膵臓癌の知識・情報

2017年9月19日 (火)

NHKドキュメンタリー 末期がんの“看取り医師” 死までの450日

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昨夜放送された、医師で僧侶で末期の膵臓がんの田中雅博さんの死までの450日のドキュメント。看取りのプロの末期がんの様子を、母を膵臓がんで亡くしたディレクターが全てを撮影した。

死ぬことは怖くはないと言った田中さん。最期は持続的沈静を希望し延命治療は拒否した。

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しかし、妻であり医師である貞雅さんの思いは複雑です。なんで膵臓がんをもう少し早く見つけられなかったのかと後悔して悔しいという。

看取りのプロのありのままの最期。

しかし、膵臓がんの最期の痛みに苦悶する田中さん。貞雅さんは一日でも長くと鎮静を先延ばしにする。医師としての理想と家族としての葛藤がせめぎ合う。

田中さんが拒否した心臓マッサージを、妻の貞雅さんは最期に行った。

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「千人の死を看取っても、人の死に慣れることはない」と貞雅さんは言う。

ディレクターは「理想の死なんて、最初からなかったのでないか」「死はきれい事ではない、思い通りにはいかない」と。人はひとりでは死ねない。

大腸がんだったと推測されている良寛さんも最期にはこう言ったという。「みんなが優しいから、もう少しこの世にいたい気がする」

人間にとって、死ぬのは最後の大仕事だ。

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2017年8月13日 (日)

第7回『すい臓がんカフェ』終わりました

第7回『すい臓がんカフェ』にご参加の皆さん、残暑厳しい中、お疲れさまでした。

同じがんで集う仲間から役立つ情報を得て、「希望」を持ち帰ることができたでしょうか。

6割の方が初参加でしたが、治療への戦略を確認し、再検討する糧になったでしょうか。

同じ膵臓がん患者ならではの、貴重な情報交換、話しができたことと思います。

押川先生も、ご多忙の中参加してくださり、丁寧な助言をいただいたと、多くの参加者から感謝の言葉をいただいています。ありがとうございました。

押川先生が参加されての感想を書かれています。

2017年8月13日膵がんカフェに参加

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次回は、10月29日(日)に同じ会場、同じ時間に開催します。

受付のご案内は、9月下旬頃にこのブログとハマリョウさんのブログでお知らせいたしますが、現時点では10月7日(土)20:00~を予定しております。

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2017年8月12日 (土)

プレシジョン・メディシンのまとめ

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今の話題はプレシジョン・メディシンでしょう。ざっくりとまとめてみます。

膵臓がんで「もう効く抗がん剤はありません」と言われた時、まだ諦めるのは早いです。京都大学医学部付属病院におけるプレシジョン・メディシンでは、膵がんで、遺伝性乳がん卵巣がん症候群の原因遺伝子であるBRCA2遺伝子に変異が見つかった人については、BRCA2遺伝子変異のあるがんに効くとされるプラチナ系の抗がん剤オキサリプラチンとS-1を投与したところ、肝転移が消え、病状が安定している方がいます。

プレシジョン・メディシン⑥ 京都大学医学部附属病院などで進む「オンコプライム」を用いた遺伝子診断・治療とは

これまでも「個別化医療(Personalized Medicine)」という考えはありました。この10年ほどで急激に発達した遺伝子解析技術を使って、個々の患者の遺伝子の特徴や患者の状態に応じた治療法のことですが、費用が高額になり、裕福な患者しかうけられません。全ての患者に個別化医療を提供することは、医療財政的にも不可能です。

それに対して「高精度医療( Precision Medicine )」は、2015年にオバマ前大統領が一般教書演説で取りあげて話題になりましたが、 がん患者を特定の患者集団として分類し、その集団ごとの治療法と予防についても対応していくものです。個別化医療ほどには費用がかからないといわれています。

SCRUM-Japan
日本でも、2015年2月から、全国200以上の医療機関と15の製薬会社が参加し、臨床試験の大規模プロジェクト「遺伝子スクリーニングネットワーク SCRUM-Japan(スクラム・ジャパン)」が行われています(実施期間は、2017年3月までの予定だったが、4月に新たに製薬会社1社が加わり、2年の延長が決定)。

SCRUM-Japanは、2013年に開始した希少肺がんの遺伝子スクリーニングネットワーク「LC-SCRUM-Japan」と、翌14年に開始した大腸がんの遺伝子スクリーニングネットワーク「GI-SCREEN」が統合してできた、日本初の産学連携全国がんゲノムスクリーニングプロジェクトです。「SCRUM-Japanについて

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2017年8月 3日 (木)

光免疫療法(近赤外線免疫療法)の動画

光免疫療法 について。米国国立がん研究所(NCI)が制作した動画に、JAMT(一般社団法人 日本癌医療翻訳アソシエイツ)が日本語字幕を付けたものがYouTubeにアップされています。(なぜかブロリコのCMが表示されることがあるんで、☒で消してください)

光免疫療法は、米国国立衛生研究所(NIH)の主任研究員である小林久隆らの研究グループが、ネイチャー・メディシン誌上にて、その開発を発表したものです。

ま、おもしろい実験ですが、過去の記事にも書いたとおり、

ところが、がん細胞だけに特異的に結合する抗体というものは存在しません。がん細胞がその表面に抗原と呼ばれるものを出していて、抗原と抗体は鍵の鍵穴のようにぴったりと結合するのです。

しかし、がん細胞にある抗原は、多くの正常細胞にもあります。また、がん細胞は利口なので、この抗原を引っ込めて隠すことができます。

これらがいつまで経っても実用化されないのは、がん細胞だけにくっつく抗体が存在しないからです。

つまり、機序や発想は画期的でも、この研究は上手くいきません。ある程度の効果が認められたとしても、統計的有意差が出るかどうか、疑問です。

オバマ前大統領が絶賛した新しい治療法として、最近の週刊誌にも紹介されているようですが、あまり期待しない方が良さそうです。

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2017年7月27日 (木)

おもしろそうなニュースだね

膵臓がんとの闘い、カギ握るのは「緑の海綿」か 米研究

【AFP=時事】米アラスカ(Alaska)州沖の太平洋(Pacific Ocean)の暗く冷たい海底で発見された小さな緑色の海綿動物が、膵臓(すいぞう)がんの治療に有効な「新兵器」になり得ると、米研究チームが26日発表した。

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2017年7月26日 (水)

クルクミン(ウコン)の抗がん作用

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佐藤典宏先生のブログ「あきらめない! がんが自然に治る生き方」は、いつも注目しています。補完代替療法について、最新の研究結果を引用しつつ、根拠を示して紹介されているからです。今回はクルクミン(ウコン)の抗がん作用についてでした。

クルクミンが癌に効く新たなメカニズムを発見!制御性T細胞を介したがん免疫調整作用

内容は読んでいただくとして、がん細胞を助ける役割をしている制御性T細胞を抑える働きがあることが分かった。がん、腫瘍の縮小効果があるかどうかまでは研究されていませんが、その可能性があるということでしょう。

クルクミンについては、前回の『すい臓がんカフェ』での私の講演でも取りあげています。

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「健康食品」の安全性・有効性情報』の「素材データベース」に載っている867成分を検索して、膵臓がんに何らかの効果があったという成分を抽出したものです。

こうした検索のテクニックは、私のKindle本『がん患者のためのインターネット活用術』に詳しく紹介しています。←広告

もちろん、同じ成分に対して効果がなかったという研究もたくさんあります。代替療法ですからそんなもんです。

これはあくまでも、サプリメントなどに対する選択の基準・考え方(少なくともヒトに対するある程度のエビデンスがあるものを選びましょう)を示したものであって、これらを私が推奨するという趣旨ではないことをお断りしておきます。
(佐藤先生のブログでも同じ記事がありましたね)「ドクターズチョイス!すべてのがん患者さんへすすめる厳選サプリメント5種

【追記】ヨミドクターにもクルクミンの記事が載りました。

がん抑制に「ウコン」の力…抗がん剤と遜色なく

この成分は「クルクミン」と呼ばれ、大腸がんや膵臓がんの患者に服用してもらう臨床試験が国内外で行われている。ただ、有効成分の大半が排せつされるため血液中の濃度が高まらず、効果があまり出ないという課題があった。
 チームの掛谷秀昭教授(天然物化学)らは、排せつされにくく、体内で有効成分に変わるクルクミンの化合物を合成。有効成分の血中濃度を従来の約1000倍に高めることに成功した。人の大腸がんを移植したマウス8匹に注射したところ、3週間後の腫瘍の大きさが、治療しない同数のマウスの半分以下に抑えられた。目立った副作用も確認されなかった。
 掛谷教授は「安全性が高く、既存の抗がん剤と遜色ない効果も期待できる」とし、京大発のベンチャー企業と組んで抗がん剤としての開発を目指す方針。
 柴田浩行・秋田大教授(臨床腫瘍学)の話「これまで難しかった血中濃度を高め、効果を示したのは画期的な成果だ。今後は、注射で投与する方法の安全性を検証する必要がある」

クルクミンの血中濃度を上げる1つの方法が、黒コショウといっしょに摂ることです。膵臓がんに対する臨床試験も行われています。

クルクミンに関する私のブログ記事の一部を下に紹介します。

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神奈川県立がんセンター「すい臓がん市民公開講座」

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9月23日(土)開催:パンキャンのイベント紹介です。

「すい臓がん市民公開講座」@神奈川県立がんセンター

ご自分の体調にあわせた抗がん剤の副作用管理、多剤併用療法と単剤の違いと使い分け、耐性ができたときに次のシリーズの選び方、予後を伸ばすためには何をしたらいいのか、がんにもリハビリがあると聞いたけどどうしたら受けられるのか、体重減少に悩んでいる方、また体重がなかなか増えないが食事と栄養管理はどうしたらよいのか、自宅にもどって身の回りの整理をしなさいと言われたけど、あるいは緩和ケアを紹介されたけどこれで治療は終わりなのかなど、つらい気持ちを誰かに聞いてもらいたいけどどうしたらよいのか、皆様の疑問に先進医療を進める神奈川県立がんセンターのすい臓がん専門チームがわかりやすく答えます。

興味を引かれる内容なのですが、私は予定があって行かれません。

事前申込みが必要です。定員が200名ですので、『すい臓がんカフェ』並みだとすると、すぐに満席になるおそれがありますね。(この記事を見た方が殺到するでしょうから)

事前の質問も受けつけているようです。早めのお申込みを。

『すい臓がんカフェ』もまだ10名ほど空席がありますので、こちらからどうぞ。

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2017年7月17日 (月)

『すい臓がんカフェ』応募状況

8月13日の第7回『すい臓がんカフェ』はまだ余裕があります。お盆休み期間中ですから、案の定応募は少ないですね。交通費の高い時期に遠方の方には申し訳なかったですが、逆にこれまで参加したくても満席になり、間に合わなかった方にはチャンスです。10月29日(日)にも予定していますが、15分ほどで満席になることも予想されます。

「すい臓がんカフェ」オフィシャルサイト

現在、120名の定員に対して、約40名の空きがあります。応募は7月29日(土)まで行いますが、満席になりしだい募集を終了します。

どのような方が参加されようとしているのか。統計データをご覧に入れます。
初めて参加される方が55%、患者が54%で家族が44%です。
手術ができた方が52%、できなかった方が47%などとなっています。

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2017年7月15日 (土)

血液検査でがん早期発見へ 川崎に解析会社を設立、11月にも本格稼働

血液検査でがん早期発見へ 川崎に解析会社を設立、11月にも本格稼働

簡単な検査で、膵臓(すいぞう)がんや卵巣がん、胆管がんなど発見が困難ながんの早期診断を目指す遺伝子情報解析会社が川崎市内に設立されることが14日、明らかになった。今年11月以降の本格稼働を予定している。

中村祐輔教授らが提唱している「リキッド・バイプシー」が本格的に開始される。問題は保険適用になっていないこと。膵臓がんの早期発見の方法が種々取りざたされているが、実用化までには長い期間がかかる。この手法はもっとも早く実用化されそうな手法。応援したい。

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日本初、膵臓がんに対する細胞療法に関する講演会開催

和歌山県立医科大学 外科学第2講座の山上裕機教授を中心とする研究チームが推進してきた、膵臓がんと食道がんに対するペプチドワオクチンの医師主導の臨床研究をベースに、新たながん免疫療法確立に向けた治験を開始した。すなわち、再生医療等製品に係る医師主導治験「標準療法不応の進行膵がん患者さんを対象とした樹状細胞ワクチンの有効性、安全性の検討」である。

この医師主導治験に関する最新動向などの講演会が開催されます。

日本初、膵臓がんに対する細胞療法に関する講演会開催
●講演概要
テーマ:日本初、膵臓がんに対する細胞療法の治験
日 時:平成29年8月26日(土)14:30〜16:30(受付開始
:14:00)
主 催:一般社団法人 市民のためのがんペプチドワクチンの会
場 所:モバフ新宿アイランド  新宿アイランドタワー20階
〒163-1320 東京都新宿区西新宿6-5-1 TEL 03-6759-8939
http://www.moboff.co.jp/shinjuku/
交  通:地下鉄から(地下道で直結) 東京メトロ丸の内線『西新宿駅』より30秒
JR線・京王線・小田急線『新宿駅』西口改札口より新宿副都心方面約徒歩8分
定 員:100名
申 込:定員になり次第締め切りますので、aida@ccpvc.orgにお申込み下さい。
参加費:無料

その他詳細は、「市民のためのがんペプチドドワクチンの会」のページで。

いまさら樹状細胞免疫療法でもないだろうとの感はありますが、知識を仕込むことは悪くはないでしょう。

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