玄米菜食・食事療法

2017年9月 5日 (火)

抗がん剤の副作用 食事の工夫【電子書籍】

静岡がんセンターのサイトで、電子書籍『抗がん剤治療・放射線治療と食事 症状別食生活の工夫編』が公開されました。

「抗がん剤治療・放射線治療と食事 料理の工夫編」と「抗がん剤治療・放射線治療と食事 症状別食生活の工夫編」の2部構成になっています。

電子書籍(EPUB)
スマートフォンやタブレット端末でも読みやすいように、これまで、発行してきた冊子の構成やデザイン、内容等を書き直して、EPUB形式の電子書籍にしました。
EPUB形式の電子書籍は、画面の大きさに合わせて表示を調整することができ、文字の大きさも変更できます。
(注意)EPUB形式の電子書籍を読むためには、EPUBリーダー(EPUB形式のアプリケーション)が必要です。iPhone用(最初から入っているibookアプリで読むことができます)、アンドロイド用などOS別に無料のEPUBリーダーがいろいろあります。また、ブラウザでは、Chromeのアプリ(Readium)でも読むことができます。

と書かれていますが、通常のブラウザでも開くことができます。

Windowsなら、対象のファイルをデスクトップなどに保存し、ファイルをマウスで右クリックします。

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Internet ExplorerでもMicrosoft EdgeでもどちらでもOKです。これらが表示されていない場合は、「別のプログラムを選択」をクリックして探します。

Microsoft Edgeで開くと↓ こんな感じです。画面の左右端をクリックするとページをめくることができます。

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白血球が減少して抗がん剤が打てない、吐き気がして食欲がないなど、症状別に対応策と食事のレシピが書かれています。ご参考に。

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2017年8月29日 (火)

「ケトン食でがんが消える」は本当か?

ケトン食が何かと話題です。古川健司氏の『ケトン食ががんを消す』以来、がん患者にも関心を持たれている方がいます。

江部 康二 : 高雄病院理事長が東洋経済オンラインにて、『話題の「ケトン食でがんが消える」は本当か』とインタビューに答えています。

  • 動物のがん細胞を入れたシャーレにケトン体を投与すると、がんが縮む
  • 患者さんに糖質制限食を指導したところ、がんの存在を示すマーカーの値が下がった
  • ケトン食や糖質制限食で血糖を減らしてケトン体を増やせばインスリンをあまり出さずに済むため、抑制効果があるのかもしれない
  • がんの末期ではインスリンが異常に出ている可能性がある
  • 大阪大学では現在、糖質制限食のがん抑制効果について積極的な研究が行われています
  • 肺がんの末期であるⅣ期の患者さん5人にケトン食治療を行ったところ、2人が寛解(症状が落ち着き安定)
  • 医学雑誌『ネイチャー・メディスン』に「ケトン体が炎症を抑制する」という論文が発表されました
  • 現在のところ、ケトン体にはたしてがん治療の効果が本当にあるかどうか、まだ結論は出ていません。しかし、その可能性には大きな期待が寄せられている状況なのです。

希望は持ちつつ、過大な期待はしない~ということでしょう。

脂肪質が多いケトン食は、私には続けられそうにないなぁ。

2011年8月からアイオワ大学とNIH(米国国立衛生研究所)が共同で、肺がんとすい臓がんに対するケトン食の効果を確かめる臨床試験を開始しました。残念ながらこの研究は、症例が集まらなかったのとコンプライアンスが悪かったということで2017年7月に終了となりました。

この研究、対象が膵臓がんだということで期待していたのですが、残念です。

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2017年8月16日 (水)

今日の一冊(77)『免疫栄養ケトン食で がんに勝つレシピ』

『すい臓がんカフェ』でも何人かの方から質問されましたが、ケトン食に挑戦しているがん患者も多いことと思います。

ケトン食については、以前の記事『今日の一冊(61)「ケトン食ががんを消す」』でも取りあげている古川 健司さんの著作『ケトン食ががんを消す』がベストセラーになっています。

ケトン食=スーパー糖質制限食ですが、私自身はずっと糖質制限を続けてきました。その経験からも、私がもし再発・転移してしまった場合には、低用量抗がん剤治療とケトン食を試すことになろうと思います。(どちらもエビデンスはないが、さりとて再発した膵癌に対しては一切のエビデンスはありませんので)

まだ症例研究の段階ですので、過大な期待は禁物ですが、希望の持てる治療法だと受け止めています。しかし、患者が個人で行うには敷居が高いですね。(セミナーがある)

さまざまな代替療法を、根拠を示して紹介しているのも特徴です。

  • 「免疫栄養ケトン食」は短期決戦。3ヶ月以上続けてはいけない
  • EPAには、がん細胞が増殖するために、自ら血管を増やす「血管新生」を抑える働きがあり、転移を起こしにくくしたり、がん細胞のアポトーシス(自然死)を誘導したりする効果があることも確認されました。  ようするに、EPAには、がん細胞の炎症反応(CRP値)を抑制し、悪液質を改善させる力があるだけでなく、がんの進行をブロックする働きもある。
  • 体内の深部にあるすい臓のがんは、固い繊維芽細胞で覆われており、これによってがん細胞への抗がん剤や免疫細胞の侵入がブロックされたりするのです。すい臓がんの治療が難しいとされる理由です。
    しかし、この繊維芽細胞の質を変えることで、すい臓がんと言えども、抗がん剤や免疫細胞の侵入をスムーズにすることが可能になります。たとえば、ハイパーサーミア(局所温熱療法。後述)には、すい臓がん細胞周辺の繊維芽細胞同士の結合を緩めて隙間を生じさせる働きがあります。
  • ゲルソン療法(その亜流が済陽高穂らの食事療法)に限って言えば、抗がん剤がまだ開発されていない戦前に産声を上げたものです。
  • ニンジンニュースは糖質が多く含まれている。ケトン食とは真逆です。(ニンジンジュースとケトン食を併用するのは愚かな試みですね)
  • 現在のゲルソン療法でも、抗がん剤治療後のすい臓がんの患者さんには、ゲルソン療法そのものを中止しています。
    (私も何度も記事で注意しているが、いまだに済陽式を信じている患者がいる)
  • がんができたら肉を食いなさい。
  • ビタミンDは一日5000IU以上が必要。
  • 私の患者の中には、TS-1との併用ですい臓がんの進行がほぼストップしている患者が数人います。
  • 牛蒡子のサプリメントとリポトール(スタチン製剤)を勧めた余命1ヶ月と宣告されたすい臓がん患者では、腹水が消え、2年経った現在でも元気です

のようなことが書かれています。

話しが脱線しますが、一日にニンジンを3本以上摂ると、βカロチンを取り過ぎて、肺がんのリスクが高くなります。がん情報サービスには、

1980年代に入って開始された、βーカロテンによるがんの化学予防の効果を検証する無作為化比較試験については、これまでに少なくとも4つの結果が示されています。いずれも2〜3万人を対象とし、5〜10年に及ぶ研究が行われました(表2) 。まず中国で行われた試験で、β-カロテン、セレニウム、ビタミンE投与群で、胃がんリスクが21%低くなりました。しかし、それ以外は期待していた結果が得られず、逆に高用量のβ-カロテン(20〜30mg)を投与した喫煙者で、肺がんリスクが20〜30%高くなることが明らかになりました。

と書かれています。ニンジン3本で20mg以上のβカロテンを含むのですから、済陽高穂のニンジンジュース療法は危険でしょう。それにニンジンには糖質が多く含まれているので、インスリンの少ない膵臓がん患者には逆効果です。

さて、本題です。

今回古川さんの監修により、麻生れいみさんが『免疫栄養ケトン食で がんに勝つレシピ』を上梓されました。

【内容紹介】
ガン細胞の主な栄養源は、炭水化物から合成されるブドウ糖。
「炭水化物摂取→ガン細胞の増加」という流れを断ち切るためには、ブドウ糖に代わるエネルギー「ケトン体」を体内で産生し、がんに負けない体をつくる必要がある。
数多くのヒット作を持ち、自身の経験を基にした糖質オフレシピの第一人者である著者が、臨床の現場で数多くの成果を上げ、学会からも注目を浴びているがん治療のエキスパートとタッグを組んだ、がん治療サポートのためのレシピ集。
「ケトン体」を効果的に産生でき、家庭でも手軽に再現でき、さらにおいしいレシピを60品紹介。
食の楽しみをあきらめないで、がんに負けない体を作る!

ケトン食に関心がある方には気になる一冊でしょう。

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2017年4月24日 (月)

金魚さんの赤紫蘇ジュース(2)飲んでみた!

ブログ「Walk Strong  ~自分のために 大切な人のために歩き続けよう~」を書かれて、大腸がんの元ナース 金魚さんがプロジュースした「Lieber Perilla(リーバーペリーラ)赤しそ飲料」が届きました。

さっそく試飲。まずはストレートで。

酸味がもっときついのかなと思ったが、それほどでもなく、ほのかで上品な甘みが喉をするするっと通過していきます。充分に冷やして飲んだのですが、口当たりの良い飲み心地でした。

スマホの写真でグラスも安物ですみません。

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次に焼酎の赤紫蘇割り。焼酎と1対1で割ったのですが、これも良いです。いくらでも飲めて飲み過ぎそうです。ただ、1対1はすこし赤しそ飲料が多すぎたようです。焼酎の香りが殺されてしまいます。焼酎2に赤しそ飲料1位でも良さそうでした。

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ちなみに、森伊蔵は瓶だけです。中身は一升瓶から移した六代目百合ですが、これで割るのならもっと安い焼酎で充分ですね。むしろ焼酎の芋の香りがあまりしない黒霧島あたりで良いと思います。

アレルギーに対する効果?もちろん、一杯飲んだだけでは分かりません。が、ほろ酔い気分で上品な酔い加減でした。金魚さん、良い商品をありがとうございます。

私からもお薦めです。今はAmazonに在庫があり(多分すぐになくなります。金魚さん、どんどん在庫を入れてくださいね)、2本買えば送料無料です。

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2017年4月16日 (日)

金魚さんの赤紫蘇ジュース:味覚障害にも

このブログにもときどきコメントをいただいている金魚さんがプロジュースした商品が販売されています。ご自身のがん体験を生かされ、弘前大学と製品化された赤紫蘇ジュースとミルクにローション。

詳しくは金魚さんの『免疫アップのお礼”Wキャンサーになって&金魚さんの赤紫蘇ジュース☆”』に紹介されていますが、赤紫蘇ジュースはAmazonでも取り扱っています。

商品のメイン成分は、プロテオグリカンキラキラ

そう今大手会社が、こぞって色々なものに配合中

軟骨の再生や骨代謝を改善するので、ロコモケアのサプリや、エイジングケア用の化粧品から、飲むリフトアップ美容飲料など、もともと、コラーゲンやヒアルロン酸とともに皮膚や軟骨に存在する糖たんぱく質

皮膚の保湿やはりの改善、関節痛の改善に効果があるとして研究されるようになり大ブレーク中DASH!

実は、体内で作られる炎症物質の産生抑制作用もわかって来て、潰瘍性大腸炎や糖尿病、アレルギー、関節炎治療薬への展開もありそう目

塗ってお肌のエイジングケアだけでなく

飲めば、善玉菌優位の環境に腸内を変えることで、腸管の免疫細胞の働きを正常化

というところにも惹かれましたアップ

抗炎症効果により、がん予防もささやかれているようで。

http://www.kenbi-navi.jp/column/interview/post_27.shtml

プロテオグリカンの再生能力に通じる赤しその「よみがえり」パワー。何よりも、治療による味覚障害中も飲めた甘酸っぱい味。その上で、プロテオグリカンの抗炎症作用や、皮膚や骨・関節といった組織の正常な代謝を促進する作用が加わったら嬉しいという想いでした。

という金魚さん。

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2016年12月 4日 (日)

今日の一冊(61)『ケトン食ががんを消す』

最近何かと話題になっているケトン食によるがん療法を紹介した本です。「悪者扱い」されてきたケトン体の項には、

極端な糖質制限をベースとする私の免疫栄養ケトン食は、糖尿病の合併症を持つがん患者さんには、原則適用されません。
肝臓にがんの原発巣を抱える患者さんも、免疫栄養ケトン食は適用されません。

と書かれています。これじゃ血糖値が異常な膵臓がん患者には適用できないですね。

帯には「世界初の臨床試験で実証」と書かれています。

  1. 2011年7月から、アイオワ大学と米国国立衛生研究所(NIH)などによって、肺がんとすい臓のステージ4に対するケトン食の効果や安全性(通常の化学、放射線治療と併用)を検証する臨床研究が進められています。17年7月に第1回の報告が予定されています。私も楽しみにしています。
  2. ClinicalTrials.govで「Ketogenic & Cancer」で検索しても、19件のヒットがありました。世界ではがんとケトン食の関係で多くの臨床試験が行なわれているのです。
  3. 日本でも昨年10月、京都市で開かれた「第53回日本癌治療学会学術集会」で、大阪大学大学院医学系研究科漢方医学寄附講座、萩原圭祐准教授らによって「肺がん患者におけるケトン食の有用性と安全性についての検討」が発表されています。5症例のうち2例(▽ケトン食継続中▽ケトン食3カ月経験の後に糖質控えめの食事を継続中)では、がんが寛解しています。

1.と3.はこの本でも触れられ紹介されています。

この本で紹介されている臨床試験も3.と同様に「症例研究」であり、ランダム化比較試験ではないということは留意しておくべきです。しかも抗がん剤とケトン食との併用です。本来は、抗がん剤だけのグループと抗がん剤+ケトン食のグループで比較しないかぎり、ケトン食ががんに効くとは言えません。

大津秀一医師もそのように批判しています。「がん細胞を兵糧攻め!「究極糖質制限」の威力 という記事を読み解く メディアが流す情報の吟味が大切

もっともな指摘ですが、しかし、1回の勤務医ではそんな大規模な試験は無理でしょう。しかも食事療法ですから製薬企業から研究費が出るはずもありません。

それに著者はこのように述べています。

ケトン食は単独でがんに効くのではなく、抗がん剤治療などとの併用で飛躍的な効果を発揮する可能性があるのです。

ま、食事だけでがんが治ることは難しいでしょう。しかし、がん患者としては併用であれ単独であれ、がんが消えてくれればよいのです。ケトン食単独の抗がん効果を敢えて証明してくれる必要はありません。

ステージⅣbでケトン食を3ヶ月継続した患者9例の1年後の評価は、3例がCR(完全寛解)、3例がPR(部分奏功)、1例がSD(進行抑制)、2例がPD(増悪) による死亡と、奏効率が67%、病勢コントロール率が78%という結果になりました。(腫瘍が縮小して手術に持ち込めたからですが)。2016年2月現在で、7人のうち手術まで持っていけたのが5人。そのすべてが完全寛解(CR)に至りました。

標準治療でステージⅣbの患者の3分の1が、手術ができるほどに腫瘍が縮小し、寛解するなんて、あり得ませんよね。大津医師の指摘はちょっと的が外れている気がします。

以下にいくつか気になる点を挙げておきます。

  • 「免疫栄養ケトン食」は短期決戦。3ヶ月以上続けてはいけない
  • 小児の癲癇治療に特化した食事療法でケトン食による重篤な副作用が報告され、代表的なものは、体力の減退、嘔吐、下痢、便秘ですが、低血糖による意識の低下や昏睡なども見られます。長期の実施になると、稀に成長不良や微量元素の不足によって不整脈を誘発することもあります。最近ではケトン食を1年以上継続した癲癇の子供が死亡したケースが報告されています。長期間にわたる極端な糖質制限が、危険を伴う理由がここにあるのです。
  • と、著者は副作用での死亡例を重視、しかし江部康二医師は副作用は軽微との認識で異なっている。
  • EPAには、がん細胞が増殖するために、自ら血管を増やす「血管新生」を抑える働きがあり、転移を起こしにくくしたり、がん細胞のアポトーシス(自然死)を誘導したりする効果があることも確認されました。  ようするに、EPAには、がん細胞の炎症反応(CRP値)を抑制し、悪液質を改善させる力があるだけでなく、がんの進行をブロックする働きもある。
  • 体内の深部にあるすい臓のがんは、固い繊維芽細胞で覆われており、これによってがん細胞への抗がん剤や免疫細胞の侵入がブロックされたりするのです。すい臓がんの治療が難しいとされる理由です。
    しかし、この繊維芽細胞の質を変えることで、すい臓がんと言えども、抗がん剤や免疫細胞の侵入をスムーズにすることが可能になります。たとえば、ハイパーサーミア(局所温熱療法。後述)には、すい臓がん細胞周辺の繊維芽細胞同士の結合を緩めて隙間を生じさせる働きがあります。
  • ゲルソン療法に限って言えば、抗がん剤がまだ開発されていない戦前に産声を上げたものです。
  • ニンジンニュースは糖質が多く含まれている。ケトン食とは真逆です。
  • 現在のゲルソン療法でも、抗がん剤治療後のすい臓がんの患者さんには、ゲルソン療法そのものを中止しています。(私も何度も記事で注意している)
  • がんができたら肉を食いなさい。
  • ビタミンDは一日5000IU以上が必要。
  • 私の患者の中には、TS-1との併用ですい臓がんの進行がほぼストップしている患者が数人います。
  • 牛蒡子のサプリメントとリポトール(スタチン製剤)を勧めた余命1ヶ月と宣告されたすい臓がん患者では、腹水が消え、2年経った現在でも元気です。

ケリー・ターナーは『がんが自然に治る生き方』で、自然寛解した患者が実行している9つのことの最初に、

  • 食事を根本的に変える

を挙げているのですね。

ケトン食=スーパー糖質制限食ですが、私自身はずっと糖質制限を続けてきました。その経験からも、私がもし再発・転移してしまった場合には、低用量抗がん剤治療とケトン食を試すことになろうと思います。(どちらもエビデンスはないが、さりとて再発した膵癌に対しては一切のエビデンスはありませんので)

まだ症例研究の段階ですので、過大な期待は禁物ですが、希望の持てる治療法だと受け止めています。しかし、患者が個人で行うには敷居が高いですね。(セミナーがある)

さまざまな代替療法を、根拠を示して紹介しているのも特徴です。中には首をかしげるものもあるが・・・。著者の「免疫栄養ケトン食セミナー」を開催しているバイオロジックヘルス(株)のサイトもいかがわしいね。

水素水はまぁ、がんに効く可能性はあるから良いとして、磁気治療器や波動測定器まで扱っている。電磁波対策も。これほど怪しげな商品と同列にセミナーを並べて平気な著者の感覚を疑いますね。

この本、興味深いこともたくさん書かれているが、怪しげなこともたくさん書かれている。足湯の効用などは安保徹氏とそっくりです。

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2016年10月29日 (土)

ニンジンジュースと免疫

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リンパ球バンクの藤井さんが興味深い記事をアップしています。

小林真央さんも飲まれるというニンジンジュース

リンパ球バンク(株)のANK自己リンパ球免疫療法がよいのかどうか、よくは知りませんが、社長の藤井さんのブログは興味深く読ませてもらっています。

免疫細胞には動物性タンパク質が必要なのです。肉を食べないとがんと闘うはずの免疫細胞がつくれません。

たまにニンジンジュースだけでがんが治った、元気に生きている人がいますが、消化器内に特殊な「原生動物」がいて、それが野菜ジュースから動物性タンパク質をつくるのだそうです。

つまり、こういう特殊な腸内生物をもっている方の
場合は、野菜ジュースだけを採っていても
腸内で、牛肉の元に近いものがたくさんつくられるのです。
結局、たくさん、肉を食べているのと同じだから
元気に生きられるのです。

ニンジンジュースだけでがんが治った!は確かにいるのでしょうが、その真似をしても自分の体内に特殊な腸内生物がいなければ、免疫力が弱ってがんの方が元気になるだけです。

ゲルソン療法にしても同じです。肉ばかりを食っている欧米人への「肉を減らせ」との提言が、食生活の違う日本人に余計なことを伝えてしまったと謝罪しているそうですから、ゲルソン療法(その亜種の済陽式なども)はよく考えた方がよい。

もっともゲルソン療法はアメリカでは違法なので、国境に近いメキシコに病院を開設しているそうです。

何を食べればよいかは、身体がよく知っているはずです。しかし、最近はそうした”動物としての感覚”を失ってしまった人間が多すぎます。

久留米大学がんワクチンセンター長の伊東恭悟先生も『がんを生きよう―あなたのT細胞が治療の主役です』で、次のように述べています。

がんと食べ物

  • 食事でがんが治ることはありません」しかし、適切な食事によってがん周囲の炎症が改善されるので、T細胞機能が復活してがんの増殖が抑えられる可能性が高くなる
  • がんを抑える食品
    緑茶・キャベツ・生姜・ブロッコリー・ニンニク・大豆・ラズベリー・ブルーベリー・ブラックチョコレート・ターメリック
  • がんを育てる食品
    精製糖・精白小麦粉・精白米など糖質の多い食品
  • 野菜ジュースの大量摂取は体が冷えて血流が悪くなって体調不良の原因になり、T細胞の機能を阻害する。(これなど、だれか小林麻央さんに伝えてあげれば)
  • 厳格すぎる食事療法は、かえってがんの再発の原因となることがある
  • がんは炎症反応を利用して増殖するのだから、慢性炎症を引き起こさない食事が、がんの進行を遅らせる
    • 糖分の過剰摂取を控え、精製食品とトランス脂肪酸を控え、運動と禁煙をする
    • 精製食品を少なくし、運動をしてストレスを少なくすると核内因子カッパBという炎症遺伝子のスイッチを切ることができる
    • 炎症を減らすハーブなど:緑茶・生姜・ターメリック・乳酸菌食品

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2016年8月18日 (木)

常陸秋蕎麦の名店

「すい臓がんカフェ」今回も盛況ですね。遠くからも来られる方がいて、しっかり運営して、来て良かったと思っていただけるようにしなければ。

昨日から利根川河口付近に出張です。秋にある京都での学会発表に備えて実験データ取りです。土曜日に帰る予定。昨日はトラブル続きだったが、今日は順調にいった。

この地に来ると、いつも寄る蕎麦の美味しい店「京七」で、今日も天ざる。この付近のそば屋を何軒も廻ったけど、ここの蕎麦がいちばん。小エビのかき揚げはぷりぷりしていて新鮮です。

食べログの評価は3.02だけど、こんなのアテにならないね。

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ここの蕎麦は、常陸秋そばと北海度のキタワセソバのミックスでつなぎが五分、つまり九割五分蕎麦となる。

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常陸秋そばは、幸手市の「ふくろう」でも使っていた。そばの美味しい店はこれを使っている場合が多い(という私の感じ)

亭主が写真の石臼で毎日挽いて手打ちにしている。香りが良い、蕎麦はわずかに緑がかっている。昼時には売り切れになることも多い。

常陸秋そばは、昭和53年に茨城県久慈郡金砂郷村の在来種から改良した品種で、茨城県の奨励品種に指定されている。そば特有の香りと風味、甘みがある。全国のそば職人から「玄そばの最高峰」との声もあるとか。

そばは本当にピンキリです。高くてもまずい店はまずい。藪蕎麦が美味しいとは限らないね。

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2016年7月16日 (土)

今日の一冊(51)『「がん」では死なない「がん患者」』

久しぶりの「今日の一冊」で、先日デジタル断食の際に読んだ本です。がん患者はがんではなくて餓死するのだと、長尾医師や梅澤医師もよくブログに書いていますね。ただ、がん患者の栄養についてきちんと書かれた本は多くはありません。なかには「四足動物の肉はダメ」だのと、なんら根拠のない説を披露する方もいます。

<内容紹介>
がん患者の多くが感染症で亡くなっている。歩いて入院した人が、退院時にはなぜか歩けなくなっている。
入院患者の3割は栄養不良――。まさに「病院の中の骸骨」とも言うべき高度栄養障害の患者がたくさんいる。こうした実態の背景には、栄養管理を軽視してきた、日本の病院の驚くべき「常識」があった。
人生最後のときまで食べたいものを食べ、がんを抱えてでも、本来の寿命まで元気に生き抜くことはできる。
そのために、私たちが知っておきたいことは何か。超高齢社会において、医療はどう変わらなければならないのか。

<目次>
序章 病院で「栄養障害」がつくられる
第一章 がんと栄養をめぐる誤解
第二章 症状や病気がちがえば栄養管理も異なる
第三章 老いと栄養
第四章 栄養についてもっと知る
終章 食べて治す

がんで入院しても、がんで亡くなる患者はたった2割です。8割の方は感染症で亡くなっています。なぜ感染症に罹るのか、それは栄養障害によって免疫機能が低下しているからです。

栄養素のバランスが崩れた結果、代謝障害が起き、身体機能に支障が出ます。免疫機能もそのひとつで、健康人なら問題のない弱い菌にすら感染して、回復できずに亡くなるのです。

著者らの調査によれば、余命一ヶ月のがん患者の82.4%は栄養障害に陥っていました。適切な栄養管理をしてもこれ以上よくならなかった患者はわずか17.6%でした。そして適切な栄養管理を受けた患者は、がんそのもので亡くなるのですが、その最期はとてもおだやかでした。

栄養を摂るとがん細胞が大きくなる。だからがんを兵糧攻めにするためには栄養を摂らない方が良い、と考えが、医療者にもあります。これはまちがいです。

がん細胞は栄養が取れなければ、炎症性サイトカインを放出して、タンパク質の代謝を異常にして、筋肉などを溶かすようにして栄養を集めて大きくなるのです。食べて栄養を摂らなければ、がん患者はあっという間に栄養障害になり、やせ細っていきます。感染症で亡くなるのです。

「栄養を摂るとがん細胞が大きくなる」との考え方は、その栄養が私たちの身体から奪われているという事実を無視しているわけです。

私も術後の初期には肉類を控えていたのですが、すぐに止めましたね。体力がなければがんと闘えないと気づいたから。

タンパク質、糖質、脂質の三大栄養素のなかで、タンパク質が不足すると筋肉量が減少します。足りない栄養を補うために筋肉を消費してしますのです。歩けない、立てない、座れない状態になるのです。

血液中のタンパク質が減少すると免疫細胞を作れずに免疫機能が低下するのです。これじゃがん細胞と闘う兵隊を補充できなくなります。

身体を弱らせないための栄養素
ビタミンB1、コエンザイムQ10、L-カルニチン、BCAA(必須アミノ酸のうちバリン、ロイシン、イソロイシンを指す)、クエン酸や、著者の開発した栄養剤GFOについても紹介されています。

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医学部の教育課程には栄養学はほとんど取り入れられていません。だからほとんどの医師が栄養に関しては素人同然なのです。

アルブミン濃度が低いほど副作用が大きく、抗がん剤、放射線治療の副作用を低減させるためにも栄養が大切です。味覚障害を改善するには亜鉛、銅などのミネラルやビタミン全般を摂ることも必要です。

膵臓がん患者の例もいくつか紹介されています。

等々、がん患者の栄養に関することを丁寧にかつ科学的に解説している良書です。これを読めばゲルソン療法の危険性がよりはっきり分かります。

ゲルソンの娘であり、シュバイツアー博士の主治医でもあったシャルロッテ・ゲルソンの『決定版 ゲルソンがん食事療法』の12章に驚くようなことが書かれています。

どの程度であれ、また最後に受けた抗がん剤治療からどんなに時間が経っていようとも、化学療法を受けたことのある患者が、基本のゲルソン療法のまま忠実に実行することは大変危険である

そこで修正版の済陽式や星野式のゲルソン療法が登場します。ひまし油は禁忌だ、人参ジュースは作用が強いから一日に3杯飲まないように。とてもじゃないが信じられませんね。

12章の最後の段落にはこんな記述もあります。

膵臓がん患者で、以前に化学療法を受けたことがある場合には、残念ながらゲルソン療法でも良い結果が出せない。抗がん剤で膵臓があまりに激しく損傷を受けるからである。

膵臓がん患者がゲルソン療法で治りたければ、抗がん剤は一切止めなさいということですね。ゲルソン療法で治った膵臓がん患者の話は聞いたことがない。

「がんの悪疫質だからしょうがない」の多くは、実は栄養障害による飢餓状態なのですね。がん患者の多くは餓死しているのです。

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2016年5月23日 (月)

食物繊維の多い食事は、2週間で大腸がんのリスクを劇的に下げる

今日の私の昼食。

  • 野菜サラダ
  • バナナ1本
  • ベビーチーズ 2個
  • 素焼きアーモンド

2時間後、病院で血糖値を測ったら129mg/dLでした。先生からは「まぁまぁだね」とのことば。糖質は20g以下に抑えられていると思います。

糖質を控えて運動をすることで、血糖値管理をしています。薬にはなるべく頼らないこの方法が、本来は王道なんです。

さて、大西睦子氏が『2週間で効果あり? 大腸がんのリスクを減らす食事とは』でレポートしています。

食物繊維たっぷりの低脂肪食を2週間続けただけで、腸内細菌叢の分布では、でんぷんを分解する細菌、炭水化物を発酵する細菌と酪酸を作る細菌が多くなります。酪酸には抗炎症作用や抗腫瘍作用があることが分かっており、胆汁酸の代謝産物には発がん性があると示されています。

食物繊維の多い低脂肪食は、短期間で腸内細菌のパターンに影響することが明らかになり、大腸がんのリスクを減少させることが示唆されました。

2007年の「国民健康・栄養調査結果」(厚生労働省)によると、20歳以上の日本人男性の20.6%、女性の28.1%は、総摂取カロリーに占める脂質の割合が30%以上だったといいます。特にバターやラードなど、肉類や乳製品の動物性脂肪に多く含まれている飽和脂肪酸の摂取の増加が問題となっています。

動物性食品のとり過ぎには注意が必要です。

他のがんにも言えることだろうし、既にがんになった人にも同じことが言えると推測できます。

肉をまったく取らないのもダメですが、脂質を減らし、食物繊維の多い食事をした方が、がん細胞を元気づけなくて良いのだと考えられます。

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