手術後4年

2012年5月30日 (水)

初夏

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梅雨入り前だというのに、まるで初夏のような暑さ。いつものウォーキングコースのアンパンマンも夏祭りの装いです。カラッとしているからまだ歩いてもそれほど汗はかかない。
もっとも政治の方は、まったくうっとうしいかぎりです。

1日に5キロを歩き
6杯のミル挽きの緑茶を飲み
まっ、こんなものかと、ストレスには無縁で
あってもTwitterとブログで発散し
毎晩欠かさず、糖質ゼロの『濃い味』と焼酎で良い気分になって
下手なチェロを、自分では感心しながら弾いている

良いと思ったことを ただ淡々とやるだけ
転移・再発? それを心配してどうなるのよ
人間の力の及ばない範疇だろう

原子力は、宇宙の根源のエネルギー そんなものがコントロールできると
おもいあがったから こんな事故になった

宇宙よりも複雑な人間の躰 思い通りになんかなるはずがない

癌だって 力の及ぶ範囲と及ばないことがある
「欲」があるから 悩みが尽きないのさ

さぁ、いよいよチェロアンサンブルの本番まであと二日。我ながら練習すれば何とかなるものだと、これは欲を出しても力の及ぶ範囲だ。
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2012年1月 6日 (金)

のんびりと

今年の正月は、雑煮を食って糖質ゼロの酒を飲み、昨年中に「ツンドク」に加わった本のいくつかを読み、それに飽きたらチェロを弾き、また本を読みの繰り返し。テレビはほとんど見ずにパソコンの電源も極力入れないようにして過ごした。

ブログの更新は、今年は慌てずのんびりとやっていきます。週1回くらいのペースがちょうど良さそうです。

科学は今どうなっているの? 「生かされるままに生きる」「のんびり生きる」はずが、3・11以降はそうも言っていられなくて、どうして日本人はこんなに怒らないのか? と不思議でしようがない。周囲を見回すと「おかしいのはもしかして俺自身か?」と思うほどに日常の生活が営まれている。池内了の『科学は今どうなっているの?』は2001年の出版だが、3・11のことを書いたのかと思うほどに今読んでも新鮮である。95年のもんじゅのナトリウム漏れ事故、99年のJCOの臨界事故後に書かれたものである。

チェルノブイリにしろ、スリーマイルにしろ、発端は落雷や火災であった。それだけで止めていれば軽微なトラブルに過ぎなかったが、処理を誤ったり、これまで気付かれなかった設計ミスがあらわになったりして、連鎖的に事故レベルが拡大していったのだ。これらの経験は、人間は必ず間違いを犯す存在であること、全てが万全に予見できるわけではないこと、だから、宣伝されるほどフェイル・セーフが信頼できるものではないことを示している。

つまり、私たちは危険なものを扱っており、予期しない展開が起こりうる、という基本的な認識を欠くと、必ず事故は拡大していくのだ。当事者たちは、安全を宣伝しているうちに、本当に安全であると自ら信じるようになっている。その意識が恐ろしいのだ。

事実を隠し、嘘をつき、発表を遅らせ、平気でデータを改ざんする。放射能汚染を知らせないまま消防隊員を現場へ向かわせる。

今回の事故のことを述べているかのようです。ということは、電力業界も政府も10年前の教訓なんかはすっかり忘れているというわけです。

池内了の論理は単純明快です。人類は5万年の間、せいぜい1000度の化学反応の世界で生きてきた。火の発見がもっとも画期的な発見であった。しかし、原子力は太陽とおなじ核の力をエネルギーに変えるのであり、1000万度の世界を子の地上で再現しているのである。こんな温度領域の世界を完全にコントロールできると思うのが傲慢であろう。

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2012年1月 1日 (日)

2012年 本年もよろしくお願いします

Tatu
大変な1年が過ぎ、新たな、なが~い放射能との闘いの年が明けました。

新年おめでとうございます。 東北の被災者、福島をはじめとした原発事故の被災者の方が、少しでも安心できる年にしたいものです。

昨年のNHK-ETV特集で玄侑宗久さんと吉岡忍さんの対談がありました。玄侑さんが「人間は、この地球に仮住まいの身なんだから、龍を飼うことをしてはいけなかったんだ」と言われていました。もちろん、福島第一を含めた原子力発電所のことです。

元旦にはふさわしくない話題と思われるかもしれませんが、1年の初めだからこそ、敢えて書いておきます。福島原発の危機は終わっていません。特に4号機の使用済み核燃料プールが危ない。M8級の余震が来たら持ちこたえられるだろうか。東電は補強はしたに違いないが、健全な建物でさえも不安なのに事故による大きな損傷を受けている建物である。これが万一崩壊すれば、3月のように、再び東京から脱出するかどうかを考えなければならない。

「放射能の半減期は長いが、人間の記憶の半減期は短い」

福島原発は終わってはいなくても、大きな危険はないと考えている人が大多数だ。あのぼろぼろの原発の建物を、M8という巨大な余震が襲ったらひとたまりもないはずだ。運良く倒壊しなくてもプールに穴があけば万事窮す、使用済み燃料棒は全て溶融して放射能をまき散らす。そうならないことを願うが、このリスクが現実化する確率は相当高いはずだ。

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6月で術後5年になります。思えば遠くまできたものだ、いやいや、まだまだ道半ば。どちらも正直な気持ちです。同じく6月には「アンサンブル フェスティバル 2012」が、すみだトリフォニーホールであります。80台のチェロアンサンブルで、私もサン・サーンスの「白鳥」他に挑戦です。福島で何事もなければですが・・・。

焦らず、慌てず、くよくよせず、明日のことに悩まず、他人を羨まず、まあ、こんなものかと今のままで良いと思い、ただ一人の伴侶を愛し、子供らを慈しみ、弱者・隣人の災難に思いを馳せ、たくさんの犠牲者の魂安かれと念じ、被ばくしたであろう子供らにやがてやってくるであろう辛苦におののく。

威張る奴らには威張らせておけば良かろう、俺は俺。

      おい、癌よ、我が64年の人生に 何ら恥じることなし

2011年12月31日 (土)

1年をふりかえって

今年も最後になりました。この1年をふりかえると、我が家では兄ヨークシャーの龍馬が慢性腎不全になったこと。さいわい輸液の注射のおかげで元気にしています。ただ、がん患者の私よりも、こいつの医療費が多くかかるのが悩みです。

家族全員健康で私のがん細胞もおとなしくしてくれているようで、再発の兆しはありません。ビックリするような良いこともないが、悪いこともない、そんな1年でした。こうして普通の日々が過ぎていくことが一番の幸福なんですが、そのただ中にいるときは幸福は実感できません。失ってみて始めて普通の生活がいかに大切か、宝物であるのかが分かるのです。

そのあたりまえの生活を突然失った、東日本大震災の津波によって亡くなった方々と福島第一原発の事故で故郷を追われた人たちがいる。

3.11以降は、このブログも闘病記なのか脱・反原発ブログなのか分からなくなりました。分かったのは専門家と言われてきた人たちの無責任さ。政治家の無能と官僚の優柔不断、責任回避。企業人のこの期に及んでも人命よりも経済優先主義。

原発は「絶対安全」だ、リスクはゼロだと言ってきた。そのリスクが現実になったとたんに、世の中にリスクがゼロのものはないのだから、この程度の放射線被ばくは受け入れよと言う。科学技術の不確定さを多くの国民が再認識するようになったのもこの1年の特徴です。

リスクは「損害の発生確率」×「損害の重大さ」で表わされる科学的なリスクではなく、自分にコントロールできるリスクなのかによって、利益を受ける者とリスクを背負い込む人が違うときにはより大きなリスクとして「受入れ難さ」を感じるのです。リスクを回避する行動がとれないときには実際よりも大きく感じ、便益がないのに損害だけを受けるときには更に大きなリスクとして感じます。これは科学の問題ではなく、むしろ正義の問題です。別の言い方をすればトランスサイエンス的要素を加味したリスク論が必要だということでしょう。

低線量被ばくは、発生確率は小さいでしょう。しかしがんが発症したときの「損害の重大さ」は受け入れがたい。毎日の食事による内部被ばくはコントロールが困難である。ましてや福島第一原発による直接の利益は受けていないのであれば、大きなリスクと感じるのが当然です。だから、「直ちに健康への影響はない」とか「CT1回分の被ばく線量よりも小さい」とのリスクの説明では反って不信感をもたれてあたりまえです。

がんの治療においても、抗がん剤が効果があるのか、寿命を縮めるのかは確率的にしか分かりません。しかしがん治療では自己決定権がある。リスクも利益も自分の体で受け取るのです。代替療法にしても、科学的にいえばエビデンスはない。しかし、エビデンスがないということは「効かない」と同一ではない。科学的に分かっていることとまだ分かっていないことを知識として把握した上で、自己責任で選択するのであれば、代替療法全体を否定するべきではないと思います。

科学的であるとはどういうことなのか、科学やエビデンスとの付き合い方について、改めて考えさせられた1年でした。そして、一番大切なのものは何であるかということにも。

新しい年が、少しでもましな1年でありますように。

2011年12月22日 (木)

がん研での定期検査

血液検査は10時に、その後11時からダイナミックCT。今日はいつもと違って肺の方まで検査したようだ。腫瘍マーカは、CEA=4.1、CA19-9=23.7 でともに正常値の範囲内。

CTの結果も、主治医と放射線科医の判断で、ともに転移・再発の兆候を認めず。

「次回の検査は半年後、それで5年目ですね。すばらしい成績ですよ」と先生の嬉しそうな言葉でした。もちろん私も嬉しい。再発しているはずはないと確信していましたが、一抹の不安はなくなりません。この不安な気持ちは癌患者でなければ分かりませんね。しかし、がん研は2時間後にはCTの結果が判明するので、結果判明まで1週間などという病院に比べると、不安でいる時間は短いのです。これはこれでありがたいことに違いありません。

「ロハス・メディカルに石井先生の名前があって、ペプチドワクチン担当副部長だそうですが、がん研でがんワクチンの治験をされているのですか?」との質問には、中村祐輔教授らのがんワクチンの治験をやっているとのことでした。WT1、樹状細胞療法までは手を広げていませんが、やっていますよと。がん研がやらないはずはないですね。確か、オールジャパン大勢のペガサスPCプロジェクトに入っていたように思います。

「再発・転移した膵癌は対象にならないのでは?」との問いには、「そうとも限りませんよ。ま、その時が来たら相談しましょうか」と笑っていました。ただし、5年、10年経っても膵癌は再発・転移することが最近分かってきました。これまではそこまで生存した患者が少なかったから分からなかったのですが、ジョンズ・ホプキンス大などのデータが出ています。と、安心してはいけませんよ、と脅かされました。ま、そんなこと気にしてもしかたありません。これまでの自分なりの対処法を続けるだけです。

検査結果で気になるのは、白血球数が3600と減っていること。リンパ球数実数が1620あるから大丈夫だけれども。GOTも高いがGPTは正常範囲(といっても少し高め)。これはたぶん焼酎の飲み過ぎが原因だ。休肝日を設けようか。

今日はこれからチェロのレッスンで、その後忘年会です。ま、飲み過ぎないように注意しましょう。(酔っ払ったらこの約束を忘れるから困るのです・・・)

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下は手術後の全データですが、1回だけCA19-9が正常値越えの他は、問題なし。

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このグラフを見ると、手術後は別にしてマーカの値に2度のピークがあります。「正常値の範囲内だから値を気にすることには意味がない」と考えるのが医学的には正しいのかもしれません。しかし、医学なんてまだまだ分からないことばかりです。がんですら完全には治せないではないか。それに私の腫瘍マーカは、腫瘍があった手術前の検査でも正常値の範囲内でした(グラフの左端のデータ)。正常値内だからと安心はできないのです。値よりも、上がっているのか下がっているのかの傾向が重要です。

だから、2度のピークは体内で何かの異変が起きたシグナルであり、その異変を危ういところで免疫細胞が退治してくれたのだと考えることにします。とするならば、今後も『がんに効く生活』を続けるべきであると。医学的にどうとかは関係ありません。ひとりの患者としては、このように考えて対処するのが、正しい判断でしょう。こう判断をしたからといって何らかの不利益をこうむるわけではないし、真実は誰にも分からないのですから。

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2011年12月17日 (土)

終末期の積極的抗がん剤治療は寿命を短縮する

来週の木曜日は半年ごとの定期検査です。いつものことですが、検査の前になると、再発・転移をしていないかと気がかりです。体調には変化もなく糖質制限食のおかげなのか、ウォーキングでも以前より体が軽く感じられるほどです。軽い低血糖も、アマリールを半分に減量してからは自覚症状もありません。

再発・転移したときの選択肢としては、抗がん剤を使うのかどうかです。手術できない場合は、抗がん剤で転移したがんが治ることはほとんどありません。再発・転移した膵臓がんにたいして、抗がん剤が余命を延長するとのエビデンスはありません。国立がん研究センターが、再発膵癌のエビデンス作りを計画しているそうです。現状は、初期がんに対して有効だから再発がんにも有効であろうと期待して治療をしているのです。

私の選択肢は二つです。

  1. 無治療で症状が出るまでは治療はしない。症状が出ても最低限の緩和ケアでQOLを重視した治療をする
  2. 低用量抗がん剤療法を症状が出る前から始める。未承認の抗がん剤は使わず、保険の利く範囲内で対応する。症状が出たら早期に緩和ケア(可能なら自宅で)を合わせて行なう

標準的な抗がん剤治療で、大量の抗がん剤の投与はしない。ジェムザールに耐性ができたらTS-1、その次はタルセバと、次々に標準量を投与して、単に生きているだけの生活はまっぴらごめんです。

膵臓がんに適用できる承認された抗がん剤が次々に増えています。近いうちにはエルロチニブ、FOLFIRINOX、オキサリプラチン、イリノテカン等が承認されるでしょう。患者の選択肢が増えることは歓迎すべきですが、自分の癌に効果があるのかどうかは別問題であり、どのような生き方(死に方)を選ぶかは患者の価値観次第です。これらの抗がん剤で対処している間に新たな未承認薬が使えるようになるから希望を持ちましょう、という戦略は、確かにそれで延命する患者もいるでしょうが、逆に寿命を縮める患者もいるのです。効果があった患者はマスコミなどに登場しますが、寿命を縮めた患者は「死人に口なし」で表に出ることはありません。新しい抗がん剤が、必ずしも希望の星ではありません。

私の価値観からいえば、標準量を投与しても良いと思えるのはジェムザールだけ。TS-1すらも飲みたくはありません。

再発がんに対するエビデンスはないと書きましたが、転移性非小細胞肺がんに対する第Ⅲ相試験が、2010年のASCOやThe New England journal of Medicine に発表されています。この手の試験としては唯一の第Ⅲ相無作為化比較試験であり、標準的な抗がん剤治療によって命を縮めている患者が少なからずいることを明らかにしています。がんの再発後や終末期への対応を迷っている方の参考になるかもしれません。

日経メディカルオンラインに次のように紹介されています。

緩和ケアは肺癌患者のQOLだけでなく生存を延長させる
2010. 8. 23

 転移性非小細胞肺癌患者に対して、標準的な治療に早期からの緩和ケアを加えることによって、QOLやうつ症状が改善するだけでなく、生存期間も2カ月以上延長することが、無作為化試験で確認された。米Massachusetts General HospitalのJennifer S. Temel氏らの研究グループが、New England Journal of Medicine誌8月19日号に発表した。

 研究グループは、転移性非小細胞肺癌と新たに診断された患者151人を、標準治療のみを行う群(74人)と、標準治療と早期からの緩和ケアを行う群(77人)に無作為に分けた。緩和ケア群の患者は、登録後3週間以内に緩和ケアチームのメンバーと会い、外来で月に1回以上、症状改善の治療や精神的サポートなどの緩和ケアを受けた。一方、標準治療群は、患者本人や家族、臨床腫瘍医の希望があったとき以外は緩和ケアを受けなかった。

 患者の平均年齢は標準治療群が64.87歳、緩和ケア群が64.98歳とほぼ同じで、女性の割合はそれぞれ49%、55%、白人が95%、100%を占めた。脳転移のある患者の割合はそれぞれ26%、31%。開始時の治療は白金製剤ベースの併用療法が47%、45%、単剤療法が4%、12%、経口EGFRチロシンキナーゼ阻害薬が両群とも8%だった。また放射線療法を受けた患者は両群とも35%だった。

 試験開始時と12週後にFunctional Assessment of Cancer Therapy - Lung(FACT-L)を用いてQOLを評価した結果、FACT-Lスコア(0~136点)は緩和ケア群で平均98.0点、標準治療群で91.5点と、緩和ケア群で有意に高かった(p=0.03)。またTrial Outcome Index(TOI)スコア(0~84点)も、緩和ケア群で59点、標準治療群が53点(p=0.009)で、試験開始時と12週後のスコアの変化は、緩和ケア群は2.3点、標準治療群が-2.3点と有意差が見られた(p=0.04)。

 不安やうつ症状をHADS(Hospital Anxiety and Depression Scale)で評価した結果、うつ症状のある割合は緩和ケア群で16%だが、標準治療群は38%だった。Patient Health Questionnaire 9(PHQ-9)では、大うつ病の症状のある患者が緩和ケア群は4%だが、標準治療群は17%だった。

 さらに終末期の積極的なケアを受けた患者の割合は緩和ケア群が33%、標準治療群は54%だったが、生存期間中央値はそれぞれ11.6カ月、8.9カ月(p=0.02)で、緩和ケア群の方が有意に長い結果となった。

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早期から緩和ケアを受けることで、QOLも高くなりました。精神的緩和ケアを受けることによって、標準治療群と比べて終末期にも積極的な治療を望まない患者が増えたにもかかわらず、反って生存期間中央値は長くなったのです。<元の英語論文はこちら

この試験の意味するところは重要です。WHOが推奨している早期からの緩和ケアの重要性を明らかにすることが試験の目的でしたが、一方で、標準的な抗がん剤治療によって命を縮めている患者が少なからずいることを明らかにしているからです。

QOLも生存期間もではなく、QOLが高かったから生存期間が延びたのです。あたりまえといえばあたりまえで、地獄のような副作用に耐えることに必死の状態では、長い余命が期待できるはずがありません。これは梅澤医師も常々言っていることです。苦痛を与えるような治療で長生きできるはずがありません。医者は、医療の現場で日常的に感じていることではないでしょうか。

 

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2011年9月18日 (日)

秋なのに

3連休なのに何かと忙しい。昨日は4時半に起きて、10日間もイタリアに遊びに行くという娘を羽田まで車で送っていった。マイルの制限で、関空から国際便に乗るのだという。娘のいない間、ヨークシャーテリアの竜馬に輸液を注射するのが私の役割になる。

菅直人前総理がインタビューで「最悪の場合は首都圏3000万人の避難も」と語っている。そうならなかったのは、幸運がいくつも重なっただけなのだ。しかし3000万人の避難は不可能だろう。水と食糧の確保もままならないし、橋を通過する箇所では大渋滞になる。ならば、日本消滅のリスクを放置することがきちがい沙汰だということ。原発の廃止しかない。

昨日の「鳥越俊太郎 医療の現場」は~がんを正しく知る~の第2弾。『虎の巻 低線量放射線と健康影響 ─先生、放射線を浴びても大丈夫? と聞かれたら』の編集責任者である放医研の島田義也氏が登場。『虎の巻』に本人も書いたはずの低線量被ばくに関する近年の研究、バイスタンダー効果などの話は全くなし。鳥越俊太郎もこの本を読んで準備くらいはしておくべきだろう。鳥越はアフラックのCMに自分のがん手術の現場を撮らせてから、つまらない男になってしまった。近著『がん患者』では自分の裸を表紙にしている。何度もの手術跡をそんなに見せたいのか。

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空を見上げれば秋の雲なのに、地上はまるで真夏だ。今日も32℃。少し早めの墓参りと、台東区千束まで。合間を見ては少しでも歩いている。この夏も酷暑にもめげずに着替えをバックパックに入れて、会社まで歩いた。歩くのが一番。「一日に15分の運動でも死亡リスクが14%低下」との研究もある。ウォーキングでもよいのだから、30分を往復で1時間、これが週に3日程度だから十分だろう。食後の腸閉塞予防のために、少しでも時間でも歩いている。

お茶ミルで挽いた深蒸し茶は、毎日欠かさず5、6杯は飲んでいる。これはもう習慣になったし、なによりもおいしい。

10月末のチェロの発表会に向けて、練習も熱が入ってきた。曲はミシェル・コレットのソナタハ長調。こんな曲。
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仕事に使っているパソコンが急に調子がおかしくなり、OSの再インストールさえもできなくなった。こんなことは初めてだ。幸いデータは毎日外部ハードディスクにバックアップしているから慌てる必要はない。結局新しくWindows7のcore i7にした。ついでにOfficeも2010に。リボンが使いづらいが、すぐに慣れるだろう。

遊んでいるPCでLinuxを動かすつもりでいるが、インストールに手間取りそうなので、十分な時間ができるまでは手が付けられない。しばらくはLinuxディストリビューションであるKnoppixで慣れることにする。Knoppixには数学関係のソフトが梱包されたKnoppix/Mathがある。数式処理システムMaximaを以前に使っていたから、思い出しながら触っている。

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2011年8月25日 (木)

オメガ3サプリメントを摂ってみるか。

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いつもの散歩コースで車庫をふさいでいるアンパンマンも「夏休み」の装いです。


ここしばらく、福島第一原発の関連や、がん一般の話題にかかりっきりで自分のことを書いていません。

チェロのこと:
今年は一度も休まずにレッスンに参加しています。自宅での練習量も増えているはずで、それでも平均すれば週に5時間くらいですか。プロの練習量にはとても及びませんが、なかなかまとまった時間がとれないアマチュアならこんなものかもしれません。先生も「仕事をしながらならそんなものですよ」とおっしゃっています。プロなら指先にタコができ血が出るほどレッスンをするのでしょうが、私も少しは練習量も増えたのか、左手小指の先にタコができかけています。

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今の課題はトリル(tr)。秋の発表会の課題曲にもトリルが良く出てくるので、これを攻略しなければなりません。足の指の次に動作の鈍い左手の小指、これのトリルが超難関です。全音の差があるトリル(第一弦のドとレなど)では中指でドを押さえて小指でレを叩くのですが、間の薬指を使うか使わないかの選択ができます。奏者によっても違うようですが、小指だけだと押さえが弱くなるし、薬指と小指が同時に”着地”してくれないと、音が不自然です。

プラルトリラー(~~)も何カ所かあり、こちらは1回だけのトリルのようなもの。その音ー2度上の音ーその音となります。ドイツバロックの奏法では、トリルもプラルトリラーも「2度上の音」から弾き始めていたようです。

体のこと:
体調は良いです。最高気温が出た数日は除いて、それ以外は汗をかきながら歩いています。「毎日15分の運動で寿命が3年延びる」というデータもあります。「ともかく、歩け歩け」が私の推奨するがん攻略法の第一です。ヘモグロビンA1cが、先の検査で7.0に上昇。思い当たる原因は朝食がトーストになったことかな。息子がサマータイムで1時間早く家を出るので、妻がトーストにしたら楽だからというので。トーストにはターメリックとオリーブ油を塗って、バターやマーガリンは摂っていないのですが。アマリールを少し増量して処方してもらいました。これでしばらく様子を見てから対策を考えますが、そもそも膵臓がほとんどないのだから、この程度で済んでいるのが幸いと思うべきかもしれません。

体重は62キロで変化なし。よく寝るし寝付きも良い(これはメラトニンの効果も)。

近所の商店街にあった魚屋が4月に閉店。東日本大震災の津波で岩手県にある本店が被災し、漁も自粛しているので魚の入荷がない、事業が継続できなくなったのだとか。こんなところにも地震・津波の影響があります。乾物を扱っている店はあるのですが、生きの良い魚が買いにくくなりました。オメガ3脂肪酸を豊富に摂ることはシュレベールも勧めているし、米国ではオメガ3のサプリメントがよく売れているとも。魚を食っているからサプリメントは必要ないと、これまでは興味がなかったのですが、放射能の汚染も考えると生の魚よりサプリメント、という選択が安全になるのでしょうか? 取りあえず一瓶のオメガ3サプリメントを入手してみました。

茨城の波崎漁港と千葉の銚子漁港は、利根川をはさんで向かい合っています。茨城は漁を自粛で千葉はOK。しかし、漁場は太平洋ですから重なり合っているはず。500Bq/kg以下の魚が市場に出回っているとしても不思議ではないでしょう。3.11以降は放射能汚染されたものを食べるしかないのです。みんなが避ければ漁業も農業も酪農もたち行かない。かといって誰しも放射能に汚染されたものは避けたいのが人情です。内部被ばくの驚異について書いているが、1mSv/年の内部被ばくでも危険だと思っています。しかし食べ物は汚染されている。全数検査ができる体制を作って、より安全なものは妊婦や子どもにという仕組みを作るべきです。チェルノブイリでもできたのだから、日本にできないはずがない。

魚介類の放射能検査はきちんとやられているのでしょうか。あまり報道されませんが。時事通信によると中国海洋局の調査で福島県沖のホタルイカからストロンチウム90や銀110mが検出されたと。

【北京時事】中国国家海洋局は24日までに、福島県沖でサンプルとして採取したホタルイカから中国沿海生物の29倍に当たる放射性物質ストロンチウム90を検出したと発表した。中国沿海生物では通常検出されないセシウム134や、ガンマ線を放出する銀110mも検出された。

同局は「福島県の東から東南方向の西太平洋は明らかに原発事故の影響を受けている」として、この海域の水産物に対する放射性物質の検査を強化するよう関係部門に求めた。[時事通信社]

銀の放射性同位体 Ag-110mは自然界には存在しない核種です。原発では銀が中性子線を良く吸収するので使われています。半減期は250日ですから検出されても不思議ではないです。血液色素としてヘモシアニンを持つイカなどの軟体動物や節足動物では銀が濃縮されますが、ヘモグロビンを持つ人間の臓器にはほとんど蓄積されることはないようです。

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2011年6月30日 (木)

定期検査 術後4年目 再発・転移なし

今日はがん研での定期検査でした。これで満4年目になります。造影CTと血液検査。主治医の先生がヨーロッパに出張のため代診の若い先生でした。

結果はご覧の通り、血液検査での腫瘍マーカも正常範囲内です。CT画像にも「転移・再発は認められない」と画像診断医のコメントがついていました。今回初めてヘモグロビンA1Cが少し高めです。すい臓がほとんどないのですから不思議ではないのですが、このところずっと正常値だったし、低血糖症を心配して、この1年ばかりはアマリールを処方量の半分に減らして服用してきました。もちろん地元の糖尿病専門委の先生と相談して取った処置です。その影響だと思われます。元の処方量に戻した方が良さそうです。

血液像で好中球の割合が低く、リンパ球が高くなっています。白血球数全体は4600ですが、もともと少ない体質ですから問題はなし。リンパ球が増えるよう努力しているのですから、その割合が高くなるのは成果が出ているということであり、好中球のその分の割を食っているわけです。リンパ球の実数が4600×50%で2300もあるのは頼もしいかぎりです。

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腫瘍マーカ値の前回からの推移は、
  CEA:  3.8 → 4.6
  CA19-9:26.6 → 25.7

測定誤差の範囲内の変動でしょう。

「なんとか2年、欲を言えば4年は元気で生きていたい」と思っていたのですが、どうしてこんなにうまくいっているのか。躊躇せずに即刻手術に踏み切ったことがもちろん一番でしょう。しかし手術はできたとはいえ、がん細胞が必ず残っているはずです。そのがん細胞を押さえ込んでいるのは、適度な運動、玄米菜食ベースの食事(魚と少量の肉も)、メラトニン、ビタミンD、緑茶。さらに心の有り様が身体にも相互作用するはずですから、瞑想・サイモントン療法を続けていることも。これらの相互作用による相乗効果で、がんが好む炎症作用を抑え、がんを育てない体内環境ができているのでしょう。複雑系としてのがんに、これらが少しずつ良い方向に作用しているのでしょう。もちろん証明することはできませんが。

これからも「拾った命だから、のんびりと生きる。生かされるままに生きる。」つもりでやっていきます。

目標、目的として意識すべきなのは、治癒する、がんを叩きのめす、生き続けるといったことよりも、完全性を実現する、つまり、円満無欠の人間でいることそのもの。それが正しい。しかも実のところ、人生でめざすだけの価値のある唯一の目的でもある。自分の存在の正当性を証明するために、偉業や奇跡を成し遂げる必要はない。円満な人間でいること”こそ”が、存在の目的なのだ。

これは老子や荘子の言いそうな言葉ですが、神父のマクファーランドが『がんはスピリチュアルな病気 ―がん患者と愛する家族のための心と体の処方箋― 』で述べていることです。

2011年6月26日 (日)

アジサイの季節が巡ってきたら1年経った

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アヤメが終わりアジサイの季節になると「これでがんになっ_dsc1501て○周年」と改めて気づかされます。来週にはがん研(癌研からがん研に名称変更したそうです)での定期検査ですが、これで4年目でアジサイに想いを託すのも5回目です。

土日は一泊旅行でした。行き先は昨年末に冬桜を撮りに行く予定が、腸閉塞で緊急入院したためにキャンセルした同じ宿。ホタルの鑑賞会もセットだという案内_dsc1511をいただいたので行くことに決めました。冬桜の宿「神泉」です。

まずは熊谷市にあるアジサイ寺とも言われる「能護寺」へ。今にも降り出しそうな空でしたが、境内にいる間は雨もやんでくれました。天平15年(743年)に行基上人が開山し、後に弘法_dsc1521大師空海が再建されたと伝えられている歴史のあるお寺です。50種類800株のアジサイがあるそうな。

帰り支度をいしていると雨が降り出しました。アジサイには雨がよく似合います。あまりカラッと晴れていても風情がありません。

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お昼は深谷市にある八ヶ岳蕎麦を石臼で挽き、十割蕎麦を食べさせる「そば遊歩」さんへ。竹藪の中の静かな佇まいの店です。

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P1010562 粗挽き十割蕎麦を注文しました。これがまたもっちりとした食感で甘みも多くてすばらしい蕎麦でした。このそば粉十割のしかも粗挽き蕎麦は亭主泣かせだと言っていました。それだけにおいしくいただきました。

続・蕎麦屋の午後 駆け出し蕎麦屋の徒然日記」というブログを書かれていますが、かけ出しとは謙遜でしょう。なかなかお目にかかれP1010565ないほどうまい蕎麦でした。かき揚げもパリッとしてこちらも絶品です。とにかく、蕎麦もつゆも水にもこだわった亭主の心意気が伝わってきます。

家族全員でもう一度行きたい蕎麦屋です。

ホタルの夕べは、次回に。

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