果を期待できません。そこで、クルクミンをより使いやすくするために、誘導体開発研究及びドラッグデリバリーシステム開発研究などが世界中でしのぎを削っています。しかし、未だ有効な薬剤及び手法は開発されていないのが現状です。

本研究グループは、クルクミンの生体内代謝物解析(メタボローム解析)の結果などから、クルクミンモノグルクロニド(CMG)がクルクミンのプロドラッグとして利用できることを発見しました。プロドラッグとは、生体内で代謝され活性代謝物となる薬剤です。
化学合成したCMGをラットに静脈投与した際に、これまでのクルクミン原体などの経口投与と比較して、クルクミンが極めて高い血中濃度を示すことを明らかにしました。さらに、ヒト結腸腺癌細胞を移植したマウスモデルにおいて、CMGは体重減少や肝障害などを伴うことなく、顕著な抗がん活性を示すことも明らかにしました。したがって、CMGは安全性の高い抗がん剤などとしての実用化が期待されます。

この研究成果が私たちの手元に届くのはまだ先のことですから、それまでは黒コショウの助けを借りことにしましょう。

  • 「感情のバランスに配慮する」→ストレスを低減する
  • 「運動不足を解消する」

に関しては、シュレベールは別の章を立てて詳細に述べているので、あらためて記事で紹介します。

吸収されやすいクルクミンとして下記のサプリメントもあります。

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2017年11月 6日 (月)

今日の一冊(85)『日米がん格差』

しばらく「積ん読」だったものをやっと読了することができました。

本書は米スタンフォード大学で医療政策部を設立し、医療ベンチマーク分析の第一人者として知られる医療経済学者・アキよしかわ氏が、医療ビッグデータに基づいて日米の医療を比較し、日米の「がん治療」を巡るさまざまな問題を考察している。また、日本の多くの病院の経営改善を指導して実績を上げている著者でもある。

「医療ベンチマーク」とは聞き慣れない言葉だが、「入院患者の平均在院日数」や「術後感染症の発症割合」「再入院・再手術の有無」などをアウトカムとして、他病院と比較してその病院の現状を分析する手法だと言えます。

この手法を使って日米の病院の「質のばらつき」を調査した結果、日本の病院は「ばらつき」が大きいことが分かったのです。

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「変動係数」とは

変動係数(Coefficient of Variation)は、標準偏差を平均値で割った値のことで、単位の異なるデータのばらつきや、平均値に対するデータとばらつきの関係を相対的に評価する際に用いる単位を持たない(=無次元の)数値です。「相対標準偏差」とも呼ばれます。

ざっくり言えば、ばらつきの程度を表した指標です。ですから、左に位置していることが「医療の質が悪い」ことにはなりません。あくまでもばらつきの大小です。

これをみると、医療費は日本がばらつきが小さい。国民皆保険制度があるのだから当然ですね。アメリカは同じ医療でも高額な病院があればそうでない病院もある。

それ以外のは指標は、例えば膵臓切除(Panc)をみても、術後の死亡率、合併症、救命の失敗、どれも日本の病院はばらつくが大きい。

われわれの実感としてもそうですね。膵臓がんの手術をどこでするかも「当たり外れが多い」というのが実感です。

アキ氏によると、アメリカの病院は、

(アメリカの)多くの学会では病院のガイドライン遵守率を調査し、公表しています。その結果、アメリカの患者は等しく最新の標準治療を受けることができるようになっているのです。一方で、日本にも専門分野ごとの学会があり、それぞれの学会で診療ガイドラインを出しています。しかし、それが遵守されているかといえば、遵守率の調査は行われておらず、結果も公表されていないためわかりません。日本では、病院のやり方、医師個人の判断や経験に左右され、ガイドラインが遵守徹底されているとはいいがたい現実があるのです。

キャンサーナビゲーション

アキ氏は、日本にも「キャンサーナビゲーション」制度が必要であると説きます。

これは現在、アメリカの医療現場で注目されているがん患者支援サービスのひとつです。ひと言でいうと、がんの闘病生活に必要な知識を有する専門家が、がん患者一人ひとりを個別にサポートする仕組みです。たとえば、低所得者層のがん患者が金銭的な問題から治療の継続を断念していた場合、キャンサーナビゲーションの担い手である「キャンサーナビゲーター(Cancer Navigator)」は患者の自宅を訪れてヒアリングし、本当に治療が困難か検討します。そのうえで、必要であれば医療の専門家、財務アドバイザー、地域の支援団体への橋渡しを行う――というようなサポートを行います。

ピア・サポーターや、実質的に機能しているとは言いがたい「がん相談支援センター」とは考え方そのものが異なっています。「がん相談支援センター」は患者が足を運ばなければ相談に応じてくれませんが、キャンサーナビゲーターは、患者一人ひとりに必ず付けることが義務づけられているのです。

日本では日本癌治療学会が行っている「認定がんナビゲーター制度」がキャンサーナビゲーターに近いもので、一般人でも参加することができるようです。

アキ氏は、大腸に腫瘍か見つかり(ステージ3b)、がん研有明病院で手術をするのですが、その入院中も「医療経済学者」の目でチェックをしています。そして、変動係数だけではない日本の病院の質の良さ、特に看護師の働きぶりと気遣いに対して、「外から見ていたときと患者になってからの視線からの違い」に気づくのでした。

病院スコープβ版

アキ氏らが運営する、患者が病院の「医療ベンチマーク」をチェックできるサイトを紹介されています。「病院スコープ β版」です。

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手術をするなら「症例数」の多い病院を選ぶことが鉄則ですね。「地域を見る」で東京都を例にすると、「がん研有明病院」が抜きんでています。その他の指標も参考になります。

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キャンサーナビゲーターは、がん拠点病院で研修を受けるが、治療法を提案したりすることはなく、あくまで患者自身を支えることに徹する。
だから、身につける知識は、患者やその家族を「誘導」しないという、支援者ならではの「話法」や「表現」から、心の悩みに対する向き合い方、さらには怪しい治療法などの情報が溢れかえるネット上での「信頼できるサイト」の見極め方など多岐にわたる。

「キャンサーナビゲーター」、日本でも欲しいですね。

病院間のばらつきは分かっても、病院内での「医師のばらつき」もありますね。こちらは「運次第」とも言えるし、患者同志の情報網を頼るか、これしかないですかね。

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2017年11月 5日 (日)

パープルストライド 2017 (ガイドラインでは膵臓がんは治らない話)

日比谷公園も幾らかは紅葉していました。まもなく本格的な紅葉が始まります。

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トランプの来日で厳戒の警備体制で、どこもたくさんの警官がいます。晴天で少し風があるが暖かい絶好の行楽日和でした。

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毎年恒例のパンキャン主催のパープルストライドですが、あいかわらず膵臓がん患者は少なくて寂しいくらいです。でも今年は『すい臓がんカフェ』で知り合った方が10人以上参加されていました。

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なぜか阿波踊りも・・・

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10月に膵臓がんを告知されて、肝臓転移があり手術できないという方にもお目にかかりました。築地のがんセンターですが、「使える抗がん剤は三つあります。どれにしますか?」と言われたそうで、あいかわらずがんセンターの対応は変わっていないようです。せめて「あなたにはこれが良いと思いますが、どれにしますか?」と言うべきだよね、と付き添いのご主人が憤慨しています。

「肝臓に転移があるから手術はできません。抗がん剤です」と言われても諦めている場合じゃないよと、説明しました。肝臓に転移した腫瘍を放射線などで切除することは可能です。

ガイドラインでは膵臓がんは治らない

と思います。どんどん発展している先端医療、例えば放射線治療の機械も日進月歩です。しかし、これらがガイドラインに取り入れられるのは10年後ですよ。

血管内治療、ラジオ波焼却療法、KM-CART、腹腔内投与療法、サイバーナイフ。これらはガイドラインにはなくても有効な治療法です。

ガンマナイフはもう古い。同じ定位放射線治療でもサイバーナイフ・トモセラピーが主流です。トゥルービームもあります。その中でも装置メーカーによって、また古い機械と新しい機械では差があるので最新の機械のある病院を探すべきです。

メーカーがアキュレイならサイバーナイフの最新機種はM6シリーズ「サイバーナイフ ラジオサージェリーシステム」す。アキュレイのサイトを調べれば、どの病院に納入されたのかが分かります。

ちなみに、国立がん研究センター中央病院のサイバーナイフVSIは、M6の一世代前の機種です。早く導入したから古くなっているのはしかたないですね。古いのが悪いとは限りません。機械よりも放射線医の経験や技量が重要だという考えもありますから。

目的の病院の機械が古いのか新しいのかをインターネットで調べておくことも大切です。

膵臓がんが脳転移しているという稀な症例の家族にもお会いしましたが、脳に全域照射をしたら廃人になります。サイバーナイフなら微小な腫瘍にもピンポイントで正常細胞を避けて照射できます、とお話をしました。

がんではないですが、友人がMRIを撮ったらフィルムでデータを渡されました。相当に古い機械を使っているようです。当然解像度なども違ってきます。

病院選びも運で寿命のうちと達観できれば良いのですが、運と寿命はコントロールできるのです。

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2017年11月 4日 (土)

「がんを生きよう」を再開-久留米大学がんワクチンセンター

休止していた、久留米大学がんワクチンセンターの「がんを生きよう」が再開されます。

今回は、再発予防もしくは再増大防止のために個別化ペプチドワクチンを受けられた方々を取り挙げます。 身体の中にがん細胞が少なければ少ないほど、がんワクチン療法の効果は期待できます。逆に、がん細胞が多ければ多いほど効果は限定的と判断されます。更に重要なことは身体の中にがん細胞が少ない状態であれば多くの方々では抗がん剤併用を必要としません。

抗がん剤を併用しない場合には副作用としての免疫抑制がないために、ワクチン効果がより速く、より強く出現し、そしてより長く持続することが期待できます。

身体の中にがん細胞が少ない病態としては、まず①手術や抗がん治療(標準治療)をうけてレントゲン診断やPET診断などで「がん」として認められない時期があげられます。その様な方ががんワクチンセンターを再発予防のために受診される事は稀です。次に身体の中にがん細胞が少ない病態としては②標準治療をうけた後レントゲン診断やPET診断などで「がん」としては認められる病変部位が残っているものの増大傾向がストップした時期があげられます。

期待しています。また、

◆ 標準治療中もしくは標準治療抵抗性悪性腫瘍患者さん(前立腺がん、尿路上皮がん、肺がん、乳がん、卵巣がん、胃がん、大腸がん、肝臓がん、膵臓がんの9種)を対象とした新しい臨床試験を開始しました。

これら9種のがんは今までに多くの方に投与させていただいたがん種です。少しでも皆様のお役に立てるよう、今までのデータを元にワクチンの選び方に工夫をしました。そこで、本試験でのワクチンの選び方が今までの試験と比べ本当に効果が出るかを検証させていただきます。

とのことです。

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2017年11月 3日 (金)

今日は同窓会

今日は池袋で、高校時代の吹奏楽部のメンバーでの同窓会でした。
みな70歳目前ですが、気持ちだけは若い集まりです。

会場は「魚金」。超人気店らしくて、17時の予約が取れずに15:30からの開始です。

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刺身の6点盛りを頼んだら、岩牡蠣が二つにアジの姿造りも入って豪勢です。

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いつものたわいない話題に酒もすすみます。

1017年生まれだからちょうど1000年前の中国、北宋の政治家、文学者であった韓維にこんな詩がある。

同榜同僚同里客    同榜同僚同里の客
班毛素髪入華筵    班毛素髪華筵に入る
三杯耳熱歌声発    三杯耳熱くして歌声発す
猶喜歓情似少年    猶を喜ぶ歓情の少年に似たるを

班毛はごま塩頭、素髪は白髪頭、華筵は花むしろ。

私流に意訳すれば、

科挙の国家試験に通った者、職場の同僚、同郷の者が、ある者はごま塩頭、ある者は白髪頭で華やかな宴席へ入ってきた。
わずかの酒に顔がほてり、懐かしい歌声もおこる。若者らしい情熱もなお失われておらず、はしゃぐ姿は、まるで少年のようではないか。

そうなんですね。時間があっという間に逆戻りして、タイムマシンで50年前にかえったようです。姿は老いているが、気持ちは高校生のままです。

来年も元気で再会することを約して、ほろ酔い気分で帰ってきました。

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2017年11月 2日 (木)

シュレベールの箴言(8)

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黒姫高原にて。ここにはミヒャエル・エンデの資料館があります。


炎症は、治癒のための新しい組織の形成を支えていると見せかけて、がんの成長を促す役回りをしていることもある。

生物の体が損傷すると、自動的に組織を修復するようにできている。修復の中心となるメカニズムが”炎症作用”である。

組織が損傷すると、それを探知した血小板が集まってくる。化学物質を分泌し、白血球に警告を与える。白血球はサイトカインなどの媒介物質を作りだし、組織の修復に取りかかる。傷口周辺の血管を広げて援軍の免疫細胞の通り道を確保する。血小板の周りの血液を凝固させて傷口をふさぐ。組織の細胞を増殖させるために必要な酸素や栄養を運ぶための細い血管を作る。

がん細胞はこれらのメカニズムを利用していることが明らかになっている。がん細胞は自ら炎症を引き起こして、これらのメカニズムを乗っ取り、サイトカインなどの化学物質を大量に作り始める。これらが肥料となって周りの細胞に侵食しやすくし、増殖をしていく。

また、炎症作用を利用して、がん細胞は周囲の免疫細胞を「武装解除」して、NK細胞を初めとする白血球の活力が弱まり、目の前で増殖していく腫瘍と闘おうとしなくなる。

炎症マーカーの測定によって、患者の今後の生存率が推測できる。

患者の危険度を知るための指標

  1. 最小限のリスク
    C反応性タンパク(CRP)が10mg/l未満 & アルブミンが35g/l以上
  2. 中ぐらいのリスク
    C反応性タンパク(CRP)が10mg/l以上 OR アルブミンが35g/l未満
  3. 高いリスク
    C反応性タンパク(CRP)が10mg/l以上 & アルブミンが35g/l未満

炎症を抑えるには、まずはストレスをなくすることです。

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